【漫画】もしも激かわいい女の子が男装して学校に行ったら!?およそ1700年前の中国のもの悲しい恋愛話【作者に聞いた】
古今東西の昔の風俗知識を投稿する「昔の芸術をつぶやくよ」さん(「ヤスダコーシキ」名義で著作あり)
(@LfXAMDg4PE50i9e)
のグロテスクで怖くて切ない話を、今回はCHIHIROさん
(@chihiro21865527)
に、ギャグ多めのコミックエッセイ風に描いていただきました。怖さと美しさのアンバランスな共存をお楽しみください。
「梁山泊と祝英台」というお話をご紹介します。


物悲しさいっぱいのお話「梁山泊と祝英台」の舞台は中国です。南北朝時代の王朝の一つ、東晋の時代(317~419)のお話です。祝英台という名前の激かわいい女の子がおり、彼女は学校で学びたいと思っていました。しかし、当時、女性が家を出て学校に行くことは許されていなかったのです……
※一部ショッキングなシーンがあります。心臓の弱い方は閲覧をご遠慮ください。
※本記事は発売中の「昔の芸術を〈少女漫画風に〉つぶやくよ」から一部抜粋・編集しました。


――「梁山泊と祝英台」は普段コミックエッセイを描いている漫画家さんに描いてもらいました。中国の有名な昔話ですが、かなりコミカルに仕上がっております。こちらの率直な感想をお聞かせください。
ヤスダコーシキさん(以下:ヤスダ):このお話は東晋時代の中国ということで、比較的ほかの作品に比べ牧歌的なお話になってます。すっきりした絵柄がとてもストーリーに合ってると思いました。





――時代的に女性は学校に通えなく、男装して学校に行くことを決意した祝英台の話でした。逆に、男がやむなくそうせざるを得ない状況に追い込まれて女装する、といったパターンはあったのでしょうか?
ヤスダ:ほぼ無かったと思いますね。ちょっと女装とは意味合いが違いますが、経済的に困窮した男性が宦官となって王宮に仕えるというパターンはあったと思います。私はどんなに貧乏してもアレを切るのは絶対イヤですけど。








――当時は女性に結婚相手を決める選択権はなかったと伺っております。いわゆる政略結婚など、家系が繫栄することを一番の目的として結婚相手を探すのが常だったのでしょうか?
ヤスダ:中流以上の家庭でしたら、結婚はほぼ家同士が決めるものであったみたいですね。自由恋愛を経ての結婚は財産のない貧困層くらいのものだったでしょう。これは東洋も西洋も共通のパターンです。





――結婚を断られたことに気落ちした梁山泊への、鋭いツッコミが冴えわたるシーンでした(笑)。当時のプロポーズに持参したもの(マンガでは薔薇が描かれています)に流行りはあったのでしょうか?
ヤスダ:中国には六令という婚姻の儀式があったそうです。この令のうち「納采(のうさい)」の儀で礼物を送って婚姻の意志があることを示し、いざ婚約が成ると「納幣」という儀式でお互い礼物を送りあったとか。礼物が何であったかは詳しく解りませんが、普通に考えれば反物とか宝飾品であったと推測できます。





――嵐が吹き荒れて雷が鳴ったり、大地がいきなり割れたり、そこに飛び込んだり、で中国らしい壮大な話でした。この話の教訓があれば教えてください。
ヤスダ:男の鈍感は罪深いものです。女子の好意は全力でくみ取ってあげなければあとで後悔することになります。どっかの情報商材屋みたいな台詞ですが、モテる自分になるためにアンテナは常に張っておきましょう。