母親に言われるがまま整形手術!?「あなたのためを思って」という毒親の呪いから解放されるまでを描いた壮絶な物語【作者インタビュー】

「あなたを思って」と母は言うけど、本当に困ったとき助けてくれたことがあっただろうか?画像提供:(C)グラハム子/佼成出版社

子供の人生に害をなす「毒親」。暴力や経済的理由で子どもを束縛するタイプだけでなく、自分の考えを子どもに押し付け、思うようにコントロールする親は、支配型の毒親といわれる。そこには「あなたのためを思って」という言葉が付きまとい、あなたに似合うと選んだ服、習いごと、進学先、就職先など、挙句には容姿や付き合う人にまで干渉してくる。

「うちは何かがおかしい」友達の親子関係と違うと気づいたとき初めて違和感を覚えたグラハム子( @gura_hamuco )さんに自伝「母の支配から自由になりたい」を書き上げるまでの思いを聞いた。

服、進学先、就職先まで全て親に決められる!「もしかしてうちっておかしいの?」

「母の支配から自由になりたい」1画像提供:(C)グラハム子/佼成出版社

「母の支配から自由になりたい」2画像提供:(C)グラハム子/佼成出版社

「母の支配から自由になりたい」3画像提供:(C)グラハム子/佼成出版社


この作品では、作者であるグラハム子さんが毒親との関係や摂食障害を乗り越えるまでを描いている。グラハム子さんは「漫画は動きや表情で感情を伝えられるが、文章だけではそれが難しい」と語る。担当編集者の励ましに支えられながら、悩みつつも書き上げることができたという。

作品を通して、グラハム子さんは自分の中にまだ「未消化」の感情が多く残っていることに気づかされたそう。当初、すでに自分の問題は解決していると思っていたが、執筆を進めるうちに新たな感情が次々と浮かび上がってきたと話してくれた。そんな中でも「自己満足にならないよう話の主軸がぶれないことを意識した」と振り返る。

制作前と後での心の変化について「最後まで書き終えたことで、自分にとって新たな課題が見えた」と語る。悩みが全て解決したわけではないが、異なる種類の悩みが浮かび上がり、人生のステージを一歩進めたと感じているそうだ。

母親との対話が描かれた場面も本作の見どころのひとつである。グラハム子さんは「まるで引退試合のようだった」と振り返る。感情が入り混じる中で、自分が母親との葛藤から解放される瞬間を迎えたと語る。

さらに、本作の最後に精神科医による解説が添えられており、その冷静な分析にグラハム子さんは「胸がすっと軽くなった」と何度も読み返したそうだ。

読者へのメッセージとして「親との関係に悩む人たちへ、あなたは一人じゃない」と伝えたいと語る。「過去は変えられないけれど、どう受け止め、どう未来を築くかが大事だ」というグラハム子さんの前向きな言葉が、本作を通じて読者の心に響くだろう。興味のある人はぜひチェックしてみてほしい。


取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)

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