海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)で潜水艦に触れる!楽しみながら非日常体験を

東京ウォーカー(全国版)

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海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)の外観。かつて海の中で活躍していた潜水艦は見上げるほど大きい

日本国内で唯一、実物大の潜水艦が展示されている海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)。迫力満点の潜水艦は、見上げるとその愛称の通りぽっかりと空に浮かぶくじらのよう。実物の潜水艦の中へ入れる貴重な体験はぜひ参加してほしい。見どころを海上自衛隊呉地方総監部の方に聞くと「実際に使用し、衝撃により変形した掃海用具や、体験できるベッドスペースなどに注目していただきたいです」とのこと。

ここでしか手に入らない自衛隊グッズやお土産などもあり、自衛隊の遊び心も垣間見られる。館内はバリアフリーが徹底されており、ベビーカーや車椅子でも見学できるのもうれしい。

※記事内で紹介している展示やアトラクション、イベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。

【見どころ1】海上自衛隊の歴史と「掃海艇」の役割について学ぼう!

1階の展示室のテーマは「海上自衛隊の歴史」。呉という地と関わりながら発展してきた海上自衛隊の歴史が、映像とグラフィックパネルでわかりやすく展示されている。呉に鎮守府が置かれた明治時代から現在までの歴史が学べ、海上自衛隊だけでなく呉の歴史を知るうえでも欠かせない展示だ。また、「今日の海上自衛隊」のコーナーでは、どんな使命をもって隊員が活動してるのかが描かれている。

【写真】「海上自衛隊の歴史」を余すことなく学べる。広々とした展示室をじっくり回ろう

潜水艦をイメージしたエスカレーターで、「掃海艇(そうかいてい)の活躍」が展示されている2階へ。戦争時、日本の海にたくさんばらまかれた機雷にはどんな技術や仕組み、恐ろしさがあるのかを学ぶ。展示では海に残された機雷を除去する「掃海」に関わった人々や、掃海艇の乗員の仕事、作業の様子が映像も交えながら紹介されている。安全な海を守るために力を尽くした当時の人々の姿が目に浮かぶよう。また、掃海は海だけでなく空からも作業ができるというのも驚き。ヘリコプターなど使われる機材の紹介もじっくりと見ていきたい。

「機雷処分具S-4」。有線で操作し、機雷付近に爆雷を設置させ、機雷を誘爆させるためのもの

国際貢献のコーナーでは、ペルシャ湾岸での掃海活動「湾岸の夜明け作戦」について知ることができ、写真とともに海上自衛隊の国際的な活動についても理解を深めることができる。今の安全な海がどうやって守られているのか、また「掃海艇って何?」「航路啓開(こうろけいかい)とは?」といった海上自衛隊の活動を知ることができる貴重な展示だ。わからないことは、館内にいる自衛官に直接聞いてみよう。

【見どころ2】本物の潜水艦を体験できるのは日本でここだけ!

海の中で常に隠密行動をしている潜水艦。その歴史や艦内での生活を知ることができるのは3階にある展示「潜水艦の活躍」コーナー。深海のような暗いフロアに展示物のライトアップがひときわ目立つ。潜水艦と一緒に「沈黙の軍隊」と称される潜水艦部隊についても知識を深めよう。「潜水艦はなぜ海に浮くの?なぜ深く沈むの?」といった疑問もここで解決!ほかにも、潜水艦で出される食事や食事用のテーブルなども展示されている。

3階「潜水艦の活躍」コーナーにある係維機雷「15B」。海底に敷設し、係維索(ワイヤー)により深度を設定。船舶が球体から伸びている触角にふれると爆発する

知っているようで実は謎の多い潜水艦について、まずは「潜水艦とは」のコーナーから見ていこう。戦後、どんな経緯で潜水艦が海上自衛隊の歴史に登場したかを知ることができる。続く「潜水艦の機能」では、「あきしお」をモデルにその構造を紹介するほか、潜水艦の艦内での生活や乗員になるための教育訓練についても解説されている。潜水艦「あきしお」を体験するなら、ここでイメージをふくらませておこう。ほかにも、潜水艦がこれまでどのようなモデルチェンジを行ってきたのか、「潜水艦が海の中で動けなくなったらどうする⁉」といった解説も詳しく展示されている。

次は潜水艦「あきしお」の体験の時間。その前に、「あきしお見学ガイダンス」で注意事項などをしっかり見ておこう。潜水艦内部は非常に狭いため、ベビーカーの子供は保護者の抱っこで、車いすの場合は内部見学用に乗り換える必要がある。

潜水艦「あきしお」は、全長76メートル、重さ約2200トン。1986~2004年に実際に海上自衛隊で使用されていた実物だ。実際に乗艦して艦長室や士官室などの見学、潜航中の環境や生活を疑似体験できる。どんな構造になっているかを実際に見て、体感できる貴重な機会に感動間違いなし!

艦長室に入る体験は超貴重!潜水艦は潜航すると昼夜の区別がつかなくなるため、夜間は画像のように赤灯となるそう


【グルメ・お土産】「てつのくじら館」併設のカフェ&ショップでひと休み!

ここでしか手に入らない「てつのくじら館」オリジナルグッズや自衛隊グッズ、呉のお土産を買うならカフェの隣にある「JMSDF SHOP」へ。「部隊識別帽」や「かがリュック」など、自衛隊の気分を味わえるアイテムがたくさん。

そして、海上自衛隊といえば「海軍カレー」!もともとは海上勤務中に曜日感覚をなくさないために毎週金曜日がカレーライスの日になったそうで、現在も海上自衛隊ではその習慣が残っているのだとか。「海軍さんのカレー」は2食入りでお土産にもぴったり。そのほか、遊び心あふれるグッズがそろっているのでぜひ訪れたい。

「てつのくじら館」限定のオリジナルクッキー(税込850円)


「JMSDF CAFE」では、メニューのユニークなネーミングにも注目!呉市のゆるキャラの名前が付いた「呉氏のぷかぷかフロート」(税込650円)や、「階級スカッシュ」(税込450円)、「呉総監☆ドッグ」(ドリンクセット税込750円・単品税込600円)など、こだわりのメニューがたくさん。ひと休み中も海軍気分に浸ることができる。

「呉氏のぷかぷかフロート」は夏にぴったりの人気メニュー


【攻略法】休日に訪れるなら開館直後に!

呉地方総監部広報の方が混雑情報を教えてくれた。「土日祝は混雑するので開館直後に訪れるようにしてください。ゆっくり回るなら平日午前中がおすすめですよ。また、来館者に特に喜ばれるポイントは、潜水艦のベッドや発令所など実際に体験できる場所ということ。館内には自衛官がおりますので、疑問点はいつでも質問していただければと思います」

最新のイベント情報は公式サイトで更新されるのでぜひチェックしてほしい。

【アクセス】電車で行くならJR呉駅がおすすめ!

電車の場合はJR呉駅から徒歩5分、バスの場合は呉市営バス宝町中央循環線「ゆめタウン・大和ミュージアム前」下車徒歩1分。車の場合はクレアライン呉ICから約5分、山陽自動車道高屋JCTから約40分。無料駐車場は大和ミュージアムと共用。船の場合は呉港から徒歩3分。

【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】

・入館前に検温を実施しています。
・館内ではマスクをご着用ください。
・館内各所に感染防止用の間仕切りやスイッチカバーなどを設置しています。
・スタッフはマスクやフェイスカバーを着用しています。

取材・文=村井貴臣

<施設情報>
住所:広島県呉市宝町5−32
アクセス:【電車】JR呉駅から徒歩5分 【バス】呉市営バス宝町中央循環線「ゆめタウン・大和ミュージアム前」下車徒歩1分【車】クレアライン呉ICから約5分、山陽自動車道高屋ジャンクションから約40分
営業時間:展示室:9:00~17:00、最終入館16:30。ショップ:9:00~17:00。カフェ:10:00~17:00、LO16:30(※新型コロナウイルス感染拡大防止のため当面の間入場は時間入替制。①9:00~10:30、②11:00~12:30、③13:30~15:00、④15:30~17:00。※入館の際に検温(体調チェック)、氏名連絡先等の記入あり。1回あたりの人数に上限あり。当面の間体験型展示は休止(潜望鏡体験は可能))
定休日:火曜定休(火曜日が祝日の場合は翌日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
駐車場:285台 無料(※大和ミュージアムと共用)


※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

※記事内の価格は特に記載がない場合は税抜き表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

※2020年5月時点の情報です。

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