届けたのは半年前!?置き配で届けた荷物がずっと玄関に置きっぱなし…住人が長期不在で受け取りできないの?【作者インタビュー】
玄関の前に配達した商品を置いていく「
置き配
」。置き配を指定すると、受け取る側も届ける側も面倒なやり取りがなく便利なシステムだが、なかには届けた荷物が半年間も到着しなかったケースもある。また、最近のマンションはエントランスにもオートロックがかかっていて、ポストに不在票を入れられないというトラブルもよくある。そんな宅配業界の裏側を描く、ゆきたこーすけさん(@kosukeyukita)さんの「運び屋ゆきたの漫画な日常」をご紹介しよう。
届ける品物も受け取る家もさまざま。マニュアル通りにいかないことは多々あって…(汗)


少しずつ便利になってきた宅配のシステム。でも、その裏側では私たちの知らないトラブルがいくつもある。本作を描く、ゆきたこーすけさん(@kosukeyukita)さんは、実は某有名運送会社の元ドライバーだった。今回は、漫画を描いたきっかけや一番辛かったエピソードなど話をうかがった。


――まずは、宅配業者の裏側を描いてみようと思ったきっかけを教えてください。
もともとは宅配会社に勤めていたときに、社内の新聞に「4コマを描いてくれ」と言われたのが始まりです。月1回発行される社内新聞に、宅配便を題材にした4コマを連載していたのですが、それが割と好評だったので、もっとたくさんの人に読んでもらえるようにアメーバブログ「ゆきたの四コマ宅配便(現在は「運び屋ゆきたの漫画な日常」にタイトル変更)を始めました。


――もともと宅配会社で働いていた、ゆきたさん。とても絵がうまいと思うのですが、美術系の何かを習った経験があるのですか?
趣味でノートに絵日記を描いていたのですが、その程度で、若い頃から専門的に絵の練習をしていたとか、そういうことはないです。まともに漫画を勉強するようになったのは、「4コマ宅配便」を描くようになってからです。なので、今でも絵はすごく下手だと思います。


――現在は、漫画家兼ウーバーイーツというおもしろい肩書きになっていますが、ウーバーをしている理由はなぜですか?
元宅配便の配達員として、ウーバーイーツにとても興味がありました。それまでにない新しい宅配の業態なので、どういうものなのか知りたい、体験したいというのがすごくありました。また、好きな時間にやれるので、漫画を描きながらやるのに都合がいいというのもありました。ただ、現在は漫画だけで手一杯になっていて、ウーバーイーツはほとんどやっていないです…。


――漫画を読むと、配達する中で大変なことがたくさんありますね。特に、これはひどかった!というエピソードがあれば教えてください。
これは配達員にとってはあるあるなのですが、マンションに配達に行ったときに、しばしばエレベーターが点検中で使えないことがあるんです。それで18キロほどあるお水を2箱、15階まで階段でお届けしたことがあります。一度に持てないので15階まで2往復です。あれは参りました…。


――本作を読んで「配達員の人たちを応援&感謝したくなる」という声が届いていますが、いかがですか?
自分としては、ただ笑える話を集めただけなので最初言われたときは驚きましたが、そう言っていただけてとてもうれしいです。


――その他、お知らせはありますか?
現在アメーバブログ「
運び屋ゆきたの漫画な日常
」では、毎日1本漫画をアップしています。また読者の皆様の「宅配便にまつわるエピソード」を募集し、ゆきたが漫画にさせていただいているのですが、これがなかなか好評です。ぜひ、ご投稿お待ちしております。
配達中のゴルフバッグから水がポタポタと溢れ出してきたり、配送する段ボールに大事なものを入れてしまったり、同じ住所に同じ苗字があったり…と宅配のお兄さんたちには「毎日こんなことが起きているんだ」と言う気持ちで読める。
取材協力:ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)