体験型展示や発光ショーなど見どころ満載!ほたるいかミュージアムの楽しみ方を紹介
東京ウォーカー(全国版)
海面に漂う無数の青白い光。この神秘的な光の正体はホタルイカだ。ホタルイカは日本近海に広く分布しており、日本海側の兵庫県や福井県などで多く漁獲されるが、とりわけよく知られるのが富山県滑川市。この沿岸は春の産卵期になると数十万匹が押し寄せる世界でも珍しい場所で、「ホタルイカ群遊海面」として国の天然記念物に指定されている。
富山湾の神秘といわれる美しいホタルイカを見て、体験して、味わえる、ちょっと珍しいスポットの「ほたるいかミュージアム」へ出かけよう!

※記事内で紹介している展示やアトラクション、イベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。
ほたるいかミュージアムってどんなところ?ホタルイカを学べて味わえる!

ホタルイカは体長6センチ前後の小さなイカ。水深200~600メートルの深海に生息し、富山湾では3月から5月になると産卵のため群れをなして海岸近くに集まる。富山湾岸にホタルイカが集まる理由は、その地形にある。沿岸から海底まで一気に深くなるすり鉢状をしているため、深海から浮上したホタルイカが海岸近くまでやってくるのだ。時には波打ち際に押し寄せ、浜辺を銀河のように輝かせる「ホタルイカの身投げ」という珍しい現象が見られることも。
名前の通り幻想的に光るホタルイカだが、光る理由はおもに3つと考えられている。ひとつ目は敵を威嚇するため。2つ目は太陽光にまぎれて姿を見えにくくするため。そして3つ目は仲間同士のコミュニケーションのためなのだとか。
「道の駅 ウェーブパークなめりかわ」にある「ほたるいかミュージアム」は、こうした不思議な生態をわかりやすく紹介するスポット。3月下旬から5月下旬の漁シーズンには生きたホタルイカが発光する様子を間近で見ることもできる。ミュージアムのほか、ホタルイカ料理を通年味わえるレストラン、ショップもあり、これらの施設全体が「道の駅ウェーブパークなめりかわ」として周辺の観光拠点となっている。
富山湾に面したロケーションも魅力のひとつ。そばにある滑川漁港からは「富山湾岸クルージング」が運航しており、船上から富山湾と立山連峰のパノラマをのんびり楽しむのもおすすめだ(4月下旬~11月下旬運航、火曜運休、乗船料大人1200円、小・中学生600円)。
【見どころ1】ホタルイカや深海生物を紹介する体験型展示が満載!

ミュージアム入口に描かれているのは、ホタルイカをイメージしたオリジナルキャラクター「ナピカ」。館内では、模型やパネル、映像などを用いてホタルイカや富山湾についてわかりやすく解説している。ホタルイカが光る仕組みなど、不思議な生態は知れば知るほど興味深い。
展示ホールには滑川沖で取水した深層水を満たしたタッチプール「深海不思議の泉」があり、トヤマエビやズワイガニなどに触ることができる。さらに3月下旬から5月には、なんと生きたホタルイカも登場。海の生き物に触れるのは、ちょっぴりドキドキの体験だ。水温5度という深層水の冷たさにもきっと驚くはず。
ほかにも深海に住むキモカワ生物、ダイオウグソクムシの水槽がある「深海展示コーナー」も人気。スタッフの生駒さんに話を伺うと、「ダイオウグソクムシはほとんど動きませんが、運良くエサの時間に立ち会えると、動く姿をご覧いただけるかもしれません」とのこと。


【見どころ2】春季限定!ホタルイカの発光ショー

ミュージアムの目玉となるのが、ホタルイカが実際に発光する様子を見学できる「ライブシアター」。網を張った水槽をホタルイカが泳ぎ、網を揺らして刺激を与えると青白く発光。その幻想的な光景に歓声が上がる。ホタルイカは飼育や養殖が難しいため、見られるのは3月20日から5月の期間限定だ。
「生きたホタルイカを見られるのはこの時期だけなので、ぜひお見逃しなく!」とスタッフの生駒さん。6月から翌3月19日の期間はホタルイカの発光をLEDで再現するほか、龍宮ホタルとよばれる深海性発光プランクトンの発光ショーを楽しめる。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ライブシアターは当面休止。
【グルメ】オーシャンビューのレストランでホタルイカ料理を

ミュージアムに併設された「パノラマレストラン光彩」では、ホタルイカを通年味わうことができる。ホタルイカの刺身や天ぷらといった一品料理から、ピザ、パスタまで、地元の魚介や野菜をふんだんに盛り込んだ多彩な料理がそろい、カフェタイムには深層水を使ったコーヒーもおすすめだ。一面ガラス張りの店内からは富山湾を一望することができ、気分も爽快。人気メニューは「蛍烏賊づくし膳」(2000円)。
【お土産】珍味や富山県の美味がズラリ!
お土産を買うなら特産品を販売する「おみやげマーケット」へ。「ほたるいか活漬け」(1620円)をはじめ、地ビールやお菓子などが勢ぞろいしていて、マーケットの一画にある「みちcafe wave」ではホタルイカを使った「ほたるいかバーガー」(380円、店内飲食は390円)や、深層水入りの「つべつべ塩ソフト」(330円、店内飲食は340円)も。滑川ならではのグルメを存分に堪能しよう。

【イベント】定置網漁を船から見学できる「ほたるいか海上観光」

春、富山湾では深夜に産卵を終えて沖に戻るホタルイカを狙う定置網漁が行われる。産卵期の成熟した個体を傷つけずに獲る定置網漁を行っているのは全国でも富山だけなのだそう。
この定置網漁を観光船から見学できるのが「ほたるいか海上観光」だ。夜明け前の2時半~3時に滑川漁港を出港し、沖合の定置網へ。漁師たちは引き上げた網からホタルイカをタモ網ですくい取っていく。漁船のライトを消すと暗い海面に青白い光が輝き、自然の神秘に感動を覚えるはず。乗船は完全予約制で例年人気が高いので、早めの予約がおすすめだ。実施日などの詳細は公式サイトで確認しよう。
【アクセス】爽快な湾岸ドライブを満喫!春は蜃気楼が見えるかも!?

電車の場合、JR富山駅から、あいの風とやま鉄道に乗り換え約15分、滑川駅を下車して徒歩約8分。
車の場合は北陸自動車道滑川ICから約15分。道の駅内の施設のため、広い駐車場も完備。開館時間は9時から17時(入館は16時30分まで)。休館日は火曜(祝日の場合は翌日)、3月20日~5月31日は無休。入館料は大人620円、小人310円(3月20日~5月31日は大人820円、小人410円)。
滑川市から魚津市にかけての海岸沿いではホタルイカ漁が行われる春、運がよければ蜃気楼が見られることも。富山湾に沿ってドライブを楽しむのもおすすめだ。
【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
・入館の際は、マスクの着用をお願いいたします。
・入館時に検温を実施しております。
・受付に消毒液を設置しております。手指の消毒をお願いいたします。
・館内では、大きな声での会話を控えるようお願いいたします。
取材・文=アヴァンセ
<施設情報>
住所:富山県滑川市中川原410
アクセス:【電車】あいの風とやま鉄道滑川駅から徒歩8分 【車】北陸自動車滑川ICから約10分
営業時間:9:00~17:00、最終入館16:30
定休日:年末年始・1月の最終月曜日から3日間・火曜休館(祝日の場合は翌日休館)。3月20日~5月31日は無休
駐車場:無料(道の駅ウェーブパークなめりかわの駐車場を使用)
料金:入館料…【6月1日~翌3月19日】大人(高校生以上)620円、小人(3歳~中学生)310円。【3月20日~5月31日】大人820円、小人410円。ほか団体割引(20名以上)等あり
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。
※記事内の価格は特に記載がない場合は税抜き表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
※2022年4月時点の情報です。
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