“待て”のあと“よし”を忘れる…?姫ばあちゃんとワンコの関係性が絶妙!!亡きおじいさんの話に泣く読者も【作者に聞く】

ゴールデンレトリバーの“ナイト”は姫ばあちゃんのことが大好きだった。大好きな散歩もしてくれて、大好きなご飯もくれる…たまに「待て」の号令のあとに「よし」の合図を忘れられることはあっても、それでも“大好きの塊”だった。本作はそんなナイトと姫ばあちゃんの日常を描いたほっこり漫画である。

おじいちゃんに先立たれ、ナイトが姫ばあちゃんを守って暮らしていた佐倉イサミ(@sakura_isami)


本作の作者は、佐倉イサミ(@sakura_isami)さん。2013年に「ねこぱんち」(少年画報社)にてデビュー後、「おかわり自転車」(芳文社)や「もふっとキャンプ」(トゥーヴァージンズ)、「29時の朝ごはん」(KADOKAWA)、「お茶の間スイーツガーデン」(KADOKAWA)などの数々の著書を執筆。現在は「孤独モラトリアム」(ヤングキングBULL/少年画報社)、「ハルと思い出めぐりごはん」(メディカル・ケア・サービス)、「マンガでわかる生成AI」(in LIVE/アステリア)など3作の連載作を抱える漫画家である。

本作「姫ばあちゃんとナイト」も2021年に書籍化されたのち、好評の声を受けて2024年9月に第2巻となる「姫ばあちゃんとナイト ふたりはきょうも」が出版された話題作である。作者である佐倉イサミさんに本作の裏話を交え、話を聞いてみた。

ほのぼのとした日常が描かれている佐倉イサミ(@sakura_isami)


――本作には魅力あるキャラが登場しますが、キャラ作りの裏話を教えてください。

最初に大きなワンコが小さなおばあちゃんを守る光景が思い浮かんで、イラストに描き起こしてみるとどんどんと妄想が広がっていって、SNSで4コマ漫画の投稿をはじめました。漫画に描いてみると、さらに視野が広がって、姫ばあちゃんのファンになる(笑)登場人物が次々に増えていったのですが、その時に思い浮かんだネタに合わせて生まれていった気がします。

――ストーリーの中で姫ばあちゃんとナイトが動き出し、その中で自然とキャラが誕生していったんですね!

はい。ナイトのライバルになるおまわりさんの「武士(たけし)」以外はそうですね!最初は誰がレギュラーで登場するかも決めていなかったので、武士以外の登場人物はしばらく名前も決まっていませんでした(苦笑)。

おまわりさんの武士も姫ばあちゃんのファンのひとり佐倉イサミ(@sakura_isami)


――姫ばあちゃんのモデルとなった人物はいますか?

姫ばあちゃんのモデルは、とても大らかだった私の亡き祖母です。みんなを温かく見守る姫ばあちゃんの人柄には、祖母の姿を投影させています。

――読者から「ナイトの表情が感情豊かでステキです」という声も届いておりましたね。

うれしい限りです!ナイトは、いい子な面だけじゃなくてちょっとイタズラ好きだったり、嫌いな人には吠えたりする困った一面も併せ持っています。それらを含めて愛らしく描けるように意識をして描きました。

「よし」がない場合も…佐倉イサミ(@sakura_isami)

――おじいさんとナイトのエピソードに泣かされた読者も多かったようです。このエピソードで「ナイト」という名前に込められた想いに気づきました。「ナイト」という名前は最初から決めていたのでしょうか?

「姫を守るナイト」というコンセプトは一番最初のイラストを描いた時から決めていたので、すぐに「この子はナイトだ!」と決まりました。コミックス版でのナイトと姫ばあちゃんは、いろいろな事情があって違った出会い方をしているので そちらも楽しんでいただけたらうれしいです。

おじいさんがナイトを連れてきたのにはワケがあった!!佐倉イサミ(@sakura_isami)

今回の記事では、SNSに投稿されている初期版の「姫ばあちゃんとナイト」を紹介したが、書籍化されたコミックス版では違う展開も!ぜひ読み比べをしてみよう。また、佐倉イサミさんに現在連載中の作品についても聞いてみたところ「現在は、『ヤングキングBULL(少年画報社)』で“孤独”をテーマにした『孤独モラトリアム』という漫画を描いています。『姫ばあちゃんとナイト』とは真逆の雰囲気が漂う作品なので、読み比べてギャップを楽しんでください(笑)」とのこと。ほかにも、今後の新作を構想中とのことなので、佐倉イサミさんのSNSで動向を要チェック!

取材協力:佐倉イサミ(@sakura_isami)

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