自分らしさを取り戻すヒントにあふれた漫画が大反響!他人の目を気にしすぎて生きづらいあなたへ贈る【作者に聞く】

「呪いは世界に溢れてる」から始まる本作品は、決してファンタジー作品ではない。世界に溢れている“呪い”とは「いい年して恥ずかしい」「あんたにできるわけない」「女のくせにでしゃばるな」「男のくせに情けない」などの暴言たち。そしてこの漫画の主人公の少年は、母親から「やめなさい、こんなもの」と呪いをかけられている。
作者の映生(
@e_va_lontano
)さんは、映画とドラマと漫画とアニメとラジオと、時々ゲームによって生かされているという漫画家。気がついたら重くてドロドロした話を描くことが多いが、ギャグを描くのも好きだと言う。今回、この作品に込めた思いなどについて詳しく話を聞いてみた。
「ああいう呪いにはかからないようにしてるんだ」自分の夢を守るための強い決意



小学6年生の樹は、母親からのスパルタ教育で様々なことを禁止・否定され、自分の好きなものですら肯定できない状況になっており、まさに「呪い」にかかっていた。「私の夢はプリンセスになること!」と話す少女・りこと出会い、2人はひょんなことから隣町の神社に「呪いのキューブ」を探しにいくことになる。心が揺れながらも、大切な夢を守ろうと奮闘するりこの姿を見て、樹も徐々に自分にかけられた呪いに向き合っていく――。
作者の映生さんに物語の見どころを伺うと「見どころ、というか好きなところはバスに乗っているシーンで、最初は同じバスに乗りつつも席はバラバラで2人の間を遮るように手すりがあって…でも帰りのバスでは…という対比のシーンです」とのこと。
本作のテーマである「呪い」は「こうであるべき」や「こうに決まってる」といった、自分や相手を縛ることだと話す。「呪い(=思い込み)って容易にかかったりかけたりできると思うのですが、呪いを解くことができるのは自分自身しかいないと思います。自分だけは自分のことを肯定してあげてほしく、そういう思いが伝わればいいなと思っています」と、この作品に込められた思いを語ってくれた。
SNSでは読者から「自分の常識は自分で決めようと思います」「呪いを解けるようがんばります」「明日からまた新たな気持ちで仕事しますね!」「素敵です。なんだか私の呪いも解けたような気がします」といった前向きなコメントが寄せられている。明日の活力となるような心温まるストーリーをぜひ読んでみてほしい。
取材協力:映生(@e_va_lontano)