「映画の撮影か?」と言って真っ先にヤラれる体育教師の漫画が話題沸騰、「モブキャラ」「死亡フラグ」を逆手にとる作劇術とは?
東京ウォーカー(全国版)
バトル漫画における悪役の登場シーンは、残虐性や強さ、特殊能力をお披露目する重要な場面となっている。一方で、悪役に惨たらしくヤラれてしまうモブキャラたちの存在をかえりみることは少ない…。そこで今回、SNSで『○○で真っ先に死ぬタイプの体育教師』シリーズを発表し、6万9000以上のいいね!を集めた漫画家の酒井大輔(@sakai0129)さんにインタビュー。モブキャラとして真っ先にヤラれがちな体育教師を主人公にした理由や、SNSに漫画を投稿することのメリットについて聞いた。

「自分は絶対的な強者」と思っている悪役が怯えたり、狼狽する姿が好き
――6月にスタートした「真っ先に死ぬタイプの体育教師」シリーズですが、SNSでの反響はいかがでしたか?
「正直1000いいね!いけば万々歳と思っていたので、5万いいね!を超えたときは驚きました。それ以上に驚いたのが、リプライです。最初はネタがウケたのかと思ったのですが、リプを見たら、ゴリ先(本作に登場する体育教師)に関する反応がほとんどで、フォロワーさんたちがゴリ先のキャラの掘り下げをしていて驚いたのと同時にうれしかったです。
――いわゆる「モブキャラ」や「死亡フラグ」を逆手にとろうと思った理由は?
「過去にも、恋愛漫画に登場するモブキャラを主人公にした漫画を描いていたので、多分モブキャラとか脇役に魅力を感じてしまうのかと思います。死亡フラグに関しては、「自分は絶対的な強者」と思っている悪役が狼狽する姿を面白いと思ってしまうんですよね。恋愛漫画で言ったらツンツンしている子がデレる瞬間みたいな感じです!」
――読者として「ゴリ先死んだ~!」からの展開にカタルシスを感じます。漫画を描く際に意識されているポイントはありますか?
「全体を通すとギャグ漫画なのですが、不気味な雰囲気が大事なので、3ページ目までギャグにならないように気をつけています」
新人漫画家はSNSで漫画をバズらせることが「就職活動」になる?


――登場シーンでは、わかりやすい死亡フラグを立てるゴリ先ですが、読み進めると愛着がわいてきます。ゴリ先のキャラづくりで意識しているポイントは?
「キツイことを言ってるように見えても、ちゃんとセリフを読むと結構まともなことを言ってるな、と思ってもらえるよう、ゴリ先の言動にルールを設けて気をつけてます」

――そのルールというのは?
「何個かあって、1番は“蹴ったり叩いたりしない”です。うっかり敵を潰しちゃうこともありますが…(苦笑)」
――確かに、ゴリ先って良い人オーラが出ていますよね(笑)。SNSで漫画を発信することのメリットは?
「一番は読者の反応が早いことだと思います。プロを目指す方であれば就職活動の一環にもなると思います」
――今後の展開があれば教えてください。
「ゴリ先を投稿以来、うれしいことに色々な所からお声をかけて頂いておりますので、今後、より多くの方に楽しんでもらえる方向に進めればと思います」

取材協力:酒井大輔(@sakai0129)
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