クソ陰キャの主人公が「ストレスで死にます」とまで宣言する理由とは?陰キャ同士の発言に「共感できすぎて辛い!!」と胸が苦しくなる人続出【作者に聞く】
紙雑誌やweb雑誌、SNSなどで作品を発表している、漫画家の310(@namaste310)さん。描いた読切漫画「許嫁の侯爵令息がツンデレすぎて愛しいです(前後編)」を2023年2月にweb雑誌に掲載。代表作である「アラサーだけど、初恋です。」も全7巻が書籍化されている。
今回紹介する作品「陰寄り男女はなかなか進めない」は、日頃はさわやかな“陽キャ”に擬態している男性会社員・野中が主人公。野中は“陽キャ”なんてとんでもなく、本人いわく「ひとりでいる時間をたっとび、土日は専ら家に籠ってゲーム実況などを見ながら過ごすのが楽しみ」という“陰寄り”の男。「クソ陰キャなのでわかりみしかない」と、SNSでは同調の声が爆発。陰キャ同士の発言に「共感できすぎて辛い!!」と胸が苦しくなる人続出する本作について、310さんに創作の舞台裏を聞いた。
自分は自分以外のものになれない




この作品を描いたきっかけを聞くと、「“自分は自分以外のものになろうとしてもなれないんだよ”という思いが日頃からあって、その思いが爆発したときに衝動的に描いた作品です」と回答。そういう自己満足的なものを読者の目に晒すのもどうなのかな、と最初迷いたが、読んで共感してくれる方が多かったので「描いてよかったと」と思ったのだという。
本作品は、ジタバタするヘタレ男子の描き方が素晴らしい。310さんが作品に込めた思いとは?
「自己満足作品なので、商業作品よりも濃く自分が出ているとは思います(笑)。結局自分は自分以外のものになれないからそういう自分を認めてあげて、少しでも楽しく生きられるようになればいいな…という思いを込めています。この作品の2人にも、読んで共感してくださった方にも楽しく生きていってほしいです」
取材協力:310(@namaste310)