【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】 関西発ドラマの魅力 キムラ&波岡の掛け合い
関西ウォーカー
「大阪環状線 ひと駅ごとの愛物語」(カンテレ)。昨年の好評を受け、パート2が1月から放送されている。環状線の駅は全部で19駅。パート1では10駅が舞台になった。言い換えれば9駅がまだ放送されてなかった。パート1の終了後、「ウチの駅がない!」、「カンテレのお膝元(最寄駅)の天満が入ってないやん!」など関西の視聴者らしい熱き問い合わせ、ツッコミもあったそうだ。今回パート2では、天満駅を含めた9駅の舞台に加え特別編を含む構成となっている。
1月24日放送、弁天町が舞台の「船出の母」が出色の出来だった。母(キムラ緑子)と息子(波岡一喜)が、ぶつかりつつ不器用にユーモラスに互いを思いやる掛け合いに感動。キムラの上手さは、朝ドラ「ごちそうさん」を例に挙げるまでもなく、今や知らない人はいない大女優だが、波岡も良かった。井筒和幸監督の映画「パッチギ!」で見出され、高山トモヒロ監督の映画「ベイブルース~25歳と364日~」では漫才の相方、河本を劇症肝炎で失う高山役を好演。2月26日からNHK総合で放送される、又吉直樹原作のドラマ「火花」(NETFLIX配信)でも伝説の漫才師を熱演している。「ベイブルース」の経験が生きている。
ドラマは番組制作の中でも特に大変だが、やりがいもこの上ない。「大阪環状線」のような関西発の素晴らしいドラマをこれからも見たい。
影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 学芸学部情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など
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