「お金を出してもらう=大切にされている?」 そう信じていたが、「1円単位のワリカン男」の一言で少しずつ自分の価値観を疑い始めて…?【作者インタビューも】

婚活中にマッチングアプリで年下男子・こうきと出会ったアイコ。見た目も悪くないし、大手IT企業勤めだし、いいかも!?って思っていたら…一緒に行った食事でまさかの「1円単位のワリカン」をしてきた!!衝撃の“ワリカン男”と、おごられて当たり前な“昭和女”は一見わかりあえないと思いきや、お互いに少しずつ理解をし、惹かれ始めていく…。
古い価値観を引きずっているアラサー婚活女子が、合理主義な理系男子との恋を通じて価値観をアップデートしていくラブコメ漫画「『女はおごられて当然』と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話」。1巻が発売されたばかりで注目を集める同作について、作者のコニシ ナツコ(
@natsukoni81
)さんに制作秘話などを聞いた。
価値観を揺さぶる恋愛ストーリー!現代の恋愛観を問いかける注目作品



本作の作者、コニシ ナツコさんが特に気に入っているシーンは、「『女の子はお金出してもらえると大事にされてるなーって感じるんですよ!』というアイコに、こうきが『それ対等じゃなくないですか?』と言うシーンです」と教えてくれた。さらに、「アイコは潜在意識のなかで『男性と自分は対等ではない』と思ってきた女性で、この言葉から少しずつ自分の価値観を疑い始めていきます」とアイコが抱えていた潜在的な価値観や性別に対する考え方が揺らぐいく瞬間が描いているシーンがあることを語る。
この作品を通して、読者は性別や対等性について考えさせられると同時に、アイコが自分の価値観を再評価する過程に共感できるポイントがたくさんある。また、本作では現代の男女を取り巻く問題や状況も描かれており、作者は、「社会的な問題や話題を盛り込もうという意識はほとんどないです。私は自分自身の経験や悩みを作品作りのきっかけにすることが多いのですが、その結果、社会的な問題にも通じる内容になっているのかなと思います」と語ってくれた。
作者は、主人公のアイコに感情移入してしまうことが多いそうで、「客観的に見るとアイコにイライラしてしまう部分もあります(笑)。ただ、こうきのようにすべて自分のなかで理屈が通らないと物事を進められない人もいるだろうなあ…と思います」と他の登場人物達への価値観にも思うところがあるようだ。
本作は、アイコが「こんな男ぜったい嫌!」と思っていたこうきに次第に惹かれていく過程が目が離せない。他にも独自の価値観を持つ登場人物が多く登場し、「わかる!」と思わず共感する場面がたくさんある。まだ読んでいない人はぜひ読んでほしい。
取材協力:コニシ ナツコ(@natsukoni81)