独創的な絵画の道を歩んだ画家の全画業を辿る、岐阜県美術館で「岸田劉生展-写実から、写意へ-」開催

2020年11月17日 11:00更新

東京ウォーカー(全国版)

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岐阜県岐阜市にある岐阜県美術館・展示室3で「岸田劉生展-写実から、写意へ-」が2021年1月17日(日)まで開催中。

岸田劉生《自画像》1914年 岐阜県美術館蔵 写真は主催者提供


岸田劉生は、生涯渡欧せずに独自に西洋絵画を受容し、大正期に独特の写実で強烈な個性を発揮した洋画家。青年期の劉生は、ゴッホに見られるような荒いタッチと色彩豊かな色遣い、セザンヌに見られるような幾何学的な形態把握から、細部まで描き込まれた細密な表現に移り変わる中で、「写実」を通して描く対象の本質を捉えることについて考えを新たにした。

劉生は、晩年に向かうにつれて日本画を描くなど、独自の道を極めていく。代表作の「麗子」を描いた日本画は、油彩画の「麗子」に比べると、まるで別の人物であるかのようにデフォルメされたものとなり、どこか文人画を思わせる作品。この頃劉生は、「写実」とは、単に見たものをそっくりに描くことではなく、対象の持つ本質や意味を写し取ること、すなわち「写意」であると見なし、単純化された線と影のない描写にこそ真実があると考えるようになった。

【写真】岸田劉生《麗子之像》1918年 笠間日動美術館蔵 写真は主催者提供


また、それらは、平面性と稚拙な表現を併せ持つことで、現実感が薄れているところにより深い魅力を秘めると語っており、東洋画の中に劉生が見いだしたのは、西洋的な「写実」を超えた東洋的な「写意」だったと言える。

本展では、茨城県にある笠間日動美術館のコレクションを中心に、劉生の絵画、版画、さらには装丁画などを紹介。当初の西洋美術の受容による「写実」から、後半生に独特の展開を見せた日本画や東洋的な装丁の「写意」への帰結までの全画業を展望する。さらに、同館が新たに収蔵した貴重な初期の油彩画等の展示とともに、岐阜と劉生の関係を紹介する。

初期から晩年までの画業の変遷を観賞できる「岸田劉生展-写実から、写意へ-」に出かけよう。

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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