「逝くんじゃない」「戻ろう」太平洋戦争の開戦直前、海軍の戦闘機パイロット・虎次の小さな恋… その物語は現代まで紡がれて…!【作者に聞く】

太平洋戦争の開戦直前、女学生の松乃と、海軍の戦闘機パイロットの虎次は出会う。お互い惹かれながらも、時は戦時中の大変な時期。手紙のやりとりにも検閲が入ってままならぬ中、少しずつ距離を縮め、想いを通わせていく。これは戦争の悲しい話ではなく、そんな時代にもしっかりと芽吹いた小さな恋の物語である。
本作「切なに刹那く」を描いたのは、普段は会社員として勤める傍ら、兼業漫画化として「コミックDAYS」で「波うららかに、めおと日和」を連載している西香はち(@24hachi1)さん。ピュアすぎる展開に心洗われる本作について、作者である西香さんに話を聞いた。






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今回紹介した本編以外にもシリーズを描かれている西香さん。最初に描いたのは、海軍パイロットの虎次と松乃で、虎次の同期の子の話や、それとは別に陸軍さんの話もあるのだそう。「戦時中の恋の話ということで、全部ひっくるめて『切なに刹那く』のシリーズものと位置づけています」と話す。
戦時中には多くの命がなくなり、流さなくてもよい涙が流れ、たくさんの悲しい物語が生まれた。しかし、戦時中であっても小さな恋の物語や、家族の絆、友情…やさしく温かい物語も同じくらい生まれていたのではないだろうか。
西香さんも祖母から、戦時中の話や戦争で亡くなった身近な大切な人の話などを聞かされて育ったのだそう。しかしそれらの悲しい話の中で、一粒のキラリと輝く恋の話がある。祖母の兄とその婚約者の純粋な恋の話は、今は亡き祖母が亡くなる直前まで誇らしげに何度も聞かせてくれた話で、今も心に残っていると教えてくれた。
本作「切なに刹那く」を読んで、当時を生きていた人たちに思いを馳せてほしい。
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取材協力:西香はち(@24hachi1)