いちご狩りにおけるコロナ対策とは?その詳細を農園に聞いてきた!

東京ウォーカー(全国版)

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冬から春にかけて人気のレジャー、いちご狩りのシーズンが今年も到来。オミクロン株の拡大など今年もコロナ禍が続く中、各農園で行っている感染症に対する取り組みや、いちご狩りでコロナ感染のリスクを下げるために気を付けるべきポイントを聞いた。

※新型コロナウイルス(COVID-19)などの影響により、記載の情報に変更が生じる場合がありますのでご注意ください。

摘み取ったいちごは貸し出されたカゴに収め、食べるのは所定の場所で / ストロベリーパークみふね


「完全予約制」と「人数制限」でハウス内の密集・密接を回避

【写真】完全予約制と人数制限を導入し、密集・密接を避ける / 井上寅雄農園

まず注目したいのは、既に“ウィズコロナ時代”が到来していた2020年12月に、長野県佐久市初の観光いちご園としてオープンした「井上寅雄農園」。4連棟のハウスで構成されたいちご農園内で、最大3品種のいちごが食べ放題のスタンダードコースと、6品種食べ放題のプレミアムコースの2コースを開催している。

ここでは開園当初から、新型コロナウイルス感染症予防対策として、完全予約制を採用。各コースごとに入れ替え時間込みで1時間20名を上限に設定したうえで、両コース合わせて農園に入れる人数を最大40名までとし、ハウス内で密集・密接することがないよう配慮。20名以上の団体での申し込みがあった場合は、1団体のみでの貸し切り対応も実施している。

長野県内では初となる「夜のいちご狩」も開催 / 井上寅雄農園


「いちご狩りの時間は各組50分間で、終了後に園内の消毒・換気を行っています。また、入園時の検温や手指のアルコール消毒はもちろん、いちごを摘むときは手袋を着用し、園内で移動するときはシューズカバーをつけるようお願いしています。さらに、共用のトイレも2時間ごとに清掃を行い、清潔な環境を保つよう心がけています」(井上寅雄農園・井上さん)

摘んだいちごは別の場所で!「摘む場所と食べる場所の分離」

さらに、“新しいいちご狩りスタイル”として「摘む場所と食べる場所の分離」を打ち出す農園もある。高設ゆりかご栽培のいちご狩りが楽しめる「ストロベリーパークみふね」(愛知県豊田市)では、今年度2号棟を増設。約7500平方メートルの農園内で、いちごを食べられる場所を限定し、ハウス内でマスクを外して食べたり話したりする機会を減らすことで、感染リスクが低減するよう取り組んでいる。

約7500平方メートルの広大な農園内は全面床コンクリート張り。バリアフリーで車いすの人でもいちご狩りを楽しめる / ストロベリーパークみふね


「ハウスとハウスとの間に共用棟という広い休憩スペースを作り、休憩スペースからハウスに入る時にビニール手袋をつけていただく形をとっています。摘み取ったいちごは共用棟かハウス内の苗から離れた場所にあるテーブルで召し上がっていただき、苗の前ではマスクや手袋は外さないことをお願いしています」(ストロベリーパークみふね・二宮さん)

摘み取ったいちごをその場で食べることは禁止されており、共用棟かハウス内の所定の場所でのみ食べられる / ストロベリーパークみふね


このほか、換気・消毒・検温はもちろん、施設のトイレ設備の管理にも力を入れ、清潔に手洗いができるよう環境整備にも取り組んでいる。

トイレ以外にも手洗い台を設置。手洗いの正しいやり方などを記したポスターで注意喚起も / ストロベリーパークみふね

2号棟を増設しさらに広々となった農園 / ストロベリーパークみふね


密閉されたイメージがあるハウス内の「換気状態」は?

一方、いちご狩りの際に気になるのが、ハウス内の換気状態だ。いちご栽培のために気温を一定に保つ必要のあるハウス内は、「密閉されていて換気がしづらいのでは」と懸念する声もSNS上には見られるが、ストロベリーパークみふねの二宮さんは「ハウス内は暖房をつけているのであったかい空気がこもるイメージがあると思いますが、実はいろいろなところに空気の通り道があります」と話す。

「当園の場合は、ボタン1つでハウスの一部を開けることができる仕組みです。それとは別に、風を感じるほど強力な空気循環用の換気扇を備えており、こちらも必要に応じて使用して換気を行っています」(二宮さん)

井上寅雄農園でも「ハウスに設置した4つの換気扇が1時間に1回自動で回転するようになっているので、お客さんの入れ替えのたびに必ず換気を行う形です。また、ハウス内の室温を維持するために、20度を超えると天窓を開けます。晴れの日は大体ハウスの上部が開いているようなイメージです」と、さまざまな形でハウス内の空気の入れ替えを実施しているという。

重要なのは「体調管理」、感染症対策の基本をしっかりと

多くの人が利用するトイレも清潔を保てるよう設備を整えている / ストロベリーパークみふね

こうした施設での感染症対策と合わせて、来園者が気を付けるべきポイントはなんだろうか。両農園が口をそろえるのが来園時の体調管理だ。

「園内の感染症対策はしっかり行っているので、自宅と農園を車で行き来する分には安心して来ていただければと思いますが、体調が少しでも気になる際は決して無理せず次の機会に。当園では12月から6月までいちご狩りを実施する予定ですので、タイミングを見ていただければ」(井上さん)

また、親子連れで楽しむことも多いレジャーだけに、小さな子供の体調にも注意を求める。「幼児はマスクを着ける必要がないという(WHOの)指針も出ているので、お子様についてはマスクなしでの参加にストップはかけられません。小さな子供は感染させるリスクが低いとしても、親御さんは体調管理に気を配っていただければと思います」(二宮さん)

いちご狩りだからといって特別に構えることはなく、体調管理をはじめ、マスクを外して話すことを控える、適切な距離を保つ、こまめに手洗いをするなど、感染症対策の基本を改めて心がけるのが重要といえるだろう。

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

▼コロナ対策強化中のいちご狩りスポットまとめ

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