オンラインゲームで人々を巻き込む!京都大学が取り組むSDGs「エコ~るど京大」

2021年10月14日 19:53更新

関西ウォーカー

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「マイバッグやマイボトルを持参する」「食べ残しをしない」など、日常生活の中でも意識が高まっている「SDGs(エス・ディー・ジーズ) =Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」。

今回は、地域の環境改善やSDGs活動などを目的とした京都大学の「エコ~るど京大」に注目。運営する、京都大学の浅利美鈴先生(大学院地球環境学堂 准教授)と駒ヶ嶺光さん(農学部3回)、喜安奏太さん(農学部2回)にインタビューし、活動についてやSDGsへの思いなどを聞いた。

浅利先生(写真右、2列目右端)や京都大学の学生が中心となって運営している


小中学生から社会人までを巻き込む「エコ~るど京大」

――「SDGs」とは簡単にいうと、どういうものなのでしょうか?
「地球上のすべての人々が、誰ひとり取り残されず、今後も地球上で安全にそして豊かに生活していくため、現在世界に存在するさまざまな社会問題や環境問題などをもとに、2030年までに世界中すべての国が達成するべき17個のゴール(目標)を定めたものです」(駒ヶ嶺)

――「エコ~るど京大」をはじめたきっかけや活動内容を教えてください。
「エコ~るど京大は、学生と教職員の有志が主体の『持続可能なキャンパス(サスティナブルキャンパス)』の実現を目指すネットワークです。京都大学地球環境学堂の浅利美鈴准教授を中心に、エコ関連のイベントなどさまざまな活動を2012年頃から展開しています。ここ数年はSDGsを題材に環境問題だけでなく、社会問題なども視野に入れながら、さらにバリエーション豊かな活動を行っています。大学生をはじめ、社会人や小中学生、留学生など多くの人を巻き込みながら、ときに楽しく、ときに真面目に、とことん議論しつつ、京大らしいやり方で必ず形にしていくのが“エコ~るど”。オンラインも積極的に活用し、企画・イベントを実施しています!」(駒ヶ嶺)

京都大学が舞台のオンラインすごろく

――ここ最近で、特に大きな取り組みはなんですか?
「毎年、京都大学の新入生に配布している環境早見表で、今年は『京都大学SDGsマップ』を作成しました。京大内のSDGsに関する活動や事例、研究などをマップ上に示すだけでなく、昨今のコロナ禍においてなかなかキャンパスに訪れる機会の少ない学生に向けて、実際にキャンパス内を歩きながら各活動・事例を紹介する動画も作成しました」(駒ヶ嶺)

新入生に配布している「環境早見表2021年版」

マップ上にSDGsに関する活動や研究などを示した「京都大学SDGsマップ」


「また、このマップをもとに、京都大学を舞台としてSDGsやエコ~るど京大の取り組みなどをすごろく形式で紹介するオンラインゲームイベント『エコ~るど京大発!ぶらりSDGsお散歩すごろくin京大』を作成。SDGsについてのクイズや、参加者同士が話し合うコーナーなどもあり、SDGsについて学び、考えを深めることができます。もちろんゲームの要素も楽しめる内容になっています。今回は京都大学が舞台ですが、次回は京都市北部の京北地域にある元京北第一小学校を活用したゲームイベントも構想しています」(喜安)

――実際に、どのような反響がありましたか?
「『京都大学SDGsマップ』は、京都大学の新入生だけでなく、他学年や京都大学内外の多くの方々にマップそのものや動画、またすごろくを通して、私たちの取り組みやSDGsについて知っていただく機会となったと思います。新入生のなかには、この環境早見表を見てSDGsに関する活動に興味をもって、エコ~るどメンバーになってくれた子もいます」(駒ヶ嶺)

「『エコ~るど京大発!ぶらりSDGsお散歩すごろく』は、参加者の方から『楽しかった』『地方の魅力を知ってもらうことにも応用できそうだ』などという、好評の声を多数いただきました。また、いくつかの企業・団体からはマップなどを用いて同様のゲーム作成をしたいとの声などもいただいており、今後は幅広い展開を考えています」(喜安)

オンラインの体験イベント「エコ~るど京大発!ぶらりSDGsお散歩すごろく」。全国の高校生・大学生を対象に募集(約60名)。申込みはWEBサイトを要確認

オンラインすごろくでは、Zoomを使用して、京都大学の取り組みなども紹介。SDGs達成に必要な考え方や気付きが得られる機会になっている

京都大学構内をめぐるオンラインすごろく


すべてに詳しいわけではなく、活動を通じて知ることも

――取り組みの成果はどうでしたか?
「SDGsには本当に多様な問題・目標が含まれているため、すべてに詳しいわけではありません。ただ、『京都大学SDGsマップ』や『エコ~るど京大発!ぶらりSDGsすごろく』を通して、私たち自身も京都大学内のSDGsに関する取り組みや研究を知ることができました。社会の中に浸透してきたSDGsですが、個人個人として取り組むには大きすぎるテーマということもあり、まだまだ『自分ゴト』としては捉えられていないのが現状だと思います。今後もさまざまな形態でより多くの方々に興味を持っていただき、一緒に考え活動していけるように頑張っていきたいと思います」(駒ヶ嶺)

これからも力強く展開!ニュース番組出演も決定

――今後の目標や思いなどを教えてください。
「SDGsは、最近では多くのメディアでも取り上げられています。SDGsが『当たり前』のものになり、私たちの活動も新奇でなくなってきた今だからこそ、より一層いろいろな人を巻き込みながら力強い活動を展開していく必要を感じています」(駒ヶ嶺)

「個人的な話となりますが、7月21日(水)のNHK京都放送局の夕方のニュース番組『京いちにち』の出演や、秋以降に実施予定のエコ~るど京大独自の配信番組『今日も明日もSDGs!第4弾』を担当する予定なので、それを通してSDGsを多くの人に『自分ゴト』として捉えてもらえるように貢献したいです」(喜安)

ワークショップやYoutubeなどで楽しく伝える

――今後の活動やご予定を教えてください。
「ニュース番組『京いちにち』には浅利先生と生出演し、夏休みに取り組めるSDGsについて紹介予定です。その内容は、WEBでも発信していく予定ですので、ぜひチェックしてください」(喜安)

「また、京都市の北部にある里山『京北地域』でのSDGs活動にも力を入れており、まもなくオープン予定の『京都里山SDGsラボ』(旧京北第一小学校)では、夏休み中やそれ以降も継続的に、自習支援の『京北寺子屋(参加無料)』を開くほか、木工やハンドメイドが楽しめるファブラボやキッチンスタジオ、YouTube配信スタジオなども整備予定で、今後は多彩なSDGsイベントやワークショップを開催する予定です。コロナ禍のため、参加人数を限定してメンバーを募集するので、関心のある方はメールでお問合せください。夏の美しい京北でリラックスしながら、仕事や勉強をするのもおすすめです!」(浅利先生)

YouTubeでは、これまでの活動の様子を配信。「今日も明日もSDGs」などSDGsについてあらゆる視点から学べる素材から、「マイボトルダンス」など楽しく視聴できるものまで多数アップされている。いずれもユニークさを兼ね備えているので、飽きずに気軽に学ぶことができる。

YouTubeでは参加企業によるマイボトルダンスも披露。思わず一緒に踊り出しちゃいそう!?


誰にでも親しみやすい活動でSDGsを発信するエコ~るど京大。その活動やイベントを、エコな遊び場として取り入れても楽しいかもしれない。

取材・文=下八重順子

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