世界初の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」がついに開幕!注目はゴッホ『ひまわり』×音声ガイド!?

東海ウォーカー

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新型コロナウイルスの影響で延期になっていた「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」だが、ついに2020年6月18日(木)に開幕が決定!「国立西洋美術館」(東京都台東区)では6月18日(木)から10月18日(日)まで「国立国際美術館」(大阪市北区)では11月3日(祝)から2021年1月31日(日)までの開催となる。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー内観photo: Phil Sayer, (c)The National Gallery, London

イギリス国外では初開催!日本初公開の名画全61点が見られる歴史的な展覧会!

世界でも有数の名美術館として知られるロンドン・ナショナル・ギャラリー。1824年の創立以来、所蔵作品展はイギリス国外では一度も行われたことがなく、なんとこれが世界初の開催!ゴッホ『ひまわり』、フェルメール『ヴァージナルの前に座る若い女性』、モネ『睡蓮の池』をはじめ、全61点が日本初公開となる。こうした数々の名画はもちろん、音声ガイドナビゲーターを古川雄大さんが務めているのも注目ポイントだ。
この歴史的な展覧会、実は以前に内覧会が実施されている。今回は、その内覧会を体験し、Twitterでレポートマンガを発表した須谷明さん(@sugokuaki)を直撃。オタクを自称する彼女ならではの観点から、独自の見どころを教えてもらった。

ヨハネス・フェルメール『ヴァージナルの前に座る若い女性』 1670-72年頃 油彩・カンヴァス 51.5×45.5cm(c)The National Gallery, London. Salting Bequest, 1910

クロード・モネ 『睡蓮の池』 1899年 油彩・カンヴァス 88.3×93.1cm(c)The National Gallery, London. Bought, 1927

見どころ1: ポール・ゴーガン『花瓶の花』1896年

ポール・ゴーガン『花瓶の花』1896年 油彩・カンヴァス 64×74cm(c)The National Gallery, London. Bought, 1918


「明るくて鮮やかでとてもかわいい作品だなーと思ったので、札を見て『え!?これゴーガンが描いたの!?』とびっくりしました。ゴーガンの作品(特に晩年)は陰惨で暗いイメージだったので、意外な一面を見た気持ちです。輪郭とか色の選び方とかよく見たら『ああ、ゴーガンだな』と思えますが。
ところで『ゴーガンと花』といえば、タヒチに住んでたゴーガンはわざわざヨーロッパの友達から花の種を送ってもらって、庭で育てた花を描いていたらしいです。あの『肘掛け椅子の上のひまわり』(1901年、E.G.ビュールレ・コレクション財団)に描かれたひまわりも、ヨーロッパから種を取り寄せて育てたのかな…。ゴッホのことを少しでも思い出してくれてたかな…。などと思いながら図録の解説を見たら『ゴッホとの生活を思い出してひまわりなど花の絵を数点描いた』とあって、吹きました。そんな…。『ゴッホとの生活を思い出して描いた』なんて由緒ある美術館の展覧会図録で明言&公言してもらっていいんですか!?とんでもねえ展覧会図録だよ…。買うしかないですね」

見どころ2:フィンセント・ファン・ゴッホ『ひまわり』1888年

フィンセント・ファン・ゴッホ 『ひまわり』 1888年 油彩・カンヴァス 92.1×73cm(c)The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1924


「ゴッホの『ひまわり』なんて有名作品、画集で何度も見てるじゃないですか。日本にも1枚あるから実物も見たことあるし、そのときに充分衝撃を受けたんですよ。だから今回は期待しすぎないほうがいいかな、なんて舐めた態度で行った私が悪かったんですけど。結果から言えばまあ、みぞおち撃たれましたよね。月並みですが、生で見ると迫力が全然違うんですよね…。それに加えて解説パネルが追い打ちかけてくるし…。あと音声ガイド(ナビゲーター:古川雄大)は絶対に借りるべきです」

ガイド 「西洋絵画・キリスト教絵画における『ひまわり』は信仰心・忠誠の象徴です。牧師を目指していたゴッホがそれを知らなかったとは思えません…」
「(なるほど…古川雄大さんが言うならそうなんだろうな…)」
ガイド 「ゴッホはゴーガンとの共同生活に対する忠誠や友情をこの『ひまわり』に託したのかもしれません…」
「(オタクより深読みしてくるなこの音声ガイド~~~~~!!!!!!!!!!!)」

「というように、めちゃくちゃ丁寧に考察を述べてくれるので助かります。私は生前のゴッホとゴーガンには上下関係があったと思ってるので『忠誠』というワードは解釈が一致しすぎて、大はしゃぎしてしまいました」

興奮冷めやらぬ須谷さんが語る、同展の魅力

「ロンドン・ナショナル・ギャラリーって本当にすごい美術館で、今回の展覧会で見られるのも有名作品ばかりで『この人知ってる!』『この絵見たことある!生で見られるなんて!』って大興奮だったのに、最後の『ひまわり』でみぞおち撃たれて前半の記憶失っちゃったんですよね…。逆に言えば何度でも楽しめる何度でも行きたい展覧会ということかもしれません!(うまいことまとめました)」

ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 『ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス』 1829年 油彩・カンヴァス 132.5×203cm(c)The National Gallery, London. Turner Bequest, 1856

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 『窓枠に身を乗り出した農民の少年』 1675-80年頃 油彩・カンヴァス 52×38.5cm(c)The National Gallery, London. Presented by M.M. Zachary, 1826

ピエール=オーギュスト・ルノワール 『劇場にて(初めてのお出かけ)』 1876-77年 油彩・カンヴァス 65×49.5cm(c)The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1923

ロンドン・ナショナル・ギャラリー外観photo: Phil Sayer, (c)The National Gallery, London


チケットは日時指定制。必ず入場の情報をチェックしよう

まだまだ落ち着かない世の中ではあるため、東京会場では日時指定制の導入が決定。そのほか、感染症対策などによる変更点などもあるので、必ず 展覧会公式Webサイト をチェックしてほしい。また、6月18日(木)~6月21日(日)は、前売券および招待券を持っているか、無料観覧対象の人のみが入場可(この4日間の入場券の販売はなし)。国立西洋美術館では入場券の販売はしていないので要注意だ。

待ちに待った「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」の開幕に、興奮が抑えきれないアート好きが数多い。感染拡大防止対策を徹底しつつ、英国が誇る“世界屈指の美の殿堂”を体感しよう。

■ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 東京展 / 期間:2020年6月18日(木)~10月18日(日)※6月18日(木)~6月21日(日)は、前売券および招待券を持っているか、無料観覧対象の人のみが入場可。この4日間の入場券の販売なし / 会場:国立西洋美術館 / 住所:東京都台東区上野公園7-7 / 電話:03-5777-8600(ハローダイヤル) / 時間:9:30~17:30、金・土曜~21:00(入館は閉館の30分前まで) / 休み:月曜、9月23日(水)※7月13日(月)、7月27日(月)、8月10日(月)、9月21日(祝)は開館

■ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 大阪展 / 期間:2020年11月3日(祝)~2021年1月31日(日) / 会場:国立国際美術館 / 住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55 / 電話:06-6447-4680 / 時間:10:00~17:00、金・土曜~20:00(入館は閉館の30分前まで)、開館時間は変更の可能性あり / 休み:11月16日(月)、11月24日(火)、11月30日(月)、12月14日(月)、12月30日(水)~2021年1月2日(土)、1月18日(月)※変更の可能性あり

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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