「乳揉み」「幽霊と結婚」アニメのあの行為は有罪?無罪?
裁判員制度の導入や、法律バラエティー番組などによって、昔よりも身近になった「法律」。だが、法学・法律学というとまだまだハードルが高く、及び腰になってしまう人も多いだろう。そんな人たちにも分かりやすい法律入門書が発売された。「名探偵コナン」「魔法少女まどか☆マギカ」「涼宮ハルヒの憂鬱」といった人気アニメを事例に挙げて“法律”を学ぶことができる「アニメキャラが行列を作る法律相談所」(1470円)だ。
同作は、アニメの作品内で巻き起こるさまざまな出来事や、登場するキャラクターの言動や行為が“有罪か無罪か”を事例として紹介する法律入門書。アニメ作品の実際のストーリーを事案として紹介するだけでなく、ところどころにアニメキャラクターを使った解説を入れることで、法律初心者でも取っ付きやすいよう工夫されている。
例えば、「魔法少女まどか☆マギカ」の事例では、謎のキャラクター・キュゥべえの“乳揉み行為”をピックアップ。刑法の観点から、キュゥべえの行為が“強制わいせつ罪”に当たるのかどうかを検証する。専門用語を交えながらも、情況証拠や違法性、どのような犯罪に当たるのかを、キャラの性格や行動に沿った形で分かりやすく解説している。
また、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の事例では、法律の基礎を解説。“事故死した本間芽衣子(めんま)と主人公・宿海仁太(じんたん)が法律上結婚できるのか?”という問いをさまざまな視点からひも解く。通常では、ありえない話だが、民法には「幽霊と結婚はできない」と明記されていないので、そこをどう解釈するのかが見どころだ。
ほかにも、「涼宮ハルヒの憂鬱」では「SOS団と結社の自由」というテーマで憲法を解説したり、「ハヤテのごとく!」で債権法の入門を学んだりと、事例には人気作がめじろ押し。日常ではあまり結びつかないアニメと法律だが、アニメキャラを交えて解説することで、法律がより身近なものに感じられるはず! 法律に興味があるけど手が出せない人、アニメが好きな人、入口は異なれど、きっとどちらにも楽しめる一冊になっているはずだ。【東京ウォーカー】