旭山動物園のエゾヒグマ「とんこ」は好奇心旺盛! 視線の先には……

北海道ウォーカー

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旭山動物園。エゾヒグマの「とんこ」(2017年2月撮影)


今回のテーマは「エゾヒグマ」。旭山動物園のもうじゅう館では、メスの「とんこ」を飼育しています。

本州でクマといえば「ツキノワグマ」のイメージが強いかも知れませんが、北海道では「エゾヒグマ」。山間部はもちろん、札幌市内の市街地にも出没することのある動物です。そして、「エゾヒグマ」は日本に生息するなかでは最大の陸上哺乳類! 「デカくて怖い」なんてイメージもあるんじゃないでしょうか? 確かに、オスだと体重120~250kg、メスで150~160kgほどもあります。ただ、意外にも肉食はめったにしないそう。雑食性でおもに食べるのは植物、あとはアリなどの昆虫で、肉を食べるといえば、せいぜい川にのぼった鮭を食べる程度なんだそうです。

さて、旭山動物園の「とんこ」に話を戻しましょう。「とんこ」は、親が駆除されたため、1999年に北海道中頓別(なかとんべつ)町(稚内市から120kmほど南にある町)で保護された個体。2011年に一度出産していますが、現在は1頭で暮らしています。

旭山動物園。お客さんのほうを見る、エゾヒグマの「とんこ」(C)旭川市旭山動物園


この「とんこ」、好奇心旺盛な性格のようで、柵の外をじっと見ているような様子を見せたり、放飼場にある小窓に近付いてきてガラス窓を叩いてみたり……その先にいる来園客を、まるで観察しているような雰囲気。

旭山動物園。小窓から顔を出す、エゾヒグマの「とんこ」(C)旭川市旭山動物園


小窓に寄ってきたときには大きな鼻や鋭くて太いツメを至近距離で観察できるので、かなり怖いです! そのうえ、窓をどん!と叩かれると、ガラス窓の仕切りはあるものの、迫力で腰が引けてしまいます……。

旭山動物園。窓に寄ってくるエゾヒグマの「とんこ」(2017年2月撮影)


あと、クマといえば「冬眠する生き物」なんてイメージがあるかと思いますが、動物園のクマはしません。正確にいうと「冬眠」ではなく「冬ごもり」で、野生のヒグマは冬の寒さをしのぐため、秋に体脂肪を蓄えてから地中の穴で飲まず食わずの絶食状態を続けるんですが、動物園のヒグマは暖かい部屋とエサが毎日もらえるので、冬ごもりする必要がないんですね(ちなみに、冬ごもり中でも生理的には活動していて、穴の中でメスは出産、子育てをしています)。

また、旭山動物園には「ホッキョクグマ」もいますが、同じ「クマ」でも、結構違います。ホッキョクグマは泳ぎやすいよう流線型の体をしていて顔も鋭角ですが、エゾヒグマは陸上で暮らすので顔は丸く、体もごついんです。そして耳。エゾヒグマのほうが大きいんですね。というのも、寒い地域にいくほど体から突き出た部分が小さくなるそうです。

旭山動物園。エゾヒグマとホッキョクグマの比較(C)旭川市旭山動物園


また、エゾヒグマは木の実を食べる場合もあるので、多少木のぼりができるんですが、ホッキョクグマはエサが海の中なので木のぼりは苦手、なんていう違いも。

旭山動物園。柵に登るエゾヒグマの「とんこ」 (C)旭川市旭山動物園


道端で一番出会いたくない動物「エゾヒグマ」ですが、ガラス窓を通して迫力、ツメの鋭さ、顔のデカさをぜひ感じてみてください! よーく見ると、わりと優しい顔をしていたり……少しイメージが変わるかもしれませんよ?

旭山動物園。エゾヒグマの「とんこ」のアップ(C)旭川市旭山動物園


※写真提供(一部):旭川市旭山動物園

【北海道Walker/出村聖子】

出村聖子

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