【ホラー漫画】このシチューに入った肉、何の肉?暴力・殺人・罪のなすりつけに悶絶必至な激やば話【作者に聞いた】
古今東西の昔の風俗知識を投稿する「昔の芸術をつぶやくよ」さん(「ヤスダコーシキ」名義で著作あり)
(@LfXAMDg4PE50i9e)
のグロテスクで怖くて切ない話を、今回はねおきてるさん
(@neoki_teru)
に描いていただきました。怖さと美しさのアンバランスな共存をお楽しみください。
「ネズの木の話」という話を紹介します。


激やばな継母の悪さが際立つ「ネズの木の話」はグリム童話に収録されている話のひとつです。別名「柏槇(びゃくしん)の話」とも呼ばれています。柏槇とは、ねじれるような幹と上に向かって生える葉が炎のようにも見える木で、寺などに植栽されたものの中には樹齢1000年を超えるものもあるそうです。
※一部ショッキングなシーンがあります。心臓の弱い方は閲覧をご遠慮ください。
※本記事は発売中の「昔の芸術を〈少女漫画風に〉つぶやくよ」から一部抜粋・編集しました。




――「ネズの木の話」は普段リアルで優しい絵柄を得意とする漫画家さんに描いてもらいました。繊細なタッチと、激やば義母がミックスされた結果、絶妙な読後感に包まれるものとなっております。こちらのご感想をお聞かせください。
ヤスダコーシキさん(以下:ヤスダ):美しいがゆえに継母の悪さが際立っていましたね。
やっぱり悪い継母はこうでなくちゃ!と思いました。





――童話に登場する「義母=悪者」というイメージがどうしてもあります。このほかの童話でもやはり同じように、悪者の義母は多いのでしょうか?
ヤスダ:まず白雪姫。この話は継母が白雪姫の美しさを妬んで白雪姫の殺害を企みます。動機がろくでもないですね。
また「ヘンゼルとグレーテル」も悪い継母が登場します。彼女の場合は口減らしのために二人を森に捨てるのですが、このパターンは実際にあったお話をベースにしているっぽくて嫌な気持ちにさせられます、ちなみに両方のお話とも最初は「実母」設定だったそうです。






――幼い妹に罪を着せるという、童話にはあるまじき残虐な義母でした。ただ、死んだことに気づかない家族も異常な気がします。冷静なツッコミをぜひお願いします。
ヤスダ:女の子はまぁ幼いから仕方ないとして、お父さんのバカ加減は突き抜けていますね。息子を食べても気が付かないところは逆にすごい。ネットミーム風に言えば「ホームラン級のバカ」です。






――亡くなった兄の骨が美しい鳥になるというキラキラファンタジー展開です。息子の肉をシチューにして食べてしまうという鬱展開が少しでも和らげられたらいいなと思います。埋めた骨が何かに変わる、という展開はほかの童話にも見られる傾向なのでしょうか?
ヤスダ:はなさかじいさん、が有名ですね。飼っていた犬(ポチ)が殺されその骨を埋めたら、そこに木が生える、その木を臼にして餅をついたら小判がザクザク出て来た、というお話です。現代なら「ペット・セメタリー」もそうですよね。あれは怖い映画でした。







――鬱展開からのスカッとする童話でした。細かい気になる点は置いておいて、この話の教訓を教えてください。
ヤスダ:現代でも連れ子がDVにあう痛ましい事件が頻発してます。子どものためにも、親には「再婚相手はよく選べ!」と言いたいです。