売上ゼロの新人営業マン!!どうすれば売れる?「軽トラで試乗にきた老人」を無視したら、実は大富豪!同僚との大きな差とは?【作者に聞く】
憧れのカーディーラーに就職した田端は、入社して2カ月。まだ1台も車を売ることができていない。「車が売れないのは、なぜ?」カーディーラーの新人営業マンがぶつかる苦悩と成長を描いた本作は、WEB漫画賞「
クニエ漫画グランプリ2021
」でSNS読者賞を受賞。今回はディーラーの裏側を描いた、みこまる( @micomalu )さんの
「田端、明日は売るつもり!」
を紹介する。
泥だらけの農作業姿!軽トラに乗ってきたお客さんを「購入する気がない」と判断した

本作は共感をテーマに描かれた。制作にあたり「アンケートを取らせてもらった」という漫画家のみこまるさんは、「エピソードを聞いて、日々さまざまな場面に出くわしているのだなぁ、と実感しました。もちろんいい話だけじゃなくて、困ったお客さんやトラブル話もたくさんありましたが、お客さんの数だけいろいろなエピソードがあっておもしろいなと思いました」と話す。

本作の主人公は、カーディーラーの新人営業マン・田端。入社してまだ1台も車が売れていないのは、彼1人。ぐずる子どもにまで気が回らず見積書を作ったり、軽トラで試乗にきたお客を「購入する気がない」と判断して同僚に回したり…、売りたいという気持ちばかりが先行して、肝心の「お客様の心」を掴めていなかった。

本作の見どころを聞くと、「連載が1カ月毎でした。なので時間が空いても、初めて見る人でも楽しめるように、毎回読み切りのようにすれば描きやすいかなと思いました」と、1話ずつエピソードを変えたという。

とくに農作業用の軽トラで試乗にきたお客さんの話は、実話のエピソードを参考にしているという。「これは取材先の店長のエピソードでした。軽トラのおじいさんは見た目とは裏腹にそれはそれは豪邸にお住まいだったそうです」農家のおじいさんにしか見えなかった田端は、忙しさを理由に試乗を同僚に依頼。先入観なしに接客をした同僚が出した結果は――?
人生のなかでも高い買い物「車」。コストが高いからこそ時間や手間、多くの人が関わってドラマが生まれる。1台を売るために「仕事とは何か?」「売るとは何か?」を学んでいく姿は、日々奮闘する営業マンも吸収できるものが多いのではないだろうか?ぜひ、漫画を一読してみて欲しい。
取材協力:みこまる(@micomalu)