タワマン26階で1億円!?夫の年収、子供の習い事、ママ友の輪…高級タワマンの格差とマウンティングに大きな壁!【漫画家インタビュー】

同じマンションでは、年収、子供の習い事、受験、さまざまなステータスが比較されてしまう画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

夫の転勤で福岡から東京へ。新居は、憧れのタワーマンション!誰もが羨むタワマンに引っ越したものの、都会になかなか馴染めない渕上家。子供の所属する野球チームで、同じマンションの住人と友達になれたけど…?価値観の違う都会派ママたちに翻弄される、グラハム子(@gura_hamuco)さんの新刊「タワマンに住んで後悔してる」をお届けしよう。


同じタワマン内でも、年収で子育ての価値観も変わってくる…?そこはマウントの取り合いだった!?

タワマンに住む3家族の「相関図」画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

引っ越してきた渕上家は6階の低層に住む。子供の野球チームを通じて仲良くなったのが、中層26階に住む瀧本家とニューヨーク帰りで高層42階に住む堀家。42階堀家のフロアは、遮るものがなく、都心を一望できる素晴らしい眺望。

42階の恵の家はニューヨーク帰り。奏太も帰国子女で野球部ではピッチャーとなんでもできる画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

ママ友の集いで交わされるのは、夫の勤務先や子供の私立受験について――。地方暮らしでは知ることのなかったお受験事情に渕上家も少しずつ触発され、息子を進学塾へ通わせることにした。そんな都心のタワマンで起こる、3家族の虚栄と内情が本作の見どころだ。

ママ友とお近づになりたくてお茶会に参加するものの、そこで夫の勤務先を聞かれる画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

「タワマンに住んで後悔してる」は、セミフィクション。窓際三等兵さんの原作を漫画家のグラハム子さんが優しいタッチで描いている。「私は原作が出来上がってから、漫画を描き始めました。なので漫画担当兼、最初の読者という感じです。原作者の方とお話もしました。私は東京に住んだことがないのですが、東京出身のママ友が何人かいて、その方たちにそれぞれお話を聞いたり。東京と地方って同じ日本なのに、結構価値観が違うんですよね。今回、新たな世界を知れました」(グラハム子)

悠真が所属する野球チームで一気にエースになると…画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

転勤してきた渕上家。息子に野球を続けさせたいと、近隣のチームに所属した。そこで、同じマンションに住むママと知り合いになる。チーム所属のママたちの集まりで、低・中・高それぞれ居住階によって、ステータスが違うことを浮き彫りにされる。

息子のポジションを取られたのが気に入らない恵は、嫌味な発言をする画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

街全体を見渡せる眺望などステータス感溢れるタワマン。転勤とともに憧れのタワマンに引っ越してきた、渕上家。息子の悠真が一気にエースになると、それをよく思わないのが最上階に住むボスママの恵だ。エースの座を奪われたことで、渕上家に風当たりが強くなった。

26階のママ友から野球を本格的にやらせたいなら、私立受験がいいと聞いて進学塾へ行くことに画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

「タワマンに住む」というステータスに憧れるが、漫画では居住階の低層から高層でランクが違うというヒエラルキーが存在していた。プロローグの段階で、先行きの怖さを感じる。「本当ですよね…せっかく買ったお家なのに。家に帰っても心が休まらないのは辛いです。でもその分、家以外の場所だったら「タワマンに住んでいる」という優越感が持てるのかもしれません。私ももし知人が東京のタワマンに住んでいるなんて聞いたら、何階だろうが凄い!って思いますもん。例えヒエラルキーがあって多少辛くても、タワマンに住むことを選ぶ人が多くいるのはわかる気がします」(グラハム子)

26階の中層階でも3LDKで1億円はする高級タワーマンション。画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

最後に、グラハム子さんに本作の見どころを伺った。「タイトルを見ると一見、自分とは縁遠い話…?セレブたちのドロドロ嫉妬劇…?と思うかもしれませんが、本作の見どころはそこではないと思っています。本作に出てくる3家族それぞれの、外側から見えるイメージと内側の実情の違い。そして、他者からは外側しか見ることができないからこその心情や葛藤。それってタワマンじゃなくても、皆人生で一度は経験したことがあると思うんです」

公立中学校へ行くのが普通の地方では、都心の受験への考え方違う画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

「例えば、学生の頃の目には見えない、学校内カーストに辛い思いをしたことがあるとか。職場や友達で、どうしても嫉妬してしまう人がいるとか。言えないけれども見下しているモノや事があるとか。そんな人間の複雑な心をわかりやすく表しているのがこのタワマンなのかもしれません。皆それぞれ必死に生きてるんだよね…!というのが見どころだと思っています」(グラハム子)


まるでホテルのような見た目のタワーマンション。周辺環境も充実していて、マンション内の共用施設も充実している。セキュリティ面でも安心だが、住んでみるとそこには外側からは見えない見栄、虚勢でいっぱいの家族たちがいたのである。

取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)

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