人と違うだけで「空気読めない」と陰で言われる!?ストーリー展開に「めちゃ泣ける」「引き込まれる」とSNSで話題沸騰!【作者インタビュー】

中学生の頃から漫画を描いている腹ぺこ ららばい(
@harapekoLullaby
)さんは、X(旧Twitter) で漫画を公開している。
2023年8月には「遥かなる空」を投稿し、3.5万超えのいいねが付いた人気漫画だ。皆自分の本心を隠して仮面を被って生活しているが、ある日仮面を被らない転校生がやって来る。明るく振る舞う彼女だが次第にクラスで孤立してしまい、あるとき事件が起きてしまう…。本作が誕生したきっかけや自分らしく生きることなどについて、腹ぺこ ららばいさんにインタビューした。

――本作はどのように誕生しましたか?
同調圧力を題材にした仮面を被る世界のお話自体は、学生時代から構想してはいました。製作したのはコロナ禍真っ只中の2021年です。マスクをして顔を隠す、そしてマスクをしていないとモラルがないと見なされるという世の中の現状と、自分の描きたいテーマが上手くリンクしたので、学生時代から残していたネタを掘り起こして、製作することにしました。

――普段は仮面を被っている主人公ですが、二葉さんが宿題を忘れて先生に怒られたときは、何故クラスメイトと同じ仮面を被らなかったのでしょうか?
単純に、主人公はその怒りに正当性を感じなかったからです。「ほかにも宿題を忘れた人がいるのに、なぜ先生は彼女にだけ当たりが強いんだろう?」という疑問。それがほかのクラスメイトと感覚が違ったところです。また、彼の中で、二葉さんに対する憧れのようなものもありました。

――SNSがメジャーになった今の時代、二葉さんのように自分らしく振る舞うことは難しいと思われますか?
正直に言ってしまうなら、難しいと思っています。SNSは表向きは「自分らしさを表現できるツール!」という風に作られていますが、現状は「互いに監視し合うツール」になっています。これはSNSのサービスが悪いのではなく、ユーザーの使い方に問題があると考えています。また、多くの情報が手に入るようになったことにより、ユーザーは他者と自分を必要以上に比較するようになります。なので、自分らしさの表現を守るためには、SNSは慎重に付き合う必要があると思います。

――主人公は二葉さんとの出会いを通して、自分らしく生きると決めたようですね。今自分を出せずに悩む読者の方に、メッセージをお願いします。
自分らしく生きようというのは、私は感動ではないかと思っています。画家になりたい!などと夢を追う原点は感動が出発点だからです。今回の漫画の主人公は、空に感動しました。大きくて広い広大な自然の中に受け入れられた感覚を知って、そこに自分だけが持つ感動を手に入れたから、自分らしく生きる勇気を手に入れたのです。私自身も物語に感動したことがあるから、今も漫画という形で物語を描いています。「自分が本当に感動するもの」が何かを知っていれば、自分らしさを忘れずに生きていけると思います。
昨今ではSNSなどを使って自分を表現しやすい一方で、生きにくいと感じている人も少なからずいるだろう。自分らしさを出せないと思っている方は、この機会にぜひ読んでほしい!
取材協力:腹ぺこ ららばい(@harapekoLullaby)