「サン宝石」がSNSで話題に。40年以上「安くてかわいい」を発信し続ける裏側とは

2021年5月28日 17:00更新

関西ウォーカー

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コンセプトは「子供のお小遣いで買えるキラキラかわいい雑貨」「子供にとって宝箱のような存在」。通販サイトにはカラフルでキュートな雑貨が並び、品数の多さと価格の安さに定評がある「サン宝石」。オリジナルキャラクターの「ほっぺちゃん」とサンリオキャラクターとのコラボ商品がSNSで話題となり、注目を集めている。

「ほっぺちゃん」とサンリオキャラクターズがコラボしたオブジェ。ケースとジオラマシートがセット(4800円)で販売されている


会社が設立されてから40年以上、今もなお10代の女の子を中心に支持されているが、さらに今回話題となったことで子供のころにサン宝石を使っていた世代に、昔のトキメキがよみがえって“大人買い”をするケースが増えている。筆者もその1人だ。

ファンを夢中にさせるその魅力を探るべく、サン宝石 通販事業本部 マネージャーの渡邊さんにインタビューし、“どこよりも安くてかわいい”を発信し続ける裏側に迫ってみた。

女の子が憧れるキラキラ商品が約3000点も!

――「サン宝石」のメインターゲットは?
「メインターゲットは小学生の女の子、サブターゲットはお子さんを持つお母さんです。実際は小さなお子さんから60代までと幅広い方にご購入いただいています。お子さんとお母さんが一緒にお買い物を楽しんでくださっていることもあるようです。初めて自分のお小遣いでおしゃれを楽しむ、そんな子どもたちを応援したいと思っています」と渡邊さんは話す。

乙女心をくすぐる“ゆめかわいい”雑貨がいっぱい


SNSでは、「何年もサン宝石の存在を忘れていたが、懐かしさのあまりまた利用してみた」というユーザーも多く見られた。

――どれくらいの雑貨が販売されているのでしょうか?
「カタログには約800点掲載していますが、通販サイトでは約3000点の商品を販売中です。アクセサリーや文具をはじめ、ユニーク雑貨、インテリア、コスメ、ハンドメイドグッズ&パーツ、ファッション小物、キャラクターグッズ、幼児学習グッズなど、多岐に渡ります。あまりにも数が多いので、把握しきれないほどです(笑)」

身に付ければ、かわいさ&おしゃれ度が一気にアップしそうなアイテムも


確かに、通販サイトを見ていると、いつのまにか1時間は経過してしまうほどの品数。選んでいるときのワクワク感がたまらない。

――販売する商品は、どのような流れで作られているのでしょうか?
「まず、商品開発担当が市場調査を行い、『かわいい』と思ったものにサン宝石らしさをプラスした商品を1か月に平均200点ほど提案します。いくらで販売できるのか現実的に検討し、価格と商品内容が承認されたら自社部門または海外に商品サンプルの作成を依頼。サンプルが出たらアレンジ、修正を繰り返し、OKが出たものを商品化します。納品後に最終チェックをして、やっと販売となります」

1か月に200点もの商品を提案するとは、惜しくも商品化されなかった企画案も気になる。

大好評の「1円セール」など安さの秘密とは

――商品を生み出す際に、大切にしていることは?
「1つは『安さ』。いかに安くかわいいものを作れるか、を重視しています。ただかわいいだけではダメで、あくまでもお子さんがお小遣いで買える金額で売価設定できるよう努力しています。最近では大人の方の購入も増え、ちょっと高額な商品も数点販売していますが、基本は『安くてかわいい』『安くておもしろい』『安くて便利』『安くておしゃれ』です!」

お小遣いをやり繰りしながら、自分の意志や感性で「かわいい」と思ったものを買っておしゃれをするのは、きっと子供にとっては特別な経験に違いない。筆者も小学生のころに雑誌媒体に付いているサン宝石のハガキを使って、友達と一緒に雑貨を購入したのはいい思い出だ。

商品注文用ハガキのイメージ。小学生のころ、カタログを見ながら商品番号を書き込んでいたのが懐かしい


「2つ目は『サン宝石らしさ』。表現は難しいですが、『かわいい』ものはほかのお店やメーカーにもありますので、いかに『サン宝石らしいかわいさ』を商品に組み込めるかを意識しています。また、手作りグッズなどはパーツをバラで販売するのとは別に、お子さんでもチャレンジしやすいようにキットにして『これさえあれば作れる』という状態にするなどの工夫もしています」

オリジナルキーホルダーが作れるキットは、キーホルダー5個とイラストシール1枚で180円


――最近、特に売れている商品は何ですか?
「SNSでバズるきっかけとなった『サンリオコラボほっぺちゃん』は人気です。ほかには今のご時世的にカラフルな『不織布マスク』(2枚セット160円)や、ノートや手帳をデコレーションできる『柄いろいろシール10枚セット』(99円)、推しへの愛を詰め込んだ『推し活デザイン缶バッジ』(1個85円)などが売れ筋です」

ほっぺちゃんとサンリオキャラクターズがコラボしたストラップ(各680円)も販売


ほっぺちゃんのコロンとしたフォルムだけでもかわいいのに、それがサンリオキャラクターに変身している商品なのだから、“かわいい”の渋滞が起こるのも無理はない。筆者ももれなくゲットした。また「柄いろいろシール10枚セット」のように、商品の色や柄は自宅に届くまでのお楽しみ、というものも多く展開。くじ感覚がおもしろくてハマってしまう。

6色展開される「不織布マスク」(2枚セット160円)

「柄いろいろシール10枚セット」(99円)の柄は届いてからのお楽しみ

バッグに付けて持ち歩きたい「推し活デザイン缶バッジ」(1個85円)


「あと、毎回商品が入れ替わる『1円セール』は大好評です。ご想像の通り、利益はありません(笑)。ただただ、『お客さまに喜んでもらいたい!サン宝石で購入することを楽しんでもらいたい!』という気持ちだけで作ったコーナーです」

心躍る「1円セール」。お気に入りのアイテムが1円になっているかも


1円セールのラインナップのなかには、数百円が1円に値下げされているものもあり、本当に驚かされる。サン宝石のユーザーへ対する思いが強く表れたコーナーというわけだ。

――ズバリ、安さの秘密は?
「弊社では、40年にわたり『安くてかわいい商品』を追求するなかで、海外に調達の拠点を置き、直接メーカーと交渉できる独自の仕入ルートを開拓してきました。また、カタログ制作・商品開発・受注・発送などの業務においては自前主義を貫いていて、スタッフ1人が何役もこなすことで間接コストを大幅に削減しています」

通販サイトを見てみると、70円のペンや200円台のアクセサリー、20円のヘアクリップなど、目を疑うほど安い商品が並んでいる。

――オリジナルキャラクター「ほっぺちゃん」は、どのようなキャラクターですか?
「2010年ごろに流行っていた『スイーツデコ』を制作していたスタッフが、シュークリームの口金を使ってしぼったものがしずくのような形で、目とほっぺたとリボンを付けたらとてもかわいかったんです。当時の部長に提案すると、『まずは催事で販売してみよう』となり、販売会場へ持って行ったところ、子供たちから人気で。通販カタログの商品として採用され、愛される人気キャラクターとなりました」

いろいろなカラーや装飾のほっぺちゃん


ほっぺちゃんは、多彩な商品展開はもちろん、ゲームにもなっている。なんと、今までに約3000種類のほっぺちゃんが誕生しているそう。さらに、サン宝⽯本社がある⼭梨県中央市の特別市⺠にもなっているという。

ほっぺちゃんのプロフィールはこちら

5月26日に行われた、ほっぺちゃんの⼭梨県中央市特別市⺠の任命式。一番右はほっぺちゃんの生みの親、ほっぺちゃんママの水野さん


時代の変化に対応しつつも軸はブレず

――「サン宝石」といえば、見るだけでテンションがあがるカタログ。どのように制作されているのでしょうか?
「社内に『カタログ制作チーム』があり、商品の撮影も全てスタッフが行っています。着用モデルもスタッフです。約800点の商品を掲載したカタログは、2か月に1回のペースで発行しています」

筆者が注文して届いたカタログ初夏号。夏らしい涼しげな商品も


すでにご存知の人も多いだろうが、このカタログがとにかく濃密でハイクオリティ。色鮮やかな雑貨が所狭しと並ぶ誌面は、飽きずにずっと見ていられる。しかも、カタログは通販サイトから無料で請求でき、筆者もすぐに注文した。

――コロナで自粛生活が続くなか、商品の売れ行きなど変化はありましたか?
「大変ありがたいことに通販では、買い物に行くのもままならず、遊びに行くこともできず…というお子さんやその保護者の方からの注文を多くいただいています。ただ、お客さまと対面して販売を行っている直営店や全国展開している出張販売『サン宝石フェア』は、臨時休業や中止を余儀なくされるなど厳しい状況もありました。それでも少しずつ開催できる都道府県が増え、お客さまには消毒やソーシャルディスタンスを保っていただくなどのご協力をいただきながら開催・営業を行っております」

サン宝石の商品を扱う「ファンシーポケット 原宿店」


――ほかに、サン宝石ならではの取り組みはありますか?
「今の子どもたちがYouTubeやSNSをメディアとして利用していることを踏まえ、『サンチューバー』として登録していただいた方に、アンバサダー的な活動として動画でサン宝石の商品を紹介してもらっています。サン宝石を利用してくれているユーザーの方がインターネット上で正しく情報発信できる機会を作りたいと3、4年前から実施しています」

「安くてかわいい」を発信するという軸はそのままに、ユーザーとの接点媒体が時代とともに変化することにも柔軟に対応している。

――最後に、今後の目標を教えてください。
「時代が変わっても、サン宝石の目標や信念は変わらず『女の子たちに夢やキラキラした世界を届けたい』というもの。お客さまがカタログを目にされた時、通販サイトを訪れてくださった時、そして店舗や催事へ足を運んでくださった時に、いつでも気持ちが高揚するような売り場を目指しています。実現するため、より一層『安さ』と『かわいさ』に磨きをかけていく。それが今後も追い求めていきたい目標ですね」

筆者が注文した品々。商品が箱いっぱいに詰め込まれているとテンションが上がる。700円以上購入すると、おまけの雑貨が付いてくるのもうれしい

ペンだけでも種類が多すぎて、思わず大人買いしてしまった。写真の一番右のユニコーンは光る仕掛けが!

ほかでは見たことないようなユニークなデザインのマーカーも即決で購入した


とことん「安さ」と「かわいさ」を追求するその姿勢には、感銘を受けるとともに、これからも子供たちに夢を与え続けてくれると期待せずにはいられない。筆者も十数年ぶりにサン宝石を利用してみて、商品が届き箱を開ける瞬間の、宝箱を開けるようなドキドキとワクワクは、いくつになってもいいものだと実感した。

(c)2021 SANRIO CO., LTD. APPROVAL NO. S620368

取材協力=サン宝石
取材・文=重藤歩美(関西ウォーカー編集部)

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