「“普通のこと”が苦手」「ミスするのはなぜ?」ADHDのグレーゾーンの著者が描いた読者に好評のコミックエッセイ【作者インタビュー】

些細なことでミスばかり...画像提供:「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」(C)はなゆい/オーバーラップ

仕事のメールを転送したつもりが、送信相手に返信…。スマホやカギをよくなくす。予約時間を間違える...などの些細なミスは、誰にでもあるもの。「私って、ぽんこつだなぁ」と思っていたけれど、子どものお迎え場所や時間を間違えてしまい「どんなに気をつけても、ミスするのはなぜ?」と、疑問を持つように。「もしかして、ADHDなのかも?」と勇気を出して心療内科を受診すると、グレーゾーンであると診断された、はなゆいさん( @hanayuistudio )。そこから、日常に起こる苦手なアレコレをどう対処すればよいか、手探りで解決方法を模索。今回は、はなゆいさんの書籍「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」を紹介するとともに著者に話を聞いた。


独自のライフハック術で自分のトリセツを作っていく

【漫画】本編を読む画像提供:「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」(C)はなゆい/オーバーラップ

プロローグ もしかして私はADHD?2画像提供:「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」(C)はなゆい/オーバーラップ

プロローグ もしかして私はADHD?3画像提供:「ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。」(C)はなゆい/オーバーラップ

本書について「うっかりミス、物忘れ、勘違い満載の私の自分克服コミックエッセイ」と話すはなゆいさん。「娘と向き合うなかで『普通じゃなくていい』と認めることや、独自のライフハック術を駆使して自分のトリセツを作っていく過程を描いています」と語る。

描くうえで、気を付けたところやこだわったところを聞くと「困りごと‐原因‐対策をセットで表現するようにしました。いろんなことを並行して進めようとすると一番重要なことを忘れてしまう『困りごと』、『原因』は脳のワーキングメモリという記憶のお皿が小さいこと、『対策』は、ひとつずつ確実にこなすことが私の特性には合っている、というように、できるだけ『なんでそういうミスをしちゃうのか?』の背景もお伝えするようにしました」と打ち明ける。また本書に出てくる「知覚推理」、「ワーキングメモリ」、「言語能力」、「処理速度」といった耳慣れない専門用語について「はじめてでも、ざっと読み進めてもわかりやすいように、表現は何度も見直しました」と語り、制作過程での苦労が伺える。

さらに、自分が発達障害かもしれないと悩んでいる人に向けて「若干の他人との違いや生きづらさを感じつつも『これまで無事に生きてきた。それなのに、今さら心療内科にかかる』ということは抵抗があると思います。そんな方はまず本書を読んでいただいて、心療内科でどんな検査をして、それによって何がわかるのかのイメージを持ってもらうのがいいと思います。そのうえでもっと具体的に自分の特性を知りたい、調べたいということであれば、受診を検討するという流れもあると思います」とメッセージを送ってくれた。

取材協力:はなゆい(@hanayuistudio)

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