運こそ最強の武器vs積み重ねた努力には勝てない!運が数値化される世界でふたりの運命の行方は?【作者インタビュー】

運の強さが出世にも響く画像提供:(C)今井大輔(秋田書店)2018

SNSを中心に漫画をいくつも公開している今井大輔( @dice_k_imai )さん。X(旧Twitter)に投稿された「ラッキーポイント」は多くのいいねを獲得して注目を集めている。主人公は運がポイント化されたアプリで自分の運を会議で使うも、運のない部下のせいでストーリーは意外な方向へ発展していく。本作を描いたきっかけや今後の展望などについて、今井さんにインタビューした。


運が科学で数値化され、毎週月曜日に更新される運勢ポイント

「ラッキーポイント」01画像提供:(C)今井大輔(秋田書店)2018

02画像提供:(C)今井大輔(秋田書店)2018

他人より運がいいという主人公だが…!? 03画像提供:(C)今井大輔(秋田書店)2018

本作を描こうと思った経緯について、作者の今井大輔さんは、担当編集者と新連載の企画の打ち合わせをすることになり、事前にいくつかのアイデアを持ち込んだところ、それらすべてが気に入られ、「全部やりましょう」という流れになったと明かす。その結果、毎回設定の異なるオムニバス形式の連載が決まり、その第1回が「ラッキーポイント」となった。架空の設定を考えることが得意であり、ヒントはすべて日常の中にあるものだという。「ラッキーポイント」は、朝のテレビで見た星座占いから思いついたのだそうだ。

さらに、描く際に工夫した点について聞くと、この作品は、ラストまで描かず、「ここからハッピーエンドに向かうだろう」とわかるところで終わらせる工夫がある。多くの人にラストを想像させることができた時点で、物語の役目は果たされていると考えたため、そこで物語を止めた。また、「運の数値化」という設定は粗いものだが、1話完結の短編だからこそ成り立つ設定であり、粗さを感じさせる前に物語を終わらせる展開の速さを意識したのだという。

そして、今井さんが考える「運」とは「言い訳」と「慰め」であり、夢がない答えであることをお詫びしている。基本的に世の中は不平等で不条理だと感じており、そう思えない人が言い訳や慰めに使う言葉であり、事実のあとで理由を分析しきれないときに使うあきらめの言葉だと捉えている。そして、自分自身はあきらめた結果として「運がいい」と感じているそうだ。

最後に今後の作品に向けて、今井さんは、「ジャンルにとらわれず、人の感情の『喜』『怒』『哀』『楽』の間にある名前のない感情を表現したい」と語ってくれた。今後の活躍に注目したい。

取材協力:今井大輔(@dice_k_imai)

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