鳥取県の隠れた観光名所へ!ローカル鉄道に重要文化財の名建築も

関西ウォーカー

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大阪市内から車で約2時間30分、電車で約2時間20分と、関西エリアからもアクセスしやすい鳥取県。国指定の天然記念物「鳥取砂丘」が有名だが、実は23件の鉄道関連施設が国の登録有形文化財に指定される「若桜鉄道若桜線」や、国指定重要文化財「仁風閣(じんぷうかく)」「石谷家住宅」など、文化的価値が高い名所も盛りだくさん。

鳥取県東部エリアに点在する、一度は見ておきたい歴史的・文化的な名所を紹介する。

【若桜町・八頭町】若桜鉄道若桜駅・隼駅

若桜鉄道観光列車・若桜号(ブリティッシュグリーン)、八頭号(ロイヤルレッド)、昭和号(ブルー)


鳥取県八頭(やず)町の郡家駅と若桜(わかさ)町の若桜駅を結ぶ若桜鉄道若桜線。沿線にある駅舎や鉄橋は1930(昭和5)年の開業当時の面影を色濃く残し、23件の鉄道関連施設が国の登録有形文化財に指定されている。

自然や気候、風土と調和する上品な色合いの「若桜号」。車内もモダンレトロな雰囲気にまとめられ、ソファー席もある


沿線を走る3種類の観光列車やラッピング列車も注目ポイント。なかでも、日本を代表する工業デザイナー、水戸岡鋭治(みとおかえいじ)氏が手がけた昭和レトロな観光列車は、沿線ののどかな田園風景のなかに美しく溶け込み、多くの鉄道ファンや観光客をトリコにしている。

郡家駅から若桜駅の乗車時間は約30分。1日フリー乗車券(大人760円)もあるので、途中下車も楽しみながら、プチ列車旅が満喫できる。

1930(昭和5)年に建てられた若桜駅の駅舎。一部改装されたものの、外観はほぼそのまま


終着駅「若桜駅」は、昔ながらの雰囲気を残す木造平屋建ての駅舎やプラットホームに加え、機関車転車台や給水塔、車庫など8施設が国の登録有形文化財に指定されているおすすめスポット。

駅舎のレトロな雰囲気をいかしたカフェ。窓から見られる穏やかな風景にも心が和む

地元の人が焙煎したブレンドコーヒー(350円~)のほか、スペシャリティコーヒー(500円~)もある。テイクアウトOK


駅舎は水戸岡鋭治氏によって令和元年にリニューアルされ、駅ナカに「わかさカフェretro」が登場。木造駅舎が持つ古き良き雰囲気をそのまま残したレトロ感満載の店内で、こだわりのコーヒー(350円~)や地元の食材を使ったご当地ハンバーガー(500円)が楽しめる。

ピンバッジ(900円)やマスキングテープ(1000円)、A4クリアファイル(400円)、トートバッグ(1500円)など、水戸岡鋭治氏デザインのオリジナルグッズも販売されているので、忘れずにチェックしよう。

列車を利用しなくても、300円(大人)で構内の見学が可能。駅周辺には、純喫茶や日本茶カフェ、若桜町の名物グルメが楽しめる食堂やレストランが点在しているので気軽に立ち寄ってみて。

若桜鉄道「隼駅」。1928(昭和3)年以降、1930(昭和5)年に若桜駅が開通するまでの間はこの場所が終着駅だった


さらに注目したいのが、若桜駅の5つ隣にある「隼駅」。木造平屋建ての駅舎の北側にプラットホームが連続し、昭和映画のワンシーンが再現できそうな懐かしい雰囲気が漂っている。

毎年8月の「隼駅まつり」には全国から多くのライダーが集う

隼の聖地として知られ、「隼駅まつり」以外の日にも、駅舎前にバイクが並ぶことがある


「隼」という駅名から、スズキの大型バイク「隼」の聖地として知られ、毎年8月の第一日曜に開催される「隼駅まつり」に、全国から「隼」のライダーが集結することでも話題に。2019年に開催された第11回目の「隼駅まつり」には2300台ものバイクが集まったことからも、その規模の大きさがうかがえる。

「隼Lab.」は、カフェやショップのほかワーキングスペースなど暮らしに関わるさまざまな機能を持ち合わせたコミュニティ複合施設

「隼Lab.」内にある「Cafe & Dining San」で人気のグリルサンド※月替わりメニューもあり

八頭町産の梨果汁が入ったハヤブサイダー。強炭酸と梨の風味のバランスが絶妙(右・1本250円)、日本酒 隼えき(左・3000円/一升瓶)


駅の近くにある食堂「HOME8823(はやぶさ)」の地元の食材を使った料理、「垣田商店」に並ぶ日本酒「隼えき」やご当地サイダー「ハヤブサイダー」など、ここならではのグルメもめじろ押し。旧隼小学校をリノベーションしたコミュニティ複合施設「隼Lab.」内にあるカフェ「Café&Dining San」は、数多くのランチメニューやドリンクメニューがそろい、子どもを連れていても気軽に行きやすいと、ファミリー層にも人気が高い。

●若桜鉄道若桜駅
住所:鳥取県八頭郡若桜町若桜345-2
電話:0858-82-0919
時間:6:14~23:09(運行時間)
休み:なし
入場料:大人300円(構内見学)
駐車場:約27台(無料)

●若桜鉄道隼駅
住所:鳥取県八頭町見槻中178-2
電話:なし
時間:6:37~22:45(運行時間)
休み:なし
駐車場:6台(無料)

【鳥取市】国指定重要文化財 仁風閣

冬期には雪景色に溶け込んでしまいそうな白亜の建物。建物の随所に施された巻軸模様にも注目して


1907(明治40)年に旧鳥取藩主池田仲博侯爵の別邸として、鳥取城跡に建てられたフレンチ・ルネサンス様式を基調とした洋館。当時の皇太子殿下(のちの大正天皇)が山陰を訪れた際の宿舎として利用され、貴重な史料が展示されている。

宝隆院庭園に面した背面。1・2階共にベランダが設けられ優美な雰囲気


内部は「御座所」「謁見所」などが保存・展示され、皇太子殿下が宿舎として利用された当時の姿を今に伝える。各部屋にあるマントルピース(暖炉)やカーテンボックスなどにも手の込んだ装飾が施され、職人たちの技術の高さがうかがえる。

螺旋階段に支柱が付いていないので、眺めていると不思議な感覚に


なにより見逃せないのは、高さ約4mの螺旋(らせん)階段。驚いたことに、螺旋の中心に支柱がなく、硬いケヤキを使ったわき板が全体を支えている全国的にも珍しい構造。1階と2階をしなやかな曲線が結び、まさに芸術品と呼べる美しさ。

広い庭が一望できる2階のベランダ。一面のガラス窓から差し込む陽射しが心地いい


建物裏手に広がる「宝隆院(ほうりゅういん)庭園」が一望できる2階のベランダは、「鳥取で一番盛れる写真が撮れる」と言われるところ。ベランダの壁と床が真っ白なので、よく晴れた日には広い窓から陽射しが差し込み、レフ版効果でより明るく美しい写真が撮れるそう。結婚式の前撮りスポットにも選ばれる名所なので、天気のいい日はぜひ記念撮影を。

●国指定重要文化財 仁風閣
住所:鳥取市東町2-121
電話:0857-26-3595
時間:9:00~17:00(最終入館30分前)
休み:月曜(祝日の場合開館)、祝日の翌日、年末年始
入場料:大人150円、高校生以下無料
駐車場:なし
※「鳥取県東部エリア 周遊スタンプラリー」のスタンプ設置

【岩美町】山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館

「山陰海岸ジオパーク」の魅力を資料や映像で紹介


ユネスコ世界ジオパークに認定される「山陰海岸ジオパーク」のテーマ、"日本海形成に伴う多様な地形・地質、風土と人々の暮らし"について、さまざまな資料や映像、解説などで紹介している入館無料の資料館。

山陰海岸ジオパークの特徴や魅力を紹介する豊富な展示

展示室の一角には、山陰海岸の岩石や生き物を調べられるコーナーが。体長約3.2mのダイオウイカの標本もある

雲の動きや地震の震央分布など、地球の現在の様子や情報を表示できるデジタル地球儀。表示できるコンテンツは100種類以上


エントランスに設けられた水槽には、山陰海岸の磯場や砂場に暮らす生き物を展示。海の生き物の姿や動きをじっくりと観察できる。

「山陰海岸ジオパーク」の地質や地形を紹介する地形地質模型や、鳥取砂丘の成り立ちを伝える鳥取砂丘の地層の剥ぎ取り標本、深海に生息する巨大種・ダイオウイカの標本、デジタル地球儀など、思わず目が引き付けられる展示も盛りだくさん。

「山陰海岸ジオパーク」の魅力を紹介した3種類の3D映像、「大地と海の物語」「神秘と生命の物語」「大地と人の物語」が無料で観覧できるのもうれしいところ。それぞれの上映時間は約20分で、9時30分と13時30分から「大地と海の物語」、10時30分と14時30分から「神秘と生命の物語」、11時30分と15時30分から「大地と人の物語」が上映される。

さらに年間を通して、山陰海岸ジオパークの魅力を発信する観察会やワークショップなどのイベントを実施しているのも特徴の一つ。どのイベントも無料なので、公式HPで詳細を確認して気軽に参加してみよう。

■山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館
住所:鳥取県岩美郡岩美町牧谷1794-4
電話:0857-73-1445
時間:9:00~17:00(7・8月の土曜は~18:00)
休み:月曜(祝日の場合、翌平日)、祝日の翌日、年末年始(12/29~1/3)※7/20~8/31は毎日開館
入館料:無料
駐車場:16台(無料)
※「鳥取県東部エリア 周遊スタンプラリー」のスタンプ設置

【智頭町】石谷家住宅

主屋は、入母屋造り桟瓦葺きの大屋根の四周に、桟瓦葺きの庇屋根を巡らせた大規模な建物


江戸時代に鳥取藩最大の宿場町として栄えた智頭宿に建つ和風建築。3000坪という広大な敷地に部屋数が40以上ある大邸宅と7棟の蔵、美しい日本庭園で構成されている。江戸時代に建築された家屋が大正中期から昭和初期にかけて大規模に改修されたため、一つの家屋の中で江戸から昭和という長い歴史の重なりを見ることができ、近代和風建築の傑作として国の重要文化財に指定されている。

池泉庭園は、大正時代に始まった大規模改修以前に造られたものだが、作庭時期は明らかになっていない

建物の上部は土蔵造りで屋根は置屋根形式の江戸屋敷。大きなハート形の猪目窓がインパクト大


庭園は池泉庭園、枯山水庭園、芝生庭園の3つが連なり、四季折々に美しい景色を楽しませてくれる。なかでも池泉庭園は、江戸座敷と一体になって作庭されているため、座敷から見た光景は言葉にならないほどの美しさ。庭に面して縁側が2面巡らさせているので、さまざまな角度から心を静めてゆったりと眺めよう。

「庭園のみえる喫茶店」のざるそば(600円)。食事は数に限りがあるので、予約がおすすめ

敷地内にある「庭園のみえる喫茶室」もおすすめスポット。カフェメニューのほか、旬彩カレーセット(800円)やそば(600円)も用意されている。

●石谷家住宅
住所:鳥取県八頭郡智頭町智頭396
電話:0858-75-3500
時間:10:00~17:00
休み:水曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月3日)
※新型コロナウイルス感染症対策に伴い、2021年3月31日(水)(予定)まで火曜・水曜休み(2月23日(祝)は開館、「庭園の見える喫茶室」は土曜・日曜・月曜のみ営業)
入場料:大人600円、高校生500円、小・中学生400円
駐車場:智頭宿駐車場を利用。約30台(無料)
※「鳥取県東部エリア 周遊スタンプラリー」のスタンプ設置

「鳥取県東部エリア 周遊スタプラリー」に参加して、鳥取県をもっと楽しもう!

「鳥取県東部エリア 周遊スタンプラリー」チラシ


今回紹介した鳥取市、岩美町、八頭町、智頭町、若桜町の1市4町では、「鳥取県東部エリア 周遊スタンプラリー」を実施中。各エリアにある道の駅や観光案内所、温泉、観光施設など24か所にスタンプを設置している。

異なる2つのエリアから、スタンプを1つずつ集めれば応募可能。抽選で100人に名菓子詰め合わせや干物詰め合わせなど各エリア選りすぐりの特産品が当たるので、特色豊かな東部エリアを周遊して応募しよう!

※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止に配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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