1年に数点しか誕生しない?「截金ガラス」作家・山本茜の“創造10年史”を辿る

2021年5月18日 15:00更新

東京ウォーカー(全国版)

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第三帖「空蟬」

そごう横浜店6階・美術画廊では5月25日(火)~31日(月)の期間、「山本茜展 ー截金ガラス創造10年の軌跡ー」を開催する。「截金(きりかね)ガラス」という独創的かつ斬新で繊細な技法を作り出し、作家活動10年目の節目となる山本茜氏は、「日本伝統工芸展NHK会長賞」をはじめ、数多くの賞を受賞。2019年には大英博物館(イギリス・ロンドン)に買上収蔵されるなど国内外で高い評価を受けている。

そんな「截金ガラスと山本茜氏」の10年の軌跡を垣間見れる今回の個展の魅力について、株式会社そごう・西武の佐山昌克氏に話を聞いた。

――「截金ガラス展」の見どころを教えてください。

【佐山昌克】「截金(きりかね)」とは、主として仏像や仏画に用いられた金などの箔を使った装飾技法です。平安時代後期に最盛期をむかえました。その截金を透明なガラスの中に浮遊するかのように封じ込める「截金ガラス」というアートを創り出したのが、山本茜先生です。

この「截金ガラス」を確立したのが遡ること10年ほど前のお話で、その間、「日本伝統工芸展NHK会長賞」をはじめ、さまざまな賞を受賞しています。また、日本だけでなく、2019年には大英博物館が収蔵するなど海外からも注目される作家です。この技法に関しては、世界中どこを探しても山本茜先生しか創れない作品となっています。

その作品の現物を拝見すると、言葉で比喩しがたい美しさが秘められており、ガラスの中で金の模様がさまざまな方向へ乱反射するなど、その神秘的な魅力を是非、会場にお越しいただき「圧倒的な美しさ」を堪能してもらいたいです。

――神秘的な創作を続ける山本茜さんはどんな方なんでしょうか。

【画像】山本茜氏の作品は国内外で高い評価を受けている/写真「共鳴」


【佐山昌克】作品を創ることに対して、非常に情熱的で「精魂込めて創る」という表現がピッタリな方だと認識しております。截金の技法はとても繊細な作業が必要で、ミクロの世界をフリーハンドで表現していく超絶技巧です。

さらに、ガラスの工程ではガラスの中に封じ込めた後に“研磨”をする作業工程があるのですが、完成した作品の“倍以上”の塊を丹念に削っていくという地道な力仕事を1人でこなしているのです。なので、年間で作り出せる作品の数も限られていて、希少な作品となっています。空蟬(うつせみ)という作品に関しては、完成までに3年間の歳月を必要としました。

――3年も…。本展に対しての山本茜さんのコメントはありますか。

【佐山昌克】前回の個展から5年が経過しており、本展では、ライフワークである源氏物語シリーズの新作をはじめ、精魂込めて制作された珠玉の作品約25点の展示と販売を行います。この10年の間で作品をお求めになりたいという方が急増しておりますが、ご自身の作品に対する向き合い方が厳しく、年に数点しか生み出せない代物でもあるので、「今後はこんなに数を制作できるかな?」と冗談交じりに、お話されていました。

「都忘れ」

「道標」


――最後になりますが、本展に関して、作品だけでなく「空間」としての楽しみ方など教えてください。

【佐山昌克】大きな作品に関しては、180度ビューで閲覧できるように展示しているので、さまざまな角度から楽しむことができます。また、10年間の軌跡を辿るようにキーポイントとなる作品の写真、ライフワークである源氏物語シリーズの過去作品の写真も展示するので「截金ガラス」の歴史を垣間見ることができます。

作家・山本茜が普段使っている道具も少しですが展示いたしますので、そちらも貴重な体験ができるかと思います。是非、お立ち寄りください。

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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