毒親から逃げたい娘の「夜逃げ」…親の否定と罵倒に追い詰められた女性の決断【作者に聞く】

子どもの頃から漫画を描き、ユーモア溢れる作品で知られる宮野シンイチさん(@Chameleon_0219)。DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基にした人気漫画『夜逃げ屋日記』をXで公開している。今回、娘の人生を否定するような母親について作者に話を聞いた。
「娘が夜逃げなんて恥」毒親の罵倒に宮野が抱いた感情


今回の依頼者である29歳の三好ハルナさんは、彼氏のモラハラからの夜逃げだという。夜逃げ屋の社長からは移転先が山形という情報しか聞かされず、あとは知らなくてよいとのことだった。
社長と宮野さん、ドラゴンさんの3人が現場に到着しインターホンを鳴らすと、母親が笑顔で出迎えた。ハルナさんは大人しく、母親が引っ越しの話をどんどん進める。すると社長が「お母さんちょっとストップ」「ハルナちゃんはお母さんの言うとおりに進めていいの?」と尋ねる。ハルナさんは沈黙した後「はい!」と答えた。
作業が始まると、母親は「まさか娘が夜逃げだなんて、ほんと恥ずかしいわ」「あんたって昔から私に迷惑ばっかかけて!私の言うこと全部聞いてたらもっと人生上手くいったはずよ」など、ハルナさんの人生を否定する言葉を投げかける。さらに「夜逃げなんて最低の親不孝よ」「その点もう一人の娘は最高よ」と、ハルナさんに聞こえる声量でわざと話し、宮野さんに孫を抱っこした次女の写真を見せる。話が聞こえても黙々と作業を続けるハルナさんの姿に、気の毒に思う宮野さん…。
娘のこれまでの人生を否定するような母親について、宮野さんは「親がどこまで子どもに干渉するかは各家庭によって違うだろうし、何が正解でどこまでがセーフかは判断の難しいところだが、ここまで否定的だと夜逃げされても当然なんじゃないかと思ってしまいます」と語った。
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