スイーツ&コスメ投稿のかわいさが評判、「ときめきを届ける」ミニチュア作家の想いとは
東京ウォーカー(全国版)

ドールハウスをはじめ、大人のコレクターズアイテムとしても人気のミニチュア。その見せ方や作風はどれも作者の思いや個性があふれていて、ハマる人も多い。今回は、コスメとミニチュア作品を並べた写真や本物さながらのフード系のミニチュアで、見る人を魅了するミニチュアフード作家・misakiさんにインタビュー。ミニチュア作品への思いを語ってもらった。

心がときめく作品を制作し、発信し続けている
ーーmisakiさんがミニチュアを作り始めたきっかけを教えてください。
【misaki】振り返ってみると、子供のころからリカちゃん人形やシルバニアファミリーなどで人形遊びをすることが好きで、当時からリカちゃんの家具や車を手作りしていました。その後、高校時代にリーメントのぷちサンプルシリーズにハマり、その中でもミニチュアスイーツ関連のフィギュアを集めていたのですが、大学時代に本屋でミニチュアフード作りの本に出会ったときに「自分で作ればいいのか」と作ってみたのが最初です。1つのきっかけというよりは、いくつもの経験が積み重なって今に至っていると思います。

ーーフード系・スイーツ系の作品を題材にしているのはなぜですか?
【misaki】単純に食べるのが好きというのもありますが、1番は自分がときめくものを作りたいと思っているからです。もともと「もっとリアルなミニチュアスイーツがほしい」というのを追求しているからというのもあります。

ーー特にコスメと作品を並べている投稿は“misakiさんならでは”ですよね。

【misaki】ミニチュアの大きさをわかりやすく伝えて、インパクトのある写真にしたいと考えたときに、縮尺がわかりやすく、自分の作品の世界観とマッチしている、かわいさとキレイさのあるコスメに着目しました。Instagramのフォロワーの方は9割が女性ということもあってサイズ感のイメージがつきやすいと好評です。

ーー1つの作品を作るのにどのくらいの時間がかかっているんでしょうか?
【misaki】作品にもよりますが、例えば、いちごのショートケーキの作品は3日程度かかりました。

【misaki】まずトップに乗せるいちごとスポンジケーキに挟むスライスされたいちごを作るのに1日、翌日にスポンジケーキを作り、スポンジケーキが乾いて固まった次の日にクリームを粘土で作って、ケーキを組み立てていくという流れになります。

ーーInstagramを拝見すると、かなりの頻度で更新されている印象があります。どんなタイミングで発信しているのでしょうか?
【misaki】Instagramは、1日1枚見る人に「小さなときめきをお届けしたい」と思い、2016年ごろから毎日更新しています。Twitterはおもしろいハッシュタグを見つけたときに不定期に投稿しています。
「味を思い出させる見た目に」視覚情報へのこだわり
ーー数々の投稿や制作をしてきた中で、最も反響があったのはどの作品ですか?
【misaki】2019年4月25日にInstagramに投稿したサンドイッチの写真は、反響が大きくて4400を越える「いいね」をいただきました。全く反響を期待せずに投稿したので驚きましたね。

ーーすごいリアル…!制作する際にこだわっている点があれば教えてください。
【misaki】ミニチュアは色や質感などの見た目でしか五感に訴えられないので、全体を見たときに似ている、味を思い出すという感覚は大切にしています。

【misaki】ケーキの断面はスパッと切ったようにまっすぐ揃えたり、ミルフィーユのパイの層はできるだけ薄く重ねているように見せたり…。家で作る手作りのお菓子というよりは、ショーケースに並んでいるパティシエが作ったお菓子のように、綺麗に仕上げることを心掛けています。

ーーなるほど。写真を撮影するときに気をつけていることはありますか?
【misaki】タルトのナパージュの光具合だったり、チーズケーキの断面の質感であったり、おいしそうと感じられる瞬間を切り取りたいです。特に光を重要視していて、なるべく自然光で撮るようにしています。

「ミニチュアは童心に帰らせる、なくてはならないもの」
ーーこれまで制作した作品の中で、ご自身のお気に入りの作品はどれでしょう?
【misaki】2020年3月まで、約2年写真教室に通っていて、集大成として卒展で展示した作品が今1番お気に入りです。習ってきた写真と自分の特技であるミニチュアを上手く融合させることができました。

【misaki】ミニチュアフードを食べ物というよりも、モノのように扱って撮った3枚の写真を中央に配置して、木製フレームの額縁をカフェのカウンターに見立てて、ミニチュアのケーキを飾っています。横110cm縦38cmある木製フレームは、写真教室の先生が作ってくれたこともあり、私の中では世界に1つだけの特別な作品になりました。こういった、自分にしかできない作品はこれからも作っていきたいです。
ーーお話を聞いてmisakiさんのミニチュアに対する思いを感じました。ずばりミニチュアとはどんな存在ですか?
【misaki】私にとっては童心に帰してくれる、なくてはならないものです。食べ物は食べたら消えてしまう儚いものですが、ミニチュアフードにすれば半永久的にいつまでも眺めていられるのが魅力的ですね。

ーー今後の目標、これからの活動予定などを教えてください。
【misaki】今は難しいですが、ハンドメイドイベントへの出店を中心に活動していきたいです。もっと自分にしか作れないものを作りたいという夢があるので、おうち時間の今は修行の時期と捉えてポジティブに頑張っていきたいですね。あとは、ミニチュア制作の様子をInstagramなどでライブ配信するなど、今できる活動をやっていきたいです!SNSで #ミニチュアフード と調べるだけでもたくさんの作品と出会えるので、一度試してみてください。

(文・於ありさ)
この記事の画像一覧(全25枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!
ゴールデンウィーク期間中に開催する全国のイベントを大紹介!エリアや日付、カテゴリ別で探せる!
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介