どんどん自滅していくツンデレコメディから一転、シリアスな駆け落ち劇に…!笑いあり感動ありの「10日後に月に帰るかぐや姫」に反響【作者に訊く】

家でゆっくり過ごす際も、おでかけの道中にも、スマホやタブレットを片手に気軽に読める電子書籍やWEB漫画。まとまった時間があるときは、一本のシリーズを続けて読みたいという人も多いはず。

引き留めてほしいのに、不器用なアプローチがとにかく裏目に…!ポンコツ気味なかぐや姫のラブコメが面白い西馬ごめゆき イワシ(@iwwaasii)

今回は西馬ごめゆき( @iwwaasii )さんが自身のSNS「X」(旧Twitter)やAmazon Kindleの無料電子書籍上で展開しているオリジナル漫画「10日後に月に帰るかぐや姫」シリーズを、作者のコメントとともに紹介したい。

「言い残したことは?」ツンデレ姫の不器用な引き留められ待ちが報われない

漫画家の西馬ごめゆきさんは、 「少年ジャンプ+」の読み切り「性欲がやばすぎる女博士と性欲がやばすぎるロボット」 のほか、SNS上でも自主制作作品を精力的に発表している。

「9日後に月に帰るかぐや姫」01西馬ごめゆき イワシ(@iwwaasii)

「10日後に月に帰るかぐや姫」は、西馬さんが2023年4月からSNS上で連載するシリーズで、第1話には2.3万件を超える「いいね」が寄せられ現在も展開が続く作品だ。

タイトル通り、物語はかぐや姫が月に帰る直前からはじまる。表向きは迎えが待ち遠しい風を装うかぐや姫だったが、内心では自身のお世話係に好意を寄せており、ことあるごとに「私が帰ったらこの村も寂しくなるでしょうねえ」「言い残したことは?」と、引き留められようと不器用なアプローチを続けていた。

「10日後に月に帰るかぐや姫」02西馬ごめゆき イワシ(@iwwaasii)


最初は素直に送り出そうとしていたお世話係もだんだんと姫の態度が気になり、「月に帰りたくないんじゃ…?」と問う。が、思いを伝える絶好の機会に「帰りたいに決まってるでしょ!」とかぐや姫は本心を隠してしまう。実はその直前、かぐや姫は約束通り帰ってこなければ「地球を破壊する」と父から通告されていたのだ。果たして、かぐや姫の運命は――、というストーリー。

ポンコツかぐや姫が笑える序盤から、お世話係の奮起で予想外の展開に

ツンデレが過ぎて、どんどん帰還への外堀りが埋められてしまうかぐや姫の自滅ぶりがかわいらしくも悲哀を感じるラブコメ作品。だが物語はクライマックスに向かうにつれシリアスな様相を呈し始め、直接の続編である「10分後に地球に帰るかぐや姫」では、それまでほとんど内心が明かされることのなかったお世話係の本心と活躍が描かれている。

「4日後に月に帰るかぐや姫」05 続きは西馬ごめゆきさんの無料電子書籍で公開中西馬ごめゆき イワシ(@iwwaasii)


作者の西馬さんによると、作品のきっかけは読切向けに考案していた企画に遡るという。アイデア出しで行き詰った際、「『童話とか昔話を題材に何か描けないかな』と無理やりアイデアを絞り出していて、その中で竹取物語は知名度が高い割にいじる余地が残っていそうだな」と、竹取物語に着目したという。

読切企画としてはネームがまとまりきらなかったという当時の案を、SNS向けの漫画としてブラッシュアップして描き始めたという本シリーズ。作中のかぐや姫は行動や言動が裏目に出るポンコツ気味な部分が大きな魅力となっているが、「『月に帰らないといけない』というもともとの設定に、かぐや姫の感情として『月に帰りたくない』『お世話係に引き留めてほしい』を用意してあげたら自然と自滅していくキャラクターになっていきました」と西馬さんは話す。登場人物自体が勝手に動き出すような活き活きとした描写が読者を惹きつける源の一端となっていると言える。

また、「月に帰る」というフェーズから一転、「地球に帰る」展開がはじまったことも読者の注目を集めている本作。西馬さんは「この構想は当初からありました。アイデアをちゃんと形にし折り返す事ができてよかったです」と狙い通りの展開であったことを明かし、「今日まで読んでくださりありがとうございます。最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです」と読者に向けメッセージを寄せた。

取材協力:西馬ごめゆき(@iwwaasii)

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