祖母が繰り出す「レッドサラマンダー」の使い方が秀逸!グズり出した子どもに最強のパワーワードだった【作者に聞く】
育児中は子育てで大変だが、社会に出て仕事をしている時とは違う世界が見える。今しか見れない子どもの成長を漫画として記録に残す、おしそ(@_______aona)さん。ある日、公園で「まだ遊びたい!」とグズる子どもに、連れてきたばあばが「困ったわねぇ」と言いながら、パワーワードを炸裂させたエピソードには、1.4万いいねの反響があった(2023年11月22日時点)。今回は、日常エッセイ漫画に癒されるおしそさんのバズ漫画を紹介したい。
「レッドサラマンダー」ミニカー好きな子どもに効果的なパワーワード!?

ある日の夕方、「そろそろ帰らなくてはいけない」と子どもに言うと「いやぁぁぁ、おうちかえんない!」とごねていた。遊びに夢中になっているときは、当たり前だ。でも、夕飯の支度もしなければいけないし、寒くなってくるので風邪を引かせたくない。

「でも、帰らなきゃ」と困惑するのは、子どもを連れてきたばあばだ。そこで閃いたのは「レッドサラマンダーで遊ぼう!」という提案。レッドサラマンダーは、全長8メートルの無限軌道災害対応車のことで、荒地やぬかるみなど凸凹した地面や瓦礫、土砂がたまった場所でも走行することができる車両だ。サラリと最強パワーワードが出せるほど普段から子どもと遊んでいる光景が思い浮かび、「ばあば、言葉選びの達人」「子どもの最先端を知っている」とコメントが届いた。

おしそさんがエッセイ漫画を描き始めたきっかけを尋ねると、「子どもが産まれてから、暗いニュースやいつも誰かが誰かを責めているSNSなどを見るのが辛くなって離れた時期がありました。しかし、家族以外との関わりがほとんどなくなってしまうことも寂しく、夫がiPadを買ったときに『何でもいいから始めてみよう』と、お絵描きアプリをダウンロードしたことが始まりでした」(おしそさん) と教えてくれた。

子どもを自転車に乗せて走る瞬間やご飯炊くときなど、些細な出来事を短い漫画に残している。なかでも、スーパーでイカリングを探していたときの話は、7.5万いいねがつき大ヒット!

売り場に立ったばかりの店員さんに「イカリング」の場所を尋ねたものの、どこにあるかわからない。「一緒に探させてください!」とお客に寄り添った対応をしてくれた。「店員さん側の意見、お客様側の意見、たくさんのお声を頂きましたが、この店員さんに感じた優しさやかわいらしさ、『また行きたくなる』という共感の声も多く、うれしく思っています」(おしそさん)

些細な幸せを拾っていき、それが共感のタネとなる。そんなおしそさんが作り出す漫画には、コメント欄にツッコミもあり、読んでいておもしろい。これについて伺うと、「ありがとうございます、お節介な苦労人は、いつどんなときでも、表彰されて欲しいと思っています(笑)」と話す。

最後に、SNSの見どころを含め、読者の方へメッセージを聞いた。「写真や動画に残せなかった日のこと、ほっこりしたこと、大きなひとりごとのようなものばかりを細く長く続けたいと思っています。誰かのどうでもいい、なんでもないことしか見たくない、のタイミングに入り込めたら幸いです」(おしそさん)
取材協力:おしそ(@_______aona)