OFFICE SHIKAの初コメディ作品に奥菜恵が主演で登場
関西ウォーカー
劇団鹿殺しの運営・制作会社であり、作家・丸尾丸一郎の脚本・演出作品を企画プロデュースしている、OFFICE SHIKA。毎回異なるテーマで劇団の型に収まらない自由な構想を舞台化、2014年よりサンシャイン劇場・新神戸オリエンタル劇場や「日本劇作家プログラム」として東京の座・高円寺で公演を行っている。
その4回目となる最新作が「親愛ならざる人へ」。もとは丸尾が2014年にNHKラジオドラマ「劇ラジ!ライブ」に書いた初のコメディ作品で、今回、舞台化して上演する。
物語の主人公は、33才厄年の本宮 華。結婚式前夜、夢だった両親への手紙を書こうとしながら、疑念や邪魔が入ってなかなか書けない。そして一睡もせずに迎えた結婚式と披露宴は、いつの間にかエライことに…。
今回の観客席は、舞台をはさむ対面式。観客は披露宴の列席者のような演出になり、入場受付やロビーから、すでに披露宴会場のように設営されると言う。「ぜひ、結婚式に参列するイメージでお越しください」(制作・高橋戦車さん)。また、花嫁の妹役は友人役と役替わりのWキャストで、キャラクターが変わる。「本は一緒ですが、“天”と“破”で、衣装なども大きく変わってきます」(同)。
また、花嫁・華は奥菜 恵。「年齢が近く、“実”を持ってやれる方をと。奥菜さんは2011年から舞台を観ていてくれて、劇団鹿殺しをわかってくれているから」(同)。その奥菜 恵がキャンペーンで来阪。大阪では4年ぶりの舞台となる今作への意気込みを語った。
Q:出演の理由と意気込みを。
「もともと舞台は好きなんですが、2年空いてしまいました。今回は、本を読ませていただいた時に、まず本がおもしろくて、これは絶対にやらせていただきたいと。同時に、これを体現する立場として大きなプレッシャーも感じながら、この役をやるには、ほんとに自分を振り切って、捨て身でやる覚悟で、と思っています。全編コメディで、お客様も巻き込んだ参加型の舞台ということで、私自身もほんとに楽しみにしています」
Q:劇団鹿殺しとのかかわりは?
「何度か舞台を拝見していまして、チラシの応援コメントとか、これまで接点はなにかしらありました。でも、出演は初めてです。なにか機会があれば、いつかそういうタイミングがあればいいなとは思ってました」
「丸尾さんの作品の世界観がすごく好きなんです。自分のツボに入るというか、おもしろく描かれてるもののなかに、どこか哀愁やすごく懐かしい香りのする空間がそこにあって、音楽と空間が相まって、ほんとに寂しい気持ちになったり、懐かしい気持ちになったり、そういう感覚にさせられる舞台だったのが印象に残っています」
Q:本のおもしろかった点は?
「本を読んでいて、本当に初めから最後まで、こんなに笑ったことがあったかなというくらい笑いました。声を出して読みながら、どんどん自分自身もその世界にのめり込んでいくぐらい。誰かとの会話のやりとりのおもしろさだったり、この役の設定や性格上のおもしろさだったり。ゲラゲラ笑いながら読みました(笑)」
Q:キャラクターの印象は?
「華は、自分の思ってることが、良いことも悪いこともすべて言葉に出てしまう人。本音の部分の、ほんとは人には聞こえてないだろうという心の声が言葉になっていて、話し続けているという。その言葉が時に毒づいてるように捉えられたりしてしまうんですけど、本人は毒づいてるつもりもなく、本音で正直にブーブー言ってる(笑)」
Q:共感できます?
「はい。共感できる部分はたくさんありましたし、女性ならいろんな部分で共感できるんじゃないかなと思っています」
Q:言えないことを言ってるところがおもしろい?
「本音とか建て前とか、もうすっ飛ばして、結婚式の披露宴がムチャクチャになるぐらい(笑)。ある意味、潔いというか、気持ちいいぐらいなので、お客様にはほんとにゲラゲラ笑って、スカッとした気持ちで帰っていただけるような舞台になればいいなと思います」
Q:コメディ作品に出られるのは?
「コメディは好きです、おもしろいものは観るのもやるのも好きで。タイミングですね、ずっとやりたかったので、ありがたいし、ほんとに楽しみです。最近、ここまでコメディという作品はなかったので、ドカンと盛り上げてやっていきたいし、そういう作品にできると思ってます」
Q:オレノグラフティさんとの共演は?
「楽しみです~!(笑)。私、ほんとにオレノさんの作る音楽が大好きなので、どんな音楽になるのか。それも私のなかで楽しみなことの一つです」
Q:劇団鹿殺しのメンバーと同じようにパワー全開でやるんですか?
「はい。ぜひ、劇場で観に来ていただきたいです(笑)」
Q:舞台の魅力は?
「自分自身のことですけど、映像ではなかなか経験できないような…自分が役者としてやっていくために必要なものを、叩き込まれるというか。それが成長させてもらえる場でもあるし。私が舞台を観に行くのも立つのも好きなのは、お客様と一つの空間で、その瞬間しかない時間を共有できるということに尽きると思っています。だから、今回はほんとに楽しんでいただけると思います」
Q:ご自身が作品の中で一番楽しみにしていることは?
「結婚式当日のシーンです。披露宴の流れが、お客様も含めてすごく盛り上がるんじゃないかな」
Q:観客席が対面式の舞台。お客様との距離が近いですが?
「ABCホールは初めてですが、そういうの、すごくうれしい、楽しみです。大きい空間よりは、小空間の方が好きかな」
Q:メッセージをください
「作・演出の丸尾さんが、これがもしかしたら遺作になるかもしれないというぐらいの気持ちで向き合うって、言ってたんです。だから今回、顔合わせと本読みに入る前に、自分のなかでも確認作業をして、腹をくくってその場に向かいました。新たなスタート、新たな自分の一歩だと思うので。
目の前にあることを精一杯、コツコツとやっていくことが、今の私にとって一番大切なことだと思っています。楽しみながら精一杯、作品に向かいます」
演劇ライター・はーこ
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