【昔話に一石を投じる】浦島太郎がまさかのバトル漫画化 “助けた亀”とのタイマンに「アツ過ぎて目から汗」【作者に訊く】

WEB上の個人制作漫画には、プロの漫画家が手掛けたものも数多く存在する。SNSで反響を集め書籍化した「真MoMo太郎伝説」で知られる漫画家の偉流センイチ (@iryu1001) さんのオリジナル漫画「真・浦島太郎伝説」もその1つだ。

自分を老人にした乙姫に逆襲する浦島太郎…!誰もが知る昔話が本格バトル漫画に偉流センイチ(@iryu1001)


タイトルのとおり、昔話の浦島太郎をベースにした同作は、おなじみのあらすじを冒頭で絵本調に描く。だが、添えられた文章はどうもトゲがあり、その違和感の答えのように、老人と化した浦島太郎は一転して深く皺の刻まれた濃厚なタッチで現れる。玉手箱を託した乙姫に復讐しようと浦島太郎が竜宮城に乗り込んでからは、“助けた亀”とタイマンで拳を交わす本格的なバトル漫画と化していく。

「真・浦島太郎伝説」(前編)34偉流センイチ(@iryu1001)


誰もが知っている昔話を見応えある作画と予想外の演出で描き、「アツ過ぎて目から汗出ちまった」「めちゃくちゃおもしろすぎるバトル漫画」とSNS上で反響を集めた同作。ウォーカープラスでは作者の偉流さんに、作品制作の舞台裏について話を訊いた。

昔話への疑問と熱いバトルの掛け合わせで誕生した「真・浦島太郎伝説」

同作は、桃太郎を題材に商業作品となった「真MoMo太郎伝説」より以前に描いたものだと話す偉流さん。「浦島太郎は物語的に理不尽過ぎる」という引っかかりと、自身が描きたいバトル漫画のような展開を掛け合わせたところ、浦島太郎の復讐劇としてストーリーが膨らんでいったという。

自身でも「絵柄は大分濃いめ」と語るとおり、本編は肉弾戦が躍動感あふれる絵柄に描き込まれているのが作品の大きな見どころの1つ。それだけに、序章にあたる絵本パートから本編に差し掛かった際のギャップは印象強く感じる。

「真・浦島太郎伝説」(前編)17偉流センイチ(@iryu1001)


偉流さんもこうしたギャップは狙いどおりだったそうで、さらに「文章が本来の浦島太郎そのままだと、絶対19ページも読んでもらえないと思ったので、あんなフザケた文章になっています」と、読者を離さないための工夫を明かす。

また、制作上でトライしたことについて質問すると、「何も挑戦していません!自分にはこんな感じのバカみたいな漫画しか描けないので……(笑)」と謙遜を交え話す偉流さん。だが、全編100ページを超えるボリュームで緻密に描かれた戦いの連続はまさに力作だ。

「真・浦島太郎伝説」(前編)41偉流センイチ(@iryu1001)


そうしたバトルシーンには「激しいバトルシーンでも何が起こってるかちゃんとわかるよう」と意識があったそうで、なかでも、「見開き計4ページで、浦島が亀を腹パンするシーン」は偉流さん自身お気に入りのカットだと教えてくれた。

「真・浦島太郎伝説」(前編)49偉流センイチ(@iryu1001)

取材協力:偉流センイチ(@iryu1001)

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