【ホラー漫画】「…近藤さん?」顔も姿も話した内容も思い出せない不気味な存在… 有名ホラー脚本家原作の実話が怖すぎる…!【作者に聞いた】

「怖かったら一杯無料」を謳い文句に、実話ホラーを語ってくれる客を待つ、スナック店主兼シナリオライターのエミ。霊感ゼロながらも、なぜか彼女の元には続々とコワイ話が集まってくる…。そんな珠玉の“コワイ話”を1話完結で展開していく漫画「丑三つ時、コワい話はこのBarで」。そこにつづられているストーリーは、フジテレビ「ほんとにあった怖い話」や「呪怨 THE LIVE」の脚本家でもあり、本作の原作者・穂科エミ(
@hbdg1999
)さんが集めた実話がもとになっているというから驚きだ。
今回は、第5話「近藤さん」の後編を紹介するとともに、穂科さんと漫画を担当している近原さんのおふたりに話を伺った。
会ったのに顔も名前も思い出せない…?不気味な存在「近藤さん」が最後に残した言葉とは



いつもなら怖い体験をした訪問客から話を聞く…という流れでストーリーが進んでいく、漫画「丑三つ時、コワい話はこのBarで」。しかし、第5話「近藤さん」はこれまでの話の展開とは少し違うストーリー展開を見せている。本作で漫画を担当した近原さんは「『はっきりとしない不可解さ』がじんわりとした怖さに繋がればな…と思って描きました」と本作のこだわりを教えてくれた。その狙いどおり、全員が当事者となりながらも結局のところ何があったのか分からない不明瞭さは、本作の怖さをより一層盛り上げている。
本作の結末にはキールというカクテルに込められたとある言葉が登場するのだが、実はそのアイデアは原作者である穂科エミさんの発案なのだそう。「後味と気味の悪さのなか、近藤さんから残された言葉が『最高の出会い』だったら、とんでもなくゾワ~ッとするなあと思うんです」とキールを採用した理由を力説してくれた穂科さん。霊なのか特殊な力を持った人なのか、不気味な存在である「近藤さん」について「一番ピンとくるのは『怪異』、ですかねぇ…」とホラー脚本家ならではの見解も教えてくれた。
果たして、顔も姿も話した内容も思い出せない不気味な存在「近藤さん」とは一体何者なのか。穏やかな客人と過ごす和やかなバーでの日常、そして禁忌を破ったあとの不穏さとの対比が美しい本作。穂科さんが人から聞いた話や、実体験をもとに描かれているという本作を読めば、きっとあなたも上質なホラー映画を観ているかのような気分になれるはず。
取材協力:穂科エミ(@hbdg1999)、近原