強迫性障害を患う少年!?不安や恐怖心が襲う中、お世話になった人に取った“勇気ある行動”に感動の結末【作者に聞いた】

幼少期から絵を描くことが大好きで、漫画家として活動中のアヤさん。現在は看護師・看護学生向けの総合WEBメディア「ナース専科」にて看護師のエピソードを基にした漫画を連載している。今回は、ナース専科にて公開されている中から「握手」を紹介するとともに、著者に強迫性障害についてどのように思うか聞いた。

ある日、主人公の看護師が入職してすぐのローテーション研修のとき、手洗い場でたまたまA君を見かけた。A君は強迫性障害を患い、何かに触れたときだけでなく、何にも触れなくても、手を洗わずにはいられないのである…。

看護師がソファに座るA君のところへ行くと、A君は両手に手袋をはめていた。「直接触りたくなくて、手袋…してます」と正直に話すA君。その後も看護師は休憩所にいるA君を見かける度に話しかけ、他愛もない会話をするようになっていく。

そして、ローテーション勤務の最終日、他の看護師にあいさつしていると、A君がやって来た。すると、A君は「最後に…看護師さんにしてほしいことがあって…」と言うと、右手にはめていた手袋を外して、「握手してください」と話す。

看護師はA君の行動に驚くも、気持ちを込めて握手する。何も知らない人が見たらただの握手だが、彼にとってはすごく勇気のいる行為だ。看護師にとっては、とても勇気をもらえることであった。
本作以外にもさまざまなナース漫画を投稿しているアヤさん。今回は、アヤさんに強迫性障害についてインタビューした。
――本作で登場した強迫性障害という病気について、どのように思われますか?
普通に、どれだけ頑張っても「虫は触れない!」とか、「血が怖い!」とか人それぞれに揺るぎない「不可能」があると思うのですが、この病気はそれと一緒で、その不可能の対象が生活に大きく支障が出てしまうだけだと思うんです。だからこそ余計苦しく、自分を責めてしまう。こんな病気こそ、「可哀想」とか「大変だね」ではなく、周囲の「共感」が大変必要だと感じました。
「ナース専科」にて連載している漫画は、実際に看護師から募集したエピソードばかり。ほかの作品もあるので、気になる人はぜひ読んでみて!
取材協力:アヤ(@aokitajimaru)