京都が舞台「花戦さ」萬斎らが六角堂で完成を奉告

京都に実在した花の名手・池坊専好の生き様を描いた映画「花戦さ」が、6月3日（土）より全国公開。完成を記念し、3月27日（月）に物語の舞台となった京都・六角堂にて完成奉告イベントが開催された。イベントには池坊専好役の野村萬斎、千利休役の佐藤浩市、れん役の森川葵が登壇。いけばなの神様に映画の完成を奉告した。

池坊専好を演じた萬斎は、物語の舞台となった六角堂での完成奉告について「身が引き締まる想い。数百年の重みを感じます」と話した。花の名手を演じるにあたり、華道を一から学んだ萬斎。「シンプルの中に奥深さを感じました。能・狂言の世界にも通じるものがある」と花の魅力を語った。千利休を演じる佐藤も、茶道を学び撮影に挑んだ。「手元しか写っていないところも全部自分でやってます」と観客にアピール。天才絵師れんを演じた森川は、撮影中にも六角堂に訪れたそうで、撮影の思い出について「京都の街を歩いて、ドーナツやソフトクリームを食べて満喫していました」と明かした。最後にキャストから観客に「花の種」と「紅白餅」の投げ入れが行われ、集まった観客を喜ばせた。

イベント終了後の記者会見では「自身を花で例えるなら何？」との質問に、3人は悩んだ末に回答。「首が長いので百合ぐらいかな（萬斎）」「すずらん。主張しすぎないところ（森川）」「若い頃に華がないと言われ続けて華という言葉がトラウマ（佐藤）」と記者の笑いを誘った。

「花戦さ」は、豊臣秀吉の乱心に刃ではなく「花」で仇討をする池坊専好を描いた時代劇。野村、佐藤、森川のほか、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介ら豪華キャストが集結。6月3日（土）より梅田ブルク7ほかにて全国ロードショー。

【取材・文＝ライター山根翼】

山根翼