いちご狩り、“1人からでも1棟完全貸切” 「集客は例年の3割」でも実施する農園の思い
東京ウォーカー(全国版)
茨城県下妻市の下妻農場は、2021年1月2日より、新型コロナウイルス感染拡大対策として、1棟1組完全貸切でのいちご狩りを開催。コロナ禍の中、密集・密接を避け、1名からでも貸切でいちご狩りが楽しめる。実施の裏には、来園者の上限が大幅に少なくなる貸切体制をとってでも、旬のいちごを楽しんでほしいという農園の思いがあった。

1人からでも申し込みOK!1棟貸切のいちご狩り

下妻農場は、いちごを専門に栽培する観光いちご園。44棟からなるビニールハウスの中で、とちおとめ、あまおとめ、さちのか、よつぼし、やよいひめの計5種のいちごを育てている。
同園がスタートした完全貸切のいちご狩りは、専用サイトから申し込む予約制で、1組につき1人から最大15人までの申し込みが可能。順番待ちや農園内での体験の際に、他のグループと接触する機会を減らすことで、感染リスクを避ける取り組みだ。小さな子供連れでも遠慮することなく、ゆったりといちご狩りを楽しめるのもメリットとなっている。
“ハウス間を自由に往来”から貸切へ大転換、集客は「例年の3割」

利用者にとっては、3密を避け安心して来訪できる貸切制だが、実施する農園側の負担は少なくない。下妻農場では例年、1棟ごとのいちご狩り参加者の上限を設けず、ビニールハウスを行き来して、参加者が自由に好きな品種のいちごを探せる形式をとっていた。実施体制を大きく変え、さらに上限人数を設定したことでの収益減は避けられない。
同園を運営する農業法人大地の吉原将成代表も、「この方式のまま行くと、集客は例年の3割程度になるのでは」と話す。
コロナ禍でいちご狩りを中止したり、いちご狩り用のいちごを通販で販売する農園もある中、あえて貸切で開催するのは、ひとえに、今年も新鮮ないちごをさまざまな人に安心して味わってほしいという思いからだという。
「今年はいちごの生育がかなりいいんです。せっかく甘いいちごがなっているので、それをその場で安心して食べていただきたい。貸切で開催する理由はその思いだけです」(吉原さん)
注意説明も映像化、「安心してお越しいただきたい」

下妻農場では、貸切制のほかにも、受付時の手指消毒や検温の徹底といった感染症対策を実施。さらに、農園内にモニターとスピーカーを新たに導入し、口頭で行っていた注意事項の説明を映像で行うことで、飛沫感染を防ぐ取り組みも行っている。
「誰とも、どこにも他人との接触がないようないちご狩りシステムが一番の売り。安心してお越しいただきたい」(吉原さん)
こうした取り組みもあり、1月25日現在、土日の予約は2週間後までほぼ満枠だという。シーズンを迎えてもいちご狩りがなかなか楽しめない今年、それでも旬の味覚をより新鮮な形で味わってもらおうと、農園の試行錯誤が続いている。

その他の新型コロナウイルス感染予防対策について
【スタッフ対策】手洗い・うがい・手指消毒/マスク・フェイスシールド着用/定期検温・体調管理の徹底
【施設・会場内の対策】窓口等に飛沫防止パーティション設置/キャッシュレス対応/定期的な換気/共有部分の定期的な消毒/消毒液設置
【来場者へのお願い】3密回避/体調不良時・濃厚接触者の来場自粛/咳エチケット/入場時の手指消毒・検温/マスク着用/混雑時の入場制限
■下妻農場 施設情報
住所: 茨城県下妻市唐崎932
定休日: シーズン中(1月~5月中旬ごろ)は無休
営業時間:10:30~、11:30~、12:30~の1日3回(30分食べ放題) ※専用サイトにて要予約
価格帯:大人(中学生以上)1800円、小学生1300円、園児(3歳以上の未就学児)1000円、2歳以下無料 ※4月上旬までの料金設定
予約ページ:
https://www.daichi-joso.co.jp/reservation/
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