子どもが欲しい36歳の妻、「まだいいじゃん」の夫に“離婚の二文字”がよぎって… お互いの“本音”と“リアル”に共感集まる【作者に聞く】

結婚5年目、もうすぐ36歳のミカはそろそろ子どもを望んでいた。しかし、夫は「まだいいじゃん」とはぐらかし続ける。焦るミカは夫に真剣な話し合いを求める。漫画家のグラハム子さん(@gura_hamuco)の漫画『うちの夫は子どもがほしくない』を紹介するとともに、制作の経緯と作者の思いを聞いた。

「子どもがほしくない」男性たちの本音と、夫婦のリアル

グラハム子さんは、この作品のため「子どもが欲しい女性」と「欲しくない男性」双方に取材したという。「私自身は欲しいタイプなので気持ちはわかったが、欲しくない派の気持ちは取材で解像度が上がった」と語る。特に共感したのは、「『今はもう子を持つことが一人前、幸せの象徴ではないから。』という言葉。子どもを大切に思うからこその『欲しくない』なのだと感じた」と、その深い洞察を明かした。

取材内容の漫画への落とし込みについては、「欲しい派と欲しくない派、計4名全員を混ぜ込んで描いている」という。「今回は対等な夫婦を描きたかったので、夫婦の年齢を同い年にし、経済力やEDの問題は描かなかった。取材で知らなかった世界を知れて、漫画家業のおもしろさを感じている」と語った。

本作の見どころは、子どもの有無だけでなく「夫婦の問題」だという。「愛情があるからこそ相手を尊重したいと願い、自分を抑圧して苦しくなる主人公が、自分の生き方を見つけていくところに重点を置いた。夫側の心の動きも多く描いているので、どちらに近いか考えながら読んでほしい」とメッセージを送る。

夫は子どもを欲しがらないが、ミカが別れを視野に入れると告げると「わかった。作ろう、子ども」と返答。読者からは厳しい声も寄せられるが、夫にも理由があった。二人はどのような結論を出すのだろうか。

グラハム子さんは、他にも現在重版出来の「オカルト異世界ばなし(竹書房)」や「娘がパパ活をしていました(オーバーラップ)」「タワマンに住んで後悔してる」「夫の公認なら不倫してもいいですか？」など多くの書籍を手掛ける。

取材協力：グラハム子(@gura_hamuco)

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