影山貴彦のテレビのホンネ。レギュラー化を熱望!「走れ!ガリバーくん」SP
関西ウォーカー
テレビの輝きを感じ取る絶好の機会。関西でも「復活」がキーワードになるか
春の新ドラマは、堺雅人主演の「半沢直樹」や篠原涼子主演の「ハケンの品格」など、続編モノが目玉になっている。「半沢直樹」は7年ぶりの「倍返し!」復活だし、「ハケンの品格」では、スーパーウーマン・大前春子と13年ぶりに再会できると思うだけで、今からワクワクする。
辛口の批評をしたがる向きは、「テレビに元気がないから、続編に頼るしかないんだよ」などと憎まれ口を叩きがちだ。それを全面的に否定はしないが、かつて一世を風靡したドラマの続編を見られることは、テレビ好きにとって嬉しくないはずはない。また、当時の事情を良く知らない若い人にとっては、テレビの輝きを感じ取る絶好の機会になるだろう。無論、続編にばかり頼るようでは寂しいが、今後のテレビに勢いをつけるきっかけ作りとして編成することは、大いに意味のある手法だと思う。
関西でも「復活」がキーワードとなるだろうか。カンテレは15日、14年ぶりに「走れ!ガリバーくん」をスペシャル番組として放送した。
1996年4月から9年半にわたり、ガチンコの旅番組として愛された名番組だ。基本2人のタレントが「ミニゲーム」をして勝者は「王様」となり、贅沢極まりない旅を楽しむ一方で、敗者は「ガリバーくん」として、予算0円で番組のミッションをスタッフの手助けを受けず遂行する。このコントラストが視聴者の心をつかんだ。
今回のスペシャルは、2本立てだった。「松江・出雲の旅」では、「王様」が野々村真で「ガリバーくん」はりんごちゃん。「尾道・倉敷の旅」では、「王様」に丸山桂里奈、「ガリバーくん」としてゆきぽよが汗を流した。最高殊勲はりんごちゃんだろう。地元の人の優しさに包まれながら、見事に目的を達成した姿は感動的だった。レギュラー番組としての復活を熱望している。

【著者プロフィール】影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 メディア創造学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、ABCラジオ番組審議会委員長、上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

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