細田守監督「選ぶのに苦労した」N高美術部の『果てしなきスカーレット』イラストコンテスト結果発表
2025年11月21日(金)公開の細田守監督最新作『果てしなきスカーレット』を題材にした、N高グループ美術部によるイラストコンテストの審査結果が発表された。細田監督自らが審査を担当し、グランプリ1名、準グランプリ5名、入賞者14名が決定。監督のコメントとともに、若きクリエイターたちの力作が公開されている。
「選ぶのに苦労した」監督が語る、N高生の素直な表現力
「みんなすてきな絵なので、選ぶのに苦労しました」——細田監督のコメントが、今回のコンテストのレベルの高さを物語っている。準グランプリは当初2名の予定だったが5名に、入賞者も5名から14名へと大幅に増やしたという。監督は「どの絵も、描いた人の素直な心が表れていて、とてもよかったです」と全体を評価した。
『果てしなきスカーレット』の主人公・スカーレットは19歳。応募した生徒たちと同世代の王女が、父を殺され、復讐に燃えながら「死者の国」をさまよう物語は、まさに若い感性と共鳴する作品といえるだろう。
監督は応募者たちへのメッセージで「彼女が自分の運命をどう感じ、どのように行動し、そして何を選択したか——みなさん自身と照らし合わせてこの映画を観ると、きっとあなた自身がいつも抱いている問いに対する、その答えが見つかると思います」と語りかけている。
グランプリは「断ち切れ」力強さとかわいらしさが同居
グランプリに輝いたのは、Amiさんの作品「断ち切れ」。細田監督は「一目見た瞬間、惹き込まれました!なにより、スカーレットの表情が力強く、そしてかわいい!」と絶賛。Amiさんのポジティブな心がストレートに伝わってきたという。
復讐に生きる王女の激しさと、19歳の少女としての愛らしさ——相反する要素を見事に表現した作品が、監督の心を捉えた。
準グランプリ5作品、それぞれの解釈が光る
準グランプリには5名が選出された。かずさんの「果てを見つめて」は、年寄りの長を描いた作品。「長を魅力的に思ってくれているのが伝わって、うれしいです!」と監督も喜びのコメントを寄せている。
yunaさんの「無彩色」は銅版画のようなタッチで中世の雰囲気を表現。激しいスカーレットとひ弱な少女のスカーレットが表裏一体になっているという鋭い解釈が評価された。
齊藤成海さんの「戦の終わり」は、すてきなドレスのデザインが目を引く作品。PCではなくスケッチブックにペンで描いた手法も監督の心を動かした。
うめぞのさんの「少女スカーレット」は、すてきな笑顔と差し出された手が印象的。「スカーレットが幸せになってほしい」という監督の願いを感じさせる作品となった。
山梨さんの「果てしなき誓い」は、迫力ある緊迫したスカーレットの表情が魅力的だと評価されている。
14名の入賞作品も個性豊かに
入賞者14名の作品も、それぞれの視点で『果てしなきスカーレット』の世界を表現。「No Limit」「「ありのまま」のあなた」「復讐のフィナーレ」「希望の朝」など、タイトルからも多様な解釈が伝わってきた。
N高美術部の生徒たちが見せた多彩な『果てしなきスカーレット』。その源となる映画本編は、2025年11月21日(金)、全国の劇場で公開される。
『果てしなきスカーレット』作品概要
原作・脚本・監督: 細田守(『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『未来のミライ』『竜とそばかすの姫』)
企画・制作:スタジオ地図
公開日:2025年11月21日(金)公開
(C)2025 スタジオ地図
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