ソンジェが選ぶ次のシンクレアは、超新星のあの人!? 「インタビュー」キャスト取材レポ

解離性多重人格と殺人という衝撃的なテーマを取り上げ、2016年5月に韓国で実施された2週間のトライアウト、そして9月の京都公演で好評を得た韓流ミュージカル「インタビュー ～お願い、誰か僕を助けて～」。キャストのソンジェ(超新星)、イ・ジフン、イ・ゴンミョンの3人に作品の魅力について語ってもらった。

――テーマが深い作品ですが、ファンにどのようなところを観てもらいたいですか。

ゴンミョン「『インタビュー』は、暗い作品でキャラクターも色々と変化するので、もしかしたら(観客側は)混乱することもあるかもしれません。しかし、この作品で伝えたいことは、実に明瞭です。愛情というものが子どもたちにとって、どれほど大切なものなのか。愛情をもらえなかった子どもたちが、どうやって“怪物”になってしまうのかを表現しています。キャラクターの変化と真摯なストーリーを楽しんでいただくのと同時に、これから先、どんな心持ちで子どもたちに接すればいいのかを皆さんに感じてもらいたいです」

ソンジェ「そういうことです！(身を前に乗り出して)」

ジフン「愛情がいかに大切なことなのかということを表現した作品なので、たくさんの方に来て、そして感じていただきたいです。東京の人、みんなに来てほしいです！」

――自分の役をどのようにとらえていますか？ 自分の中で何か共通点を感じることはありますか？

ゴンミョン「私が演じるユジン役は、シンクレアを調査する役目です。“真実は何か”を調べていくわけなんですが、観客の皆さんにも私の役を通して、真実を観ていただきたい。最後の方に出てくるセリフにもあるように、『どうやって人に相対するべきなのか』について理解してほしいと思っています」

ソンジェ「シンクレアは多重人格で、様々な性格を持ち合わせている。対して自分も、表に出ていないだけで、いろんな性格を持ち合わせているのだろうと思います。そして、シンクレアを演じるにあたって、彼に共感しようと努力しています。もし、子どもの頃に想像もつかないような虐待を受けたとしたら、自分だったらどうなっていたのだろうと。もちろん、影響の出方は人によって違ってきます。シンクレアは劇中で、連続殺人を犯してしまうような人物になってしまう。虐待があったからといって、殺人を犯すことを擁護するつもりは全くないですが、ただ、子どもの頃に正しい愛情を受けて育たないと、こんなことに成り得る危険があるのだということを、皆さんに伝えたい。子どもには、愛情と関心を持って接する必要があるのだと感じていただきたいです」

ジフン「同感です」

――ずばり作品にキャッチコピーをつけるとしたら!?

(「あ～」と一同苦笑い)

ゴンミョン「ユジンの立場からキャッチコピーをつけるとしたら、『果たして真実は何なのか』です」

ジフン「『僕が欲しかったものは、愛情だった……』」

ゴンミョン「(ソンジェさんに向かって)すごいプレッシャーだね(笑)」

ソンジェ「ああ～(頭を抱えて小さくなる)。劇中で『はじまったんですかね、インタビュー』というセリフがあるのですが、このセリフが発せられることによって、本格的に始まっていくと感じます。観客の人から“何だろう？”という気持ちを引き出すという意味で、これがいいと思います」

――ソンジェさんに質問です。他の超新星メンバーもミュージカル経験豊富ですが、もしシンクレアの役を指名するとしたら誰ですか？

ソンジェ「そうですね……。超新星のメンバーのうち3人はラッパーなので、ミュージカルの“歌”という要素を排除して考えてみてもいいですか。そうするとグァンスか……あるいはソンモもこの役をうまくできるのではないかと思います。でも自分が制作サイドの人間だったら、自分のワンキャストでいきますけどね(笑)」

――最後にファンに向けてメッセージをお願いします。

ゴンミョン「私たちがどんなストーリーを準備してきたのか、劇場にきて自分の目で確認をしてください！ ぜひ！」

ジフン「俳優としての新たな挑戦に、ぜひ期待してください」

ソンジェ「今回の公演も一生懸命に準備していくので、いい公演を皆さんにお見せします！ そして、韓国の俳優が日本でこうして公演ができるということは、まさにファンの皆さん、そして観客の皆さんの力によるところだと思います。本当にありがとうございます。これから先も、いい作品を皆さんが楽しむことができるように、そういう機会がたくさんあるといいなと思います。ありがとうございます」

「インタビュー ～お願い、誰か僕を助けて～」 は、東京・Zeppブルーシアター六本木にて、3月1日(水)から3月5日(日)まで公演予定。チケットは全席指定で1万3000円、チケットぴあなど各プレイガイドで取り扱い中だ。【ウォーカープラス編集部】