学食で囁かれる不穏な噂…!「今年入った先生、人を食っちまうらしい」の真相【作者に聞く】
「今年入った保健医、人を食っちまうんだってさ」――。学食で囁かれる不穏な噂。興味本位で保健室を覗こうとする生徒たちの背後には、本人すら気づかない「何か」が潜んでいるかもしれない。
ウエマツ七司(@uemt_74)が描く『
ピギーガイスト
』は、霊を引き寄せやすい体質の少年と、その霊を「食糧」として狙う異形の保健医による、背筋が凍りつつもどこかあざとい、新感覚の除霊ストーリーだ。
「それ、取り除けるけどやる?」嫉妬で肥大化する霊と、保健医の本性
主人公・狼谷真人は、幼少期から霊媒体質。あろうことか友人に憑いていた女性の霊を「引き取って」しまい、じっとりとした恐怖に晒されていた。そんな彼の前に現れたのが、噂の保健医・亜喰(あくい)先生だ。
亜喰は狼谷の背後に蠢く「それ」を見るなり、事も無げに除霊を提案する。しかし、除霊までの3日間のうちに、生前「男に捨てられた」という霊は、狼谷と亜喰の親密な距離感に激しく嫉妬。霊力を一気に膨れ上がらせ、狼谷を飲み込もうと牙を剥く。そのとき、狼谷の目の前で「可愛い先生」が隠していた真の姿を現した。
「恐ろしい存在を食べる」欲望に忠実なキャラクター造形
作者のウエマツ七司は、本作の着想について「ギザ歯で怖い目をしたヒロインの本性」を真っ先に思いついたと語る。
「『このキャラを動かしたい!』という衝動と『怯えてる男性キャラが描きたい!』という衝動が組み合わさってできました。一番欲望に忠実に作った作品かもしれません」
霊が襲いかかる凄まじい迫力と、それに対して「おいしそう」と舌なめずりをする亜喰の狂気。この強烈なギャップが読者の心を掴む。恐怖の象徴であるはずの霊を「捕食対象」として扱う、圧倒的なサバイバル能力の高さが、亜喰というキャラクターに唯一無二の魅力を与えている。
『ピギーガイスト』=「霊を食べる豚」タイトルに隠された皮肉
タイトルの「ガイスト」は霊を意味するが、「ピギー(豚)」には、当初予定していた『ガイストイーター』という直接的な表現を避け、あえて「食べる側」としてのメタファーを込めたという。
「霊を食べる→『ガイストイーター』みたいにする予定だったのですが、ネタバレになるので食べる→豚→ピギーになり『ピギーガイスト』になりました」
本作は読み切り作品ながら、狼谷の過去や亜喰の正体など、深掘りしたくなる設定が随所に散りばめられている。SNS上では「続きが見たい」という熱い声が絶えない。
ウエマツ氏は現在、ゲッサンにて異世界育児ファンタジー『
魔託のヴァルムト
』を連載中。サスペンスからファンタジーまで、ジャンルを問わず「どこまでが本当かわからない」危うい魅力を描き出す彼の筆致から目が離せない。
取材協力:ウエマツ七司(@uemt_74)
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