日本アニメ映画の金字塔に!「ひるね姫」満島真之介&神山健治

関西ウォーカー

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アニメーション映画「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」の特別試写会が、3月7日に大阪市内行われ、声優を務めた満島真之介と神山健治監督が舞台挨拶に登壇した。

映画「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」の舞台挨拶に声優を務めた満島真之介と神山健治監督が登壇


本作は、「東のエデン」や「攻殻機動隊 S.A.C.」の神山健治が監督・脚本・原作を務めるファンタジーテイストのアニメーション映画。同じ夢ばかりを見るようになった女子高生が、父親の身に起きた事件を解するため東京へと旅をする姿を描く。高畑充希が現実世界と夢の世界を行き来する主人公の森川ココネ役でアニメーション映画の声優に初挑戦して主題歌も担当。ココネの幼なじみの佐渡モリオを満島真之介が演じる。

上映後、ヒロインのココネが肌身離さず持ち歩いている柴犬のぬいぐるみ・ジョイを抱えて登壇した満島真之介と神山健治監督。「1年ぶりぐらいかな。早く仕事で大阪に行きたいと、毎週言ってるぐらい大阪が大好きです。人も好きだし、食べ物も好きだし、人との距離感がいいなと思いながらいつも大阪に来ています」と、大阪愛を告げる挨拶で和やかに舞台挨拶がスタート。

大阪愛を告げる挨拶で和やかに舞台挨拶をスタートさせた満島真之介


本作について神山監督は、「僕がいままで作ってきた作品とはまた違ったアプローチで作り始めました。今の時代では女の子はどういう風に生きているんだろうかという考えから物語をスタートさせたんですけど、僕はついついいろいろなことを書きたくなってしまうので、皆様が想像しているようなココネちゃんの可愛らしい冒険がある、ほんわかしたお話だと思っていたら、それだけではない“油断させないぞ”という展開のある作品になりました」と語る。

これについて満島も「台本を読ませてもらったら、今までと違うテイストだったので新しい挑戦をしようとしているなと感じました。そこで僕は、直接話をしない限りはまだ引き受けられないと思ったので、制作現場に伺ったんです。そこでフランス人の方だったり様々な国の方がこの作品の絵を描いてたりする現場をみて、いろいろな人に出会って、監督ともいろいろな話をしました。結局、役の話は10分ぐらいしかしなくて、あとはただのおしゃべりを3時間ぐらいしただけなので、一番忙しい時期にお邪魔をしてしまって(笑)」と振り返る。

映画に登場するぬいぐるみのジョイを抱えながら、作品への想いを語る神山健治監督


これを受けて神山監督は、「だけど、そのおかげで満島くんのパーソナリティも分かったし、役を作っていくうえでのヒントになった。だからこそ、お互いアフレコの当日までにキャラクターをすごく理解して臨むことができましたね」と明かす。

また、ココネが暮らす町は岡山県倉敷市となっており、岡山弁にも挑戦している満島。「大阪弁と違って掴みどころがないというか、四国だったり広島の言葉が融合したような、だけどイントネーションは関東に近いような言葉なんです。方言指導の先生も年配の方ひとりと、若い20代の方ひとりいて、“いまの若い子は使っていない”とか岡山弁の先生同士でバトルを繰り広げたりすることもありました。そうやって、一言一句みんなで丁寧に話しながら作っていったんです。僕も方言を持っている人としては、ちょっとでも方言が変だなと思うと、作品の世界に入り込めなくなってしまう経験が視聴者としてあったもんですから、方言で演じるからにはしっかりやりたいと思って演じました」と、想いを伝える。

ヒロインのココネの幼なじみ・佐渡モリオを演じた満島真之介と監督・脚本・原作を務めた神山健治


そして、満島は「この作品に参加できたことは、宝物になるなと思っています。僕がこの先に歳を重ねて人生が少しずつ変わってきても、何度でも観られる作品だし、その時々に感じ方も自分の変化も感じられるような作品になったと思います。自分の中にあるアニメというイメージの枠を超えられた作品です」と強い想い入れを真摯に語り、「こんなにもパワーのある作品が、こんなにも痩せた監督から生まれてきたとは…。完成した時は、会うたびに痩せきっちゃってガイコツみたいな、ギリギリの状態でしたからね。人間に戻れてよかったですね(笑)」とジョークを挟みつつ、神山監督のストイックな制作過程が垣間見えるエピソードも披露された。

最後に、「日本のアニメ映画は世界に誇る作品がたくさんできていますが、また新たな金字塔となる作品ができたような気がしています。神山監督の頭の中から紡ぎだされた物語で、愛すべきキャラクターたちがすごく奮闘しますので、あまり頭で考えずに、そこに映っているものを素直に受け止めながら観た方が楽しめる作品になっていると思います。エンドロールが終わって電気がつくまで、絶対に帰らないでくださいね。そこにはもうひとつのドラマが待っていますので!」と満島が映画をアピール。

神山監督は、「SF作家アーサー・C・クラークの3法則というものがあって、そのうちのひとつに“十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない”いうものがあります。この作品を作る時、ほんわかした温かい家族の物語を作ろうと思いつつ、実はその言葉も念頭に置きながら作りました。魔法とは何か、今の時代の技術をどういう風にして今の人たちに求められているのだろうかということも考えながら作ったので、温かい家族のドラマでもありますが、女子高生の日常に始まりかなりスペクタクルに発展して、最後はとってもチャーミングなラブストーリーで終わるという、結構ジェットコースターな映画になっているのではないかなと思います。映画の流れに身を委ねて、楽しんでいただければと思います」とコメントして、舞台挨拶を締めくくった。

映画「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」は、3月18日(土)より大阪ステーションシティシネマほかにて公開される。

編集部

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