貯金系YouTuberが語る 「貯金しないといけない本当の理由」とは

2022年3月17日 20:31更新

東京ウォーカー(全国版)

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こんにちは。Kentaro.と申します。僕は貯金系YouTuberとして、節約・貯金のノウハウや考え方、お金をかけるべきポイントなどに関する動画を投稿しています。この連載では「20代から身につけたいお金への考え方」をテーマに、貯金の必要性から支出の見直し方法、さらに資産形成やお金の使い方までお話ししていく予定です。

前提として、お金に対する価値観はもちろん人それぞれです。お金をたくさん使って楽しむ生き方を否定するつもりは全くありません。ただ、僕と同世代の20〜30代の方の中には、「貯金は重要だと分かってはいるけど、なかなか実行に移せない」「節約しているつもりだけど、思うように貯まっていかない」などの悩みを抱える方も多いはず。

そんな方は、ぜひこの連載をお読みいただいて、貯蓄する上での参考にしてくだされば幸いです。

貯金系YouTuberのKentaro.さん


さて、第1回の今回は「貯金しないといけない本当の理由」についてお話をします。突然ですが、どうして貯金すべきなのか、と聞かれたらあなたはどう答えますか?

正直いまいちピンと来ない方、理由や目的が分からないから貯金がはかどらないと悩む方も多いと思います。日本は学校でお金のことを教えてくれないので、全く普通のことだと思います。

ただ、貯金する理由が分からないからとお金を貯めずに過ごしていると、将来あなた自身が苦しむ可能性が高くなります。ここでは、貯金しないといけない本当に理由についてお話をします。

そもそも、世の中の人々はなぜ貯金をしているのか

まず初めに、そもそも世の中の人々はどんな理由・目的で貯金しているのかをデータで見ていきます。このテーマの前提にもなる部分なので、ぜひご自身の考えと照らし合わせながらご覧ください。

データ元はリーディングテックが2019年に実施した「ワイズローン貯金実態調査」です。こちらは日本人の男女1060名を対象にしており、母数が1000人以上いるので統計的に信頼性がある程度担保されていると考えられます。調査項目に「貯金の目的」があったので、その結果を紹介します。

貯金の目的ランキング
第5位 起業 4.9%
第4位 特に目的はない 12.3% 
第3位 住宅購入 15.5%  
第2位 子供の教育資金 38.3%
第1位 老後の備え 59.6%
ちなみに、その他は25.2%ありました。

これを見て皆さんいかがでしょうか? あなたの貯金する目的はこの中にありましたか?

ちなみに同様のアンケート調査は結構あるのですが、だいたい結果は同じ。人生三大支出と言われる老後資金・教育資金・住宅資金が上位に来ます。病気や災害への備えや、欲しいものを買うため、が上位の場合もありますが、総じてこの調査結果は本当に納得するし、貯金の理由としてその通りだと思います。

貯金の理由として「老後の備え」はやはり強いが…


「老後・教育・住宅」のための貯金は20代にはピンとこない

ただ正直、この類の調査の結果を見て、あんまりピンと来ない方はいませんか?

と言うのも、目的を達成するのに必ずしも貯金がなくても大丈夫という見方もできるからです。住宅購入や子どもの教育資金はそもそも借りられるお金です。住宅ローンや教育ローンもよくありますし、奨学金を借りて大学に行くことも可能です。

病気への備えに関しても、保険に入ればいいという考え方もできる。老後の備えに関しては、老後2000万円と言われるように自分で絶対に貯蓄する必要はありますが、正直20〜30代のうちは、老後と言われてもイメージできないと思います。実際、僕もできないですよ。

つまり、貯金すべきという主張に対し「貯金なんてしなくて大丈夫。お金は全部好きに使った方がいい」「貯金よりも自己投資すべき」などの反論もありえるし、納得できてしまう。

実際、貯金なんて意味ないのに、なんで貯金しているの?というコメントもよく来ます。そこで、僕が考える、貯金しないといけない本当の理由をお話しします。

単刀直入に言いますと、「Noという選択肢を持つため」です。

貯金をする本当の理由は「Noという選択肢を持つため」

つまり、自分が嫌だと思うことに対して嫌だとはっきり断る、ある種の自由を獲得するために貯金しないといけないということです。別に貯金がなくても「No」って言えるのでは、と思った方もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?

上司や取引先から理不尽なことを言われたり、仕事が合わなかったりして、会社が本当に辛くなったケースを考えます。このような時は、外から見たら「辞めればいいじゃん」と思うはずですが、貯金がないと、辞める=Noという選択肢をなかなか取れなかったりするものです。

理由は、単純に「No」と言ったら収入がなくなるからです。実際、自分が無一文になると考えたらめちゃくちゃ怖い。だから、どんなに嫌でも上司や取引先には有無を言わさず「Yes」と言って、しがみつくしかなくなります。結果として、もっと辛くなったり、最悪な場合は手遅れになるまで心が傷つくことも考えられます。

会社を辞めたくても、貯金がなければ辞めにくい


一方で貯金があればどうでしょうか? 最低でも半年ないし1年分の生活費をまかなえる貯金があれば、「No」と言えますよね。最悪クビになっても大丈夫と思えるので、理不尽な上司にも反論できるし、今の仕事からとりあえず逃げてゆっくりする選択もできます。

実際、僕も新卒で入った1社目が本当に合わず退職した経験があるのですが、辞められたのは当時からそれなりに貯金していて、「No」と言えるだけの金銭的余裕があったからです。貯金がなかったら今ごろどうなっていたか、想像するのも怖いです。

別に自分は今の仕事が楽しいし、Noと言う必要性がそもそもないと感じた方もいると思います。それは素晴らしいことですが、お伝えしたいのは人間は変わるということ。たとえばゲームでも趣味でも、子供のころにハマっていたものを思い浮かべてください。そのことに、今も同じようにハマっていますか?

また、若い頃は結婚したくないと言っていた人が、意外とあっさり結婚するのもよくある話です。それと同じで、たとえ今は楽しく仕事をやっていても時間が経って自分の価値観が変わったり、異動で合わない人が上司になったりして、仕事が嫌になる可能性も十分にあります。先のことは本当に誰にも分からないですから。

だからこそ、今の仕事に満足している人も必ず貯金をしておいて、自分の考えや状況に変化が起こった時には、いつでも「No」と言える選択肢を持ってほしいです。

ドストエフスキーは「貨幣とは鋳造された自由である」と言いました。この言葉を僕は、お金があることによって「Yes」か「No」を選ぶ自由・権利が与えられる、と解釈しています。逆に言えば、貯蓄をしないのは、自ら自由を放棄していることに他なりません。

「No」という選択肢を持つことは、自分らしい人生を生きるためには不可欠です。そのためにも、とにかく貯金をする。貯金が進んできたら投資も始めてどんどん資産形成をすることが大事だと思います。

貯金をするメリットは、使えるお金が増えるだけではない

ここまで話した通り、貯金しないといけない本当に理由は、Noと言う選択肢を持つためです。つまり貯金することで、嫌なことを断る権利を持つことができ、自分の人生の主導権を自分で握ることにつながるということです。

ここから少し深掘りをして、僕自身が大きく貯金してみて感じた貯金のメリットの3つを紹介します。

もちろん、Noと言えることが貯金の最大のメリットですし、前半で挙げたような住宅・教育・老後資金の人生三大支出への備えも1つの大きなメリットです。ただ、それ以外に日常生活においても貯金にはメリットが大きいと感じているので、ぜひお読みください。

貯金をすることでさまざまな相乗効果が


貯金のメリット(1)やりたいことに挑戦できる

理由としては、貯金があれば、お金の問題をクリアにできるからです。例えば、興味のある職に転職したい・起業したい、留学して語学の勉強をしたいなど、やりたいことはいろいろ出てきますよね。でもどんなことにをやるにせよ、お金は絶対に必要になります。

起業や留学はそれ自体にお金が必要。転職の場合も今の給料を捨て、場合によっては一時的に無職になるので、当面の生活費は必要になります。こんな時に、貯金がないと行動ができません。単純に今の収入がなくなることにビビッて行動できず、現状維持を選ぶのは当然だと思います。一方で、貯金があれば無収入でもしばらくは生きられます。

必然的にリスクのある行動も取れるので、貯金があれば圧倒的に「挑戦しやすく」なります。自分のやりたいことにチャレンジできる人生と、挑戦できない人生のどちらが楽しいと思いますか?

現状に「No」を突きつけて挑戦できる方が、絶対に楽しそうですよね。特に今は寿命が伸びて、人生100年時代と言われてます。100年も生きていれば、誰にでも興味のあるものが見つかるはずです。やりたいことができた時に挑戦できるように、今から貯金しておきましょう。

ちなみに、僕はYouTubeに挑戦したいと思った時に、カメラ・マイク・パソコン・編集ソフト・BGM素材の購入などに数十万円は使いました。確かに「YouTubeはスマホ一台でできる」とも言われます。しかし、僕は「自分が本当にやりたいことには絶対妥協したくない」と思ったんです。

それができたのは、間違いなく「まとまった貯金があったから」です。貯金があったからこそ、お金が無駄になるリスクを取ることもできましたし、登録者数が伸びない時でも、焦らずにじっくりと取り組むことができました。

もしも貯金がなかったら、YouTubeをやりたいと思っても行動できなかったり、仮に始めても心に余裕がないために、すぐにあきらめていたと思います。

貯金のメリット(2)精神的な安定が生まれる

理由としては、貯金があることで心に余裕ができるからです。先に述べた通り、貯金があればいざという時に「No」と断る選択ができます。

貯金ゼロ=「Yes」しか選択肢がない人と、貯金がある=「Yes」と「No」の両方の選択肢が選べる人を比べた時に、心に余裕があるのは間違いなく貯金がある人ですよね。実際に僕も貯金のおかげで、理不尽やことや嫌なことがあっても、メンタル的に安定して平穏に過ごせています。

また精神的に余裕があれば、人に優しくなれます。ここは個人的な感想になりますが、人の失敗にも寛容になれるし、親しい人にプレゼントするなど人に与えようとするモチベーションが生まれます。

実際に貯金がある人・ない人を比べてみて、貯金がある人の方が優しいことが多い気がするのですが、みなさんはどうでしょうか? 精神的に余裕があった方が幸福度は上がりますので、その意味でも貯金には大きなメリットがあると思います。

貯金のメリット(3)自分にとって大事な物が分かる

これは貯金の過程で得られるメリットになります。大事な物が分かるようになる理由は、お金を貯める際に優先度の低いものをやめるor縮小せざるを得なくなるからです。

貯金するということは、当然支出を絞る必要があります。例えば、月に30万円使っていた人が生活費を月15万円にしようと思ったら、買う物も付き合いも半分にしないといけません。無駄遣いをする余裕がなくなるので、物でも人間関係でも本当に必要かを吟味しますよね。

必然的に自分の中で無駄な物、余計な物がどんどん削ぎ落とされるので、逆に自分にとって本当に価値がある物だけに、お金も時間も使うことになります。結果的に、自分にとって大事なものが分かるというわけです。

僕も貯金をする過程で、何気なく参加していた飲み会やなんとなく買っていたものを、本当に自分にとって必要なのか吟味するようになりました。例えば気乗りしない同僚との飲み会をやめれば、飲み代の5000円は浮くのはもちろん、飲み会の3時間を自分の好きに使えます。いらないものへの支出をなくせば、これまで浪費していたお金も時間も使わずに済むので、当然幸福度も上がります。

貯金は貯めた金額だけではなく、貯める過程にも大きな価値があると思います。

誰もが絶対に貯金できる方法とは?

ここまでは貯金しないといけない理由、貯金のメリットを紹介しました。貯金することで、自分の未来に「Noと言える」選択肢や精神的な余裕などが生まれるので、間違いなくより幸福度の高い人生につながります。

お金を使うことももちろん大事ですが、使うだけではなく稼いだお金の一部は必ず残して貯金してほしいと思います。ただ、中には貯金したいけどお金があるとつい使ってしまう方、ある程度は貯められたけどそこから貯金が増えない方もいると思います。

貯金する方法の王道はやはり、先取り貯金です。具体的には、給料日が来たら最初に貯金したい金額を確保しましょう。例えば手取り20万円で月3万円貯金したいなら、先に3万円は別口座に入れるなりして、残りの17万円で生活してください。できるかどうか自信がないと思うかもしれませんが、ここまで読むほど熱心なあなたなら絶対にできるはずです。

今回の記事を見て、自分の人生に「Noと言える」選択肢を持ちたいと少しでも思った方は、ぜひ一緒に貯蓄を頑張っていきましょう。連載の次回は、「100万円、そして500万円を貯めることの重要性」についてお話しします。

取材・文=斉藤育世(エディターズ・キャンプ)

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