人間が保護されたら?「飼い方本」を読むと、ニンゲンはとても繊細な生き物だった【作者インタビュー】
この世界では人間が、犬や猫などのペットを飼っている。しかし、逆にニンゲンが自分たちよりも上位生物に愛玩動物として飼われることになったら?そんな世界線を描く、ぴえ太(
@camoy_ghost
)さんの「ニンゲンの飼い方」は、Xで10万いいねを獲得、pixiv月例賞を受賞した。ニンゲンが飼われる姿をみて、「見方が違えば、自分たちが飼っているペットはこんな世界に見えているのかも」という声が届く。
ニンゲンはきれい好き、小屋やトイレなどを設置

森で倒れていたニンゲンを保護し、飼うことにした。ニンゲンは、モンスターの指先でつまめるほど小さい。ただコンビニにアイスを買いに出かけただけなのに、異世界にきてしまったニンゲン。彼は、体にとげを持つ巨大なモンスターに怯えていた。ある日、ニンゲンがモンスターの目を盗んで小屋から脱走しようとすると、他の生物に襲われケガを負ってしまう。別世界では、ニンゲンはとても繊細な生き物だった。

――ニンゲンが飼われるという異世界設定を描くことにしたきっかけを教えてください。
初めはそういう設定は考えていなくて、次に描くときにニンゲンのことを教える人外なら飼育指導の方が話を広げやすい、と思ったのでこういう世界観で描くことにしました。

――本作は最初に「ニンゲンの飼い方の取扱説明書」からスタートしました。漫画ではなく、設定を描いたのには何か理由がありますか?
とくに理由はありません(笑)。最初はニンゲンになれていない人外に教える図鑑みたいなものがあったらおもしろそうだと思って描いたので、そこからもっといろいろと掘り下げてみて、漫画も描きはじめました。

――ニンゲンの飼い方図鑑を読んでいると、とても繊細な生き物に思えて不思議な感覚になりますね。
そうですね。でも、ニンゲンに限らず生き物を扱うのって細心の注意が必要ですし、人外側からしたらニンゲンは小さくてか弱い生き物の部類に入ると思ったので、こういう感じに描きました。

――Xでも大きな反響があり、さらに8月pixiv月例賞を受賞しました。反響はいかがですか?
8月のpixivマンガ月例賞を受賞いただいたのは、かなりびっくりしました。Xでもpixivでも「ニンゲンの飼い方」を見て下さる人達が思っていたよりもたくさんいらっしゃって、とても感謝しています。

――ニンゲンの飼い方シリーズの今後の展開を教えてください。
まだ未定ですが、漫画の方は1人と1匹が手探りながらも交流していくのを描いていきたいと思ってます。
現在、Xで公開中の「ニンゲンの飼い方」シリーズは、第4話まで投稿されており、トータルで25万いいねを獲得(2023年10月10日時点)。多くの人が、漫画の続きに注目している。
その他、BOOTHでは、X未公開作品「
赤鼻の旅人
」のシリーズ本が発売されている。気になる人は、こちらもチェックしてみよう!
取材協力:ぴえ太(@camoy_ghost)