円満退社なんて無理!?「相談もなく転職を決めるなんて!」退職する社員に冷たい周囲、上司の圧に負けるな!【作者インタビュー】
無事に再就職先が決まり、あとは会社に退職届を出すだけ。上司に退職の意向を話すと「俺だって辞めてぇんだよ」と、怒鳴られてしまう。辞めたい社員を無理やりにでも引き止めようとする上司とのバトル、そして社員の冷たい視線――。円満退社を望んでいたはずが泥沼化していく、あおいし(@ao144444)さんの実録漫画
「残業ねこ」
をお届けする。
ストレスで蕁麻疹が出て不眠と共に情緒もおかしくなり、転職することに――

ねこくんの勤務先は残業が多く、100時間を超えることはザラ。しかし、サービス残業で月収は手取りで十数万。充実した生活とはほど遠く、将来に不安を覚える毎日だった。勤続年数は約15年。退社する人が絶えない職場で、ねこくんはベテラン社員だった。「長く働いてた会社だったので、いろいろと葛藤がありました。実は辞めるまでの決断にも、数年かかってしまいました」と、作者のあおいしさんは言う。

転職を決めたねこくんは、まずは、キャリアアップのためFP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取得。「給料の安い現状が不安で、自分の将来のライフプランの設計をするためにも、イチからお金の勉強をしようと思いました。その際に、どうせ勉強するなら資格がほしいと思い、幅広くお金の知識を学べるFP資格を選びました」と、あおいしさんはFPを選んだ理由について教えてくれた。

転職が決まって浮かれていたねこくん。しかし、現実は甘くない。転職先を勝手に決めていたことを上司に責められ「俺だって辞めてぇんだよ」と、文句を言われる始末。

ベテラン社員の退職の意向はすぐに社内でも話題になり、繁忙期を前に退職するねこくんに対して、冷ややかな視線を浴びせる人もいた。「円満退社はよほどな理由がない限り難しいと思います。周りのことは気にせず、辞めるときは、気持ちを切り替えて行動した方ががいいです」と、あおいしさん。

会社に居場所がない状況でも「すぐにでも辞めたいという気持ちは強かったのですが、受け持っていた仕事量がすごく多かったので、引き継ぎをきちんとして辞めようとは思っていました」と、真面目な性格で最後までやり遂げた。
穏便に退社したいと思うのは誰しも同じ。無事に引き継ぎをして、居づらい職場でかんばり続けた、ねこくん。大人な対応を成し遂げた。
取材協力:あおいし(@ao144444)