「自分の葬式は豪勢に行いたかった父」→火葬のみでよいという娘に憤慨する父… 「一番大事なのは見送る側の気持ち」に気づく漫画【作者に聞く】

自分の葬儀は盛大に行いたいと語っていた男性だが…

元ゲーム会社所属デザイナーで、現在はストーリー漫画をメインに執筆している吉良いと(@kilightit)さん。個人で作品を公開・販売するほか、商業誌にも作品を掲載するなど、精力的に活動している漫画家だ。代表作「ようこそ亡霊葬儀屋さん」は、「このお話ほんとに好きです」「1度見た事あるはずなのに泣いてしまった」など、多くの読者に感動をもたらしている。


今回は、「幽霊が視える葬儀屋さんと葬儀を望む男」をお届け。亡くなった男性は、自分の葬式は豪勢に行いたかった。しかし葬儀の依頼者である男性の娘は火葬のみでいいという。そのことに憤慨する男性に、視える葬儀屋・烏丸枢(からすま・くるる)は「一番大事なのは見送る側の気持ち」だと伝える。

男性に「一番大事なのは見送る側の気持ち」だと伝える烏丸


男性は、お金に困ることなく現役時代から老後まで趣味を満喫していた人生を振り返り、家族を放置し、自分のことしか見ていなかったことに気づく…。するとそこに一人の少年が現れた。少年は友達がおらず、男性に囲碁を教えてもらっている時間がとても楽しかったと打ち明ける。

少年は、男性と過ごした時間が楽しかったと語る


少年が感謝を込めて男性に手向けたのは、近所の公園に咲いていた花。その花に対して、初めこそ素直に喜びを見せなかった男性だが、最後は不器用ながらも少年への感謝の気持ちを口にするのだった。

少年からの贈り物に、男性は素直に感謝の言葉を口にするのだった


作者の吉良いとさんに、この作品に対する思いを聞いてみた。
「自分が周りの人たちからどんな風に思われているか。それが一番わかるのは自分が死んだあとではないでしょうか。作中では唯一、少年がおじいさんの死を悼んでくれました。『自分が最期どのような人間になれているか』を読んでくださった方にも問う、そんな作品になれるよう今回のお話を執筆しました」

家族すらほったらかしで自分のことばかりを考えて生きてきた男性が、死後になって本当に大切なものに気づかされる物語。SNSに投稿されると、読者からは「切ない」「年取るとこういうのめっちゃ心に刺さる」といった感想が寄せられている。


画像提供:吉良いと(@kilightit)

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