「妻の急逝と自身のすい臓がんに向き合った夫」が絶望の中に光を見出す…作者が語る“生きる意味”とは?

すい臓がんの病状が進行して、ホスピスに入ったおじいさん画像提供:猫原のしさん

学生の頃から漫画を描くことが好きだった猫原のし( @nyan_boku )さんは、X(旧:Twitter) などのSNSを中心に漫画を公開している。

2023年11月には「ちびっこしろにゃんの色彩屋さん」を投稿。現実世界で疲れ切った大人たちが登場し、あるものと出会い色のある世界を取り戻していくというエピソードだ。SNSでは4話まで公開され、元カノを引きずる男性が登場する第2話は3.7万いいねを獲得。本作が誕生した経緯や裏話などについて、猫原のし(@nyan_boku)さんにインタビューした。


失った愛と再び見つけた希望の光

「ちびっこしろにゃんの色彩屋さん」画像提供:猫原のしさん

自分の世界から色がなくなったと感じる女性…「ちびっこしろにゃんの色彩屋さん」1-1画像提供:猫原のしさん

1-2画像提供:猫原のしさん


2021年冬、コロナ禍の影響で多くの人が不安に包まれていた時期に第1話が誕生。自身も育児中に孤独を感じていたという猫原さんは、そんな経験から色を見失った人々を救いたいという思いで作品を描いたそう。

第3話では、妻を亡くした夫が色のない世界で生きる様子が漫画化。猫原さん自身も「大切なものを失った時に、世界がモノクロに感じた」と振り返る。喪失による心の痛みは色を奪い、世界を無機質に変えてしまうのだ。しかし、作品のラストシーンでは、若き日の思い出が鮮やかに色づいていく様子が描かれている。このシーンには、過去の記憶が色彩を取り戻し現実に希望を見出すというメッセージが感じられる。

また、物語に登場する「しろにゃん」は、もともと猫原さんが描いていた2.5頭身の体型がチャームポイントのキャラクターだが、本作では3匹に増やされ、彼らの無表情ながらも感情豊かな愛らしい姿が多くの読者の心を癒やした。

猫原さんは今後も、しろにゃんのエピソードや色彩シロップ精製の話を描く予定。オリジナル動物キャラクターのゆるい4コマ漫画なども描いており、忙しい日々に疲れた時にこれらの作品が心の彩りを取り戻す手助けとなることを願っている。


取材協力:猫原のし(@nyan_boku)

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