クリスマス翌日「6割引き」のシールがついた丸鶏を見て「命の犠牲を突きつけられた気分」その衝撃を作品に残すと、8.6万いいね!【作者に聞く】

12月26日に6割引きで売られていた丸鶏を食べたら、お礼にきた⁉画像提供:みこまる(@micomalu)

12月25日の翌日、スーパーにいくと6割引きのシールが貼られた丸鶏があった。クリスマス用に売り出されたものの「おつとめ品」として、「3割引き」「半額」と何度も値引きシールが貼られている。そこで「命の犠牲を突きつけられた」気持ちななったみこまる( @micomalu )さんは、「12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画」を制作。Xに投稿すると、「命を奪っておいて食べずに廃棄こそ可哀想なことですね」「動物の命を頂いているっていうことを改めて胸に刻みたい」などのコメントとともに、8.6万いいねがつく(2025年1月7日時点)。今回は制作の裏側について、みこまるさんに話を聞いた。


クリスマスを過ぎると「チキンかあ、もういいわ~」という目で見ていく人間の多いこと

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画03画像提供:みこまる(@micomalu)

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画04画像提供:みこまる(@micomalu)

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画05画像提供:みこまる(@micomalu)

クリスマスが過ぎた翌日、値引きシールが貼られた丸鶏があった。その姿を見て本懐を遂げさせようと、6割引きの丸鶏を購入したママ。家族からは「またチキン?」「イブにもチキンを食べた」と言われるが、「首を落とされて、羽をむしられて、パック詰めされて、クリスマス過ぎたらどんどん値下げされていく鶏さんがかわいそうに思えて…」と言うと、家族も納得。丸々一羽をおいしく頂いた。

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画08画像提供:みこまる(@micomalu)

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画11画像提供:みこまる(@micomalu)

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画13画像提供:みこまる(@micomalu)

その夜、食べた丸鶏がママの夢枕に立ち、値引きシールを貼られていく悲しさを語る。食用としてパック詰めされる人生ではなく、鳥として生きる道を願った鶏は「次に生まれ変わったら」と、ママと来世の約束をする――。

「おつとめ品」として売れ残った丸鶏を見て、「改めて命の犠牲を突きつけられたような気分になった」


12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画15画像提供:みこまる(@micomalu)

――本作を描いた経緯を教えてください。

数年前の12/26のスーパーで、クリスマスを過ぎて割引されている丸々一羽の鶏を見て、衝撃を受けたことが始まりです。

牛や豚は頭のないものが店頭に並ぶことはないですよね。でも、鶏は丸鶏という形で季節を問わず目にすることがあります。今までだって何度もスーパーで目にしていたはずですが、「おつとめ品」として割引シールを貼られたものを目にすると、改めて命の犠牲を突きつけられたような気分になりました。
この衝撃を何かの形で伝えたいと思っていました。イラストや絵画など一枚の絵としては少し難しく感じ、漫画という「ストーリー+絵」なら表現できそうだと思い、制作しました。

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画16画像提供:みこまる(@micomalu)

――1ページ目の丸鶏が印象的でした。制作するうえでこだわったところがあれば教えてください。

見た時の衝撃をお伝えするにはリアルに描いた方がいいと思い、実際に丸鶏のパック詰めを買って観察しました。作中でいろいろなポーズをとるので、動かしてみて観察させてもらいました。観察後は参鶏湯にしていただきました。驚くほどおいしかったです。

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画17画像提供:みこまる(@micomalu)

――現在、8.6万いいねがついていますが、いかがでしょうか。

たくさんの方にご覧いただき、それぞれ感じていただくことがあったようで、描いてよかったと思っています。あの時見た丸鶏に感謝しています。

12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画18画像提供:みこまる(@micomalu)

――みこまるさんの今までの作風とは少し違う印象を受けましたが、いかがですか?

実はこの作品は、この歳にして初めて「始めから終わりまでアナログでペン入れした作品」です。今までデジタルで描かせていただいていましたが、紙をペンが引っ掻く感覚を味わいたくて挑戦してみました。もちろん、デジタル・アナログ、両者いいところがあるので、これからもいいとこ取りをしていきます。

――そのほかにどのような漫画を描いていますか?

経費で不倫する夫の人生を壊してもいいですか?画像提供:(C)みこまる/飛鳥新社

2025年1月31日から「経費で不倫する夫の人生を壊してもいいですか?(飛鳥新社)」が、コミックシーモアより配信開始になります。そのほか「お宅の夫をもらえませんか?(KADOKAWA)」が書籍、電子書籍で発売中です。


取材協力:みこまる(@micomalu)

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