【人生が一度めちゃめちゃになったアルコール依存症OLの話】友達といても楽しめない旅行を元アルコール依存症OLが漫画化「明日からの生活どうしよう…」
東京ウォーカー(全国版)
にほんブログ村「コミックエッセイ」ランキングでTOP10に入るなど人気を博している、元アルコール依存症のアラサーOL・かどなしまるさん(「
お酒がないと××できません
」/
@marukadonashi
)。新卒で入った会社で人間関係に悩み、「ダメだ」とわかっていながらも、お酒を飲んでから出勤するようになってしまったという。その体験記を新たに描き下ろしてもらったマンガをウォーカープラスで連載中。退職後、大学の時の友達に誘われて行った旅行を楽しめなかったという第13話の掲載に合わせ、当時の心境を振り返る。
※アルコール依存症は完治しない病と言われています。著者の個人的な見解で、一番ひどい状態にあった過去と区別するためにタイトルで「元アルコール依存症」と謳っていますが、著者自身も自分の依存症が完治したとは思っていません。
ーー気晴らしになるかと思った友人との旅行中に気分が沈んでしまった瞬間はどんな時でしたか?
待ち合わせの場所についたときから、もうテンションの違いを感じていました。合わせようとはしゃいでみても、すぐに私の心が沈む方に戻ろうとしてしまって…。暗くしている方が今は楽な状態だけど、旅行を楽しんでる友達の横にいるにはそぐわず、気持ちができていないまま「楽しいね」とか「おいしい!」とか言っていました…。心と言葉のちぐはぐが苦しかったですね。
また、友達の旅行の仕方が“年相応”の楽しみ方をしているように感じて、差を見たようでした。例えば、値段をあまり気にせず、欲しい物を買う姿を見ると、新卒の会社を辞めず、貯金もあって、使いたい時に楽しく使えるお金を持っている友達。それに比べて、お酒に溺れ、落ち着いて職に就くのも怖くなって、日銭を稼ぐような短期のバイトを繰り返すカツカツな生活の私。旅行先でお金を払うたび、「うわ~明日からの生活どうしよう…」ということで頭がいっぱいになり、だんだん焦り、気分が沈む瞬間でした。
ーー楽しい場所に来ても楽しくなれない苦しさの要因となっていたものはなんですか?
背景が「フリーターで貧乏」「妹と喧嘩している」「アルコール依存症」で、旅行をしている場合ではなかったと、出発してからすぐに思いました。私は物事の一つひとつを切り離せず、旅行は旅行で楽しむということができませんでした。観光地の非日常的な風景を見ていても、頭の中は暗いあの自分の家にいるのです。その自分がモヤの塊のようになって存在し、リュックにつめて持ってきてしまったので、「旅行を楽しんでいる場合じゃないだろう」って言われ続けながら旅行している気分でした。「せっかく遠出して友達と遊べるんだし思い出として楽しもう!」と開き直るような柔軟な頭がなかったから、楽しくなれなかったのもあると思います。
ーーミドリさんとはその後、連絡を取るようになりましたか?
連絡はしばらく本当に取らなかったですね。人となにかメッセージをやり取りする気力がなかったんです。この行動って自分にとって都合の悪いことは言いたくない…弱さと逃げがにじんでいますね。
取材協力:かどなしまる(「
お酒がないと××できません
」/
@marukadonashi
)
※飲酒の際は、食物をとりながら、自身にとって適切な量をゆっくりとお楽しみください。自分で飲酒の量やタイミングをコントロールできず、お悩みの場合は、専門の医療機関を受診してください。
※20歳未満の飲酒は法律で禁じられています。
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